第41話 自分の気持ち
コウさんの帰国前夜。
明日のデートの服装も、お泊りセットを入れたボストンバックも準備が、終わった。
ネイルも、しっかり塗り直してある。
ソファーベットに、座り、ノンカフェインの紅茶を入れて、私は、ひと息ついた。
明日、コウさんに会える。
もの凄く楽しみ。
早く会いたい。
しかし、優子との約束で、明日、私は、林優子でないことを、告白する。
それが、とても憂鬱なのだ。
絶対、許してくれるとは、思う!
思う!
思う!
が、しかし・・・・。
許してくれなかったら?
私・・・耐えられる、勇気がない。
いつからだろう?
ここまで、好きになってしまったのは・・・。
とにかく、逃げたい。
逃げてしまいたい。
一生ばれなければいいのに・・・・。
って、無理なのも、わかっている。
だけど・・・。
好きすぎて、拒絶されたら・・・。
と、思うと、明日、出かけたくなくなる・・・。
「ふぅ・・・。」
私は、ため息をつき、大好きなアールグレイのノンカフェインを、飲んだ。
ああ。
おいしい。
癒される。
あと、もうひとつ、自分の中で、考える。
耀輔君のことだ。
ちょっと前までは、お気に入りのバリスタ君。
かわいい弟みたい。
それ以上、思うことも考えることもなかった。
しかし、最近の彼は、今までと違う。
私との距離が、近くなったから?
友達になったから?
でも・・・。
友達で、ハグする?
外国ならまだしも・・・。
この日本で?
もしかして・・・、好かれている?
いや。
それは、うぬぼれているか・・・。
でも、あのハグは・・・。
急に、心臓が高鳴って、顔が熱くなった。
「ふぅ」
再度、ため息をついた。
さっきとは、違う思いのため息だった。
この気持ち・・・。
なんだろう?
私の好きな、長身。
まず、これは、憧れ。
筋肉もついていて、がっしりしている。
これは、自分の好み。
かわいい顔立ちに、いつも癒してくれる笑顔・・・。
理想的な彼。
そして、今まで経験したことのない包まれるハグ。
心臓が高鳴っても、おかしくない。
正常だ。
しかも、コウさんに会えない寂しさと、嘘だって告白しないといけない怖さで、精神的に弱っていた。
そんな時、理想的な彼に、迫られたら、心揺れても、おかしくない。
実際、こうやって、冷静に自分の気持ちに向き合うと・・・。
コウさんが、好き。
この気持ちは、本当。
耀輔君が、好き。
これは、以前と変わらない弟みたいな好き。
ただ・・・ハグは、やばい。
理想の彼に迫られて、うっとりして、受けれ入れてしまう。
それ以上のことが、起きてからでは、遅い!
想像はしても、現実的に起きたら、自分自身の行動に、自己嫌悪を感じてしまうだろう。
まあ。
ないとは思うけど・・・。
今度会った時、ハグは、禁止と言おう。
これで、解決かな。
気持ちの整理がついて、再度、紅茶を飲む。
おいしい。
ノンカフェインといっても、ベルガモットの香りは、問題なくある。
この香りに癒される。
「はあ・・・。」
コウさんに告白することを思い出し、深いため息がでる。
イメージしておかないと、きっと言えないだろう。
私は、どのタイミングで言うか、悩んだ。
やっぱり、帰ってきて、そのあとのデートの昼か夜のごはんの時かな・・・。
お茶タイムあるのかしら?
その時かな?
絶対、夜ご飯までには、言わないと、言えなくなってしまう・・・。
どうきりだすか?
うーん。
やはり、「大事な話を聞いてほしい。」と、言って、聞く姿勢をとってもらわないといけないよね。
二人で、落ち着いて話せる場所かぁ・・・。
公園?
カフェ?
ホテル・・・?
いや、ここは、流されそうだから、ナイナイ!
やっぱり、カフェかな。
お茶タイムを、お願いして、話を聞いてもらおう!
よし!
これで、大丈夫!
イメージトレーニングもできたし、大丈夫!
きっと、伝えれる。
コウさんを信じて、当たって、受け止めてもらおう!
砕けない!
当たって、受け止めてもらえる!
何度も何度も、自分に繰り返しつぶやき、自分を励ました。
なんだか、眠くなってきたので、お風呂の準備をしようと、浴室へ向かった。
ゆう子、大丈夫!
当たって、受け止めてもらえる!
結局、寝るまで、その呪文を唱えていた。
うまくいくと信じて・・・。
読んでくださって、ありがとうございます!まだまだ、続きます!




