とかげの住処(すみか)
薄暗い穴蔵で
僕を責める悲しい瞳
硬く閉じられた小さな唇に
笑顔が戻ることはない
君の欲しがる小さな物さえ
与えることができなかった、僕の
細く貧弱な腕
君の体が渇いても
湖の底に沈む石のように
冷たくなっても
僕は君を抱きしめることはできない
君がそれを望まないから
君と逃げて閉じこもった二人だけの秘密の空間
これでいいと思っていた
大丈夫だと信じていた
だけど
隠れて暮らすのにも もう疲れたね
僕のすることすべてに理由がいるから
君のために落としたしっぽの
言い訳さえ考える
何もかも面倒になった
何もかも捨てたくなった
君だってそうだろう?
だから
君の口から言ってくれ
もうやめよう
もう終わりにしょうって
そうしたら二人楽になれる
それなのに
いったいいつまで 僕たちは
湿った冷たい土の上に腹を押し付け
眠らなければいけないのだろう