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プロローグ
今日もまた、人間から離れていく。
暗い鉄格子が僕達を睨んで、僕達は「実験動物」だと再確認させられる。
光などない現実にあらがおうとしてはかない夢を見るけど、一筋の希望を見ることすら許されなくて、またかけがえのない今日が過ぎていく。
本当なら僕達はどんな夢を見て、どんな人間になっていただろう。
そんな想いを踏みにじり、今日も悠々と稼動している研究都市。
人権なんてものは存在しない、悪魔の街。
ー俺には、大したことは出来ないかもしれないけれど、こんなふざけた街から抜け出してみせる。
研究者“様”に造ってもらったこの力で!