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一次創作物

ホットココア

作者: 蒼山詩乃

 公園の高台にあるベンチに、小説とかアニメとかでよく使われている恋愛シーンで使われる場所とは関係無いけど、私が一人で放課後に週三回のペースで足をそこに向ける。

 上から見下ろす夕焼けに染まった町の光景を見ると、今日も終わるのかー、とぼんやりと思いながら、ベンチで甘い飲み物をゆっくりと飲み干すことがここでの習慣となっていた。

 たかだか十分ぐらいのことだけど、私の中では一番お気に入りの時間でもある。

「ん~~!」

 そして今日もまたベンチに鞄を置き夕日のある方へ体を向けて、目をつむり、まぶたの裏で微かな光を感じながら背伸びをする。

 それから柵に手を置いて、ゆっくり息をすぅーと吸いながら柵から身を乗り出す形で、

「大好きーーーーーーー!」

 と疲れを吹っ飛ばすぐらいの大きな声を今の自分には関係ない言葉に乗せて吐き出した。

 そしてベンチに戻って体を温めようとホットココアをちびちびと喉に通す。

 でも不器用にまかれたマフラーと首の間から入ってくる冷たい風で少しずつ体温に奪われていき、もう一本買っていけばよかったかな、と思ったけどそこは自重した。

 最近甘いものをちょっと取りすぎていることも自重した一つの原因だけど、やっぱりここにいる時間は飲み物を飲み終わるその時までなのだ。そうじゃないとどうしても気分が軽く狂ってしまう。

 でも、最近はやっぱり冬の夜空のせいでもあるのか、ここに来ることが何となく寂しくなって時々冬が終わるまでここに来るのを止めようかなと思ってしまっている。

 多分恋人がいれば冬の夜空もロマンチックになるんだろうな。

 そう思っているうちにいつの間にかホットココアはすべて空になっていた。

 自分もこんなお気に入りの場所があればな~という願いで書いたもの。要は自己満足だぜ!! ……嘘です、同好会の始まる45分前にぱぱっと書いたものです。

 久しぶりの女性一人称なので慣れていないです。


 ちなみに書いてきた短編のなかで一番好きなものなのでうpしてみた。

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