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ちゃうんや…
最近、真面目な回が続いてたから息抜きに気軽なん書きたかってん
殆ど、物語的には進んでないよん
◇主人公視点
「――後は貴方も知っての通り、貴族街での襲撃に対しての対応力試験が実施され、貴方は見事突破。もう一人の彼は突破できなかったそうよ」
ヒュアはアストを出てから俺に合うまでの経緯を話し終える。
冷めた紅茶を口に含み、渋面ながらも我慢し、喉の渇きを潤した。
…はぁ~ん、全部最初から仕組まれてたって事かい。
まぁ、確かに不自然な所は山ほどあったけれどな。
洞窟の様子とか盗賊の動きとかディク何ちゃらの言動とか。
それが試験?だったとはなぁ。
「おっさんがその、何だ…」
「アギュレス卿かい?」
「そう、そのアギュ何とかを手引きしたのか?」
「そうだねぇ、僕は外交官だから手引きというより交渉したと言って欲しいかもしれない」
おっさんは机に両肘を着いてニマニマとしながら俺の疑問を訂正するが、正直どっちも変わらない。
ハーマインから見た行動か、おっさんから見た行動かの視点の違いというだけだ。
つまり元々、何かあってもいいようにおっさんが手配しておいて……。
…いや、違うな。
ヒュアはおっさんに手紙を出していたと言っていた。
つまり、ヒュアが手を回したのか。
こいつは俺を推薦した時から不利になると分かっていたと。
ちらりとヒュアの顔を盗み見る。
「……?」
ヒュアは何があっても対応できるようにおっさんの協力で得て、アギュレス卿を味方に引き込んだのか。
護衛官関係なら一番権力がある人に。
娘大好きなおっさんの事だ、アギュレス卿以外の権力者にも協力要請したのだろう。
事実、貴族街には貴族の姿が殆ど無かった。
それはつまり、舞踏会や茶会、会議などを同じ時間に合わせ、非難させていたと思われる。
ヒュアは父親の行動さえも予見していたと?
いや…、信頼、か。
おっさんならどうとでもするという、絶対的な信頼。
「…何よ、顔に何か付いているかしら?」
「なんだい?」
化粧の裏に若干の疲れとそれを超える満足げな表情がヒュアの顔から見て取れる。
しかし、おっさんは飄々として表情から心情を窺い知る事は出来ない。
この人ならわざとヒュアの掌で踊った可能性もあるな。
「…いや、何でもない」
はぁ~…、どちらにしろ、恐ろしいな。
まぁ、結局、ヒュアが主導権を握った瞬間からハーマインに勝ち目は無かったってことか。
「ハーマインのおっさんに同情するぜ」
この二人を相手取ったおっさん時点で勝負にならないんだからなぁ。
「同情かい?」
「必要ないでしょう。元より向こうがこちらの生徒に手を出してきたのだから報復するのは当たり前」
おっさんとヒュアは俺の呟きに疑問を覚えたようだ。
だってよ、勝ちを確信したハーマインとやらは目前で勝利を横から掻っ攫われたんだ。
相手も相当な準備をしていただろうに。
その上手を行かれた今、ハーマインの自尊心はズタズタだろ。
「不正は無かったんだから上に報告できないしね、ふっふっふっ……」
「そうね、私は交渉してないもの、ふふふっ……」
ヒュアとおっさんは目の前で暗い笑みを浮かべ、不気味な声を発する。
そんな様子を見ていると、あぁ、こいつら親子だわって思う。
……俺が他人なら絶対に関わりたくない人種だ。
残念な事に関係者だけどな!!
「……話は変わるけどよ」
「ん、何かしら?」
「クリスティナって王女だったんだな……」
もう一度、クリスティナの姿を思い出しても、残念な事に王女だとは納得できない。
何というか、活発でお転婆という印象が強過ぎて…なぁ?
王女ってこう、もっとお淑やかで粛々と紅茶を嗜んでいるような情景が浮かぶんだが。
笑い方も「うふふ」みたいな落ち着いた感じで、さ。
クリスティナは「にぱっ」っていう太陽みたいな笑顔だろ?
どうも庶民的に見えるんだ…。
「それが彼女の良い所じゃない?誰とでも対等に同じ目線で話せるし、王女という壁を取っ払って
誰とでも仲良くなれる。そんな王女だから私とも友人になれたのよ」
「そうか…、そうだな」
ヒュアは自分が気難しいと分かっているのだろう。
自分を例に出してクリスティナを持ち上げる。
確かにそんな王女が一人いても良いかも知れない。
王族だからって驕ったりしないで民の意見にも耳を傾けられるようなそんな存在が、な。
だがな、ヒュア……。
お前は知らないかもしれないが、俺はクリスティナが王女だって事で大変な状況に陥っているんだ。
命さえ危ぶまれる状況に、な。
それはだな…。
……。
俺…、クリスティナの太ももとか胸、いや……言い直そう、おっぱいとか色々触っちまったんだ。
洞窟から出るときにお姫様抱っこして、「よし、助けたんだから褒美としてちょっと触らせてもらおう」って揉んだ記憶がある。
それはもう、食い込むぐらいしっかりと。
それにディクソンは騎士だって言うじゃないか……。
騎士の前で王族に不埒な真似をした。
どう考えてもやばいやつやん…。
……処刑されない?
……。
し、仕方ないじゃん!?
ディクソンも「僕は騎士です」なんて言わなかったんだから!
さっきまで盗賊だった奴に護衛対象を運ばせる訳にはいかんだろ?
それに目の前に無防備な美少女が横たわってるんだ。
揉むだろ、普通!!
試験なんて知らなかったから命救ったと思ったんだよ、その時は!
だから俺は悪くない、証明成功!!
な?そうだろう?誰かそうだと言ってくれ!
…ダメ?
……ばれたら逃げる、うんそうしよう。
「どうしたのよ、浮かない顔して」
「…いや…何でもない」
俺は悪くない…うん。
「あ、クリスティナから伝言よ。『次、触ったら牢屋行きだから』だって」
「すんませんっしたー!!」
男女関係において相手の女性が悪くても男の自分が謝る。
男が相手ならぶん殴って終わりだが、女性はそうもいかんしな。
ならどうするか。
男は黙って土下座、当然だな。
これ試験に出るから、男性諸君は覚えておくといい。
後、逃げるとか考えた奴、誠意が足りんよ、誠意が。
「ま、詳細は聞いてないから私はどういう意味か分からないけれど」
クリスティナ様、有難う御座います。
俺は貴方のお陰で九死に一生を得ることが出来ました。
ヒュアに知られていたらと思うと背筋が凍る気持ちです。
というかマジで死んでいました。
あざーっす!!
「後で彼女来るしその時にでも聞くから」
しかし、ヒュアは俺の態度に何かを感じ取ったのか、にやりと笑い、そう言う。
……来ないでいいです。
お願いします、来ないでください。
何でもするんで。
……おいこら、ハンティ、「今何でもするって言ったよね」とか不穏な言葉呟くんじゃない。
そんな不毛な事を考え、ハンティの勘の良さに戦々恐々としていると、扉を叩く音がした。
「旦那様、ヒュアお嬢様、ご友人のクリスティナ様と道中の護衛ディクソン様がご到着なされました」
来ちゃったよ…。
まぁ、何時までもびくびくしてても仕方ないし、どっしり構えて、「おう、柔らかくて最高だったぜ」的な感じで開き直ろう。
というかグーデンさんには来客時、何か特殊な音でも聞こえているのだろうか?
先程まで、扉の近くにいたような気がしたんだが、いつの間にか消えて、出迎えに行っていた。
部屋を出る音もしないとか、護衛官殺しもいいところである。
現実逃避気味に窓の外へと目を向けると確かに一人で出歩くには危なく、王女様には特に護衛が必要な時間帯だった。
太陽は既に沈みきっており、夜空には溢れそうなほど星々が爛々と輝いている。
「通して」
「畏まりました」
扉越しに聞こえるグーデンさんの声にヒュアは返事をする。
ガチャリと開いた扉から顔を出したのは一昨日と全く変わらないクリスティナと、一般的な装いから騎士の甲冑に着替えたディクソンだった。
ヒュアの言っていた通り、御者役をしていた短髪で赤髪の大男がディクソンであった。
ヒュアが嘘を言ったとは思えないが、やはり自分の目で確かめない事には信じられない。
しかしまぁ、甲冑を着込んだディクソンの姿を見るとしっくり来る。
確かに盗賊の中で抜きん出た実力を持っていた為、違和感があったが近衛騎士となればそれも当然か。
だがしかし!
どれだけ地位が高くとも俺の方が美形である。
「ヒュア~!!」
「きゃっ!?……もう、どうしたのよ?」
クリスティナはヒュアを視界に入れると、例のにぱっとした笑顔を浮かべ、ヒュアの胸に飛び込む。
ヒュアはよろめきながらも受け止め、しょうがなさそうにしながらも嬉しそうだ。
妹みたいに感じてるんだろう。
ただ、ふくらみが無いからクリスティナは痛そうだ。
誰のどこがとは無いのかは言わないがな!
「ん~、ヒュアの匂い♪」
「ちょっと、くすぐったいってば」
「うへへっ」
「ちょっと!?どこ手入れてんのよ!!」
わちゃわちゃと二人が絡み合ってる中、後ろから困り顔のディクソンが部屋に入り、おっさんに向かって一礼する。
「ディクソン君、久しぶり」
「ツァーレフ様、クリスティナ様が失礼を…」
「いやいや、構わないさ。ヒュアも友人と一緒の時は年頃の表情に戻るからね」
それにとおっさんは続ける。
「美少女がくんずほぐれつして絡み合っている様子は目の保養にとてもいい。そうは思わないかい?」
「分かる」
「えぇ~っと…すみません……」
なん…だと…!?
分からないのか?
「…もう、いいでしょう!?……ひゃん!!こら、背中は…ダメだって…」
「良いではないか~、良いではないか~」
クリスティナの細く長い指が、ドレスによって開いたヒュアの瑞々しい背中を優しく撫でる。
ヒュアはそれを嫌がるように腕を出すも、その手はクリスティナのドレスを引っ掛けるだけで肩からはだけさせる事しか叶わず、力が入っていないように見える。
しかし、押されている事を理解しているクリスティナは、更に身体を密着させようと前に出ようとする為、ドレス裾を捲れさせながらヒュアの股下へと右足が差し込まれて行く。
そうすると必然的にヒュアの足もクリスティナと同じ状況になり、白い太ももまでちらりと見え、血色の違う二つの素足が良い対比となるのだ。
足が絡み合い、腕が絡み合うと、服装が乱れていくこの美しき情景。
ディクソンはこれを見ても何も感じないと!?
そんなの男じゃねぇ!!
「く、クリスティナ様、状況が――んんっ!?」
俺とおっさんは協力し、ディクソンの目と口と手を押さえる。
「おいおい、誰が止めてくれ何て言ったよ」
「ダメだよ~ディクソン君、止めてはいけない。しかし、惜しいね。この情景を記録として残せないものかな?こっそり妻に内緒で作っているヒュア成長記録に載せたいんだがねぇ」
後は……――
「おい、フット。……いや何でもない」
「いや~、こんな面白い事見逃せないよねぇ~、にしし」
「いでででで!!関節極まってるからっ!!」
――後はハンティを押さえる為、フットに協力要請をしようと思ったんだが、逆にフットをハンティが組み敷いていた。
お前は同じ女としてなんとも思わんのか…。
因みにグーデンさんはおっさんが注意しないので目を閉じ動かず、申し訳程度に未成年だからとエリュの視線を遮っていた。
「おいこら、ハンティ!!俺の上からどけ!!」
「ツァーレフ様!?離してください!クリスティナ様が!!」
「にゃはは、いいぞもっとやれやれ!」
「ふむ、娘の成長記録をどうにかして……」
「エリュ様、よだれが出ていますが…?」
「ふへへ、ヒュア様……っと、グーデン様、失礼致しました」
「ヒュアは可愛いなぁ、えへへ~」
「ちょっと!!辞めなさい!!そして、そこの馬鹿三人は助けなさいよ!!」
混沌とした状況の出来上がりであった。
えぇ~、取り合えず学生の皆さん
センター乙っした
面倒だよねぇ、アレ
まぁ、よくやったよ
誰も褒めなくとも私が褒めちゃる
よーしよしよし(乱暴に頭撫でながら
で、話変わるけど
前話から会話文と会話文の間、一行開けてみたんだけどどうかしらん?
読み辛かったりしたらまた、戻すから教えてちょ
で、これは皆に関係ある…か?
無さそうだが、一応記載しておこう
実力試しにそこらへんにあるコンテストにこの作品応募してみるわ
変なタグついてたら
「あぁ~、無謀な事してるわぁ~」程度に思っておいてくだせぇ
では、よろしゅうな
次話も何時になるか分かりやせん




