ハスキー犬
ハスキー犬は狼に近いと言われる。
確かに、あの鋭い眼光は狼のそれと言っても良い。
だが数々の犬を実家で飼っていた経験から言わせて貰うが、ハスキーは紛れもない『犬』なんである。
狼と犬との違いを、学問的に分析したデータ添付したところで何の面白味もない。
実際に触れ、散歩し、時には怒鳴りつけ、時には寝っころがって戯れたり、餌をわざと目の前に起きながら、『良し』を言わず家に戻って、ちょっとでも匂い嗅ぐ仕草をしようならばその日は飯抜きにしたり、実際に一緒に生活して初めてわかる
事が沢山あるのである。
残念であるが、犬は実際に飼わないと理解出来ない。
何故ならば、猫と犬の大きな違いにもなるが、犬は飼い主を絶対的なボスとして認識するのである。
犬にとっては、お客様は基本的に敵であるのである。
つまり飼い主にならない以上、犬が貴方を認めないという事なんである。
組織的行動をするのは狼も同じでは?
と思うかも知れない。
だがしかし、ボスの為に己の命を捨てるのに何の躊躇もないのは紛れもなく『犬』なんである。
自分の数倍もある熊に突進していくのである。
他の動物も全くないとは言えないが、犬ほどボスに対する忠誠心を数多く見せた動物はいないだろう。
さて、ハスキーは『犬』だろうか?
思いっきり犬である。
ラブラドールの様な繊細な賢さはないが、性格は明るく、大きな体、凄まじいパワー、無尽蔵の持久力、クールな眼差しと魅力たっぷりである。
ただ、犬ゾリ用に調教してしまうと普通の散歩が大変である。
この時にあまりに怒り過ぎると今度は犬ゾリの時に爆発ダッシュしなくなってしまう。
悩ましい所である。
ハスキーは暑さに弱い。
汗をかけない犬にとって、体温調節方法は舌だけである。
毛が生え変わっているとはいえあの毛の量と、あの凄まじい運動量から発生する熱量は半端ない。
命の危険があるといっても過言ではない。
夏は運動後はホースで思いっきり水をかけてやる。
ハスキーに関わらず、犬種によって様々な強み、弱点がそれぞれ違う。
もし、貴方がラッキーにも飼い主となれたなら徹底して調べて見て欲しい。
(飼い主とはその犬の人生に責任を負う事である。犬の世話は勿論の事、その犬の死を己の手の中で看取る義務がある。それが出来ないならば、間違っても飼い主にならないでもらいたい。飼い主に棄てられるという事は、死よりも辛い事なのである。)
取り留めもない事をダラダラ書いてしまっているが、最後に一つ。
犬と寝るとより絆が深まる。
犬と一緒に見る朝日、
冷たいトマトジュース、
これ以上の至福はそうない。
50年以上生きてきて、そう思う。