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自由とは

作者: 灼無戯

自由。それは誰もが望むもの。

それは選べる権利かもしれないし、それは生きていることそのものかもしれない。

最近のことだ。

自由の本質を見失ってしまった人が多いように感じる。

自由の本質とはなんだろうか?

私は、忘れてはならないのは、自由は義務によってその権利を認められているということだと考える。

私は思う、義務があるから自由があるといってもよいと。

それは持ちつ持たれつ、ギブアンドテイクという関係の縮図であり、そこに一切が集約しているように思える。

つまり、自由は義務を果たした者、果たすもの、のみに与えられる特権であり、それはつまり人間は生まれながらにして完全なフリーという自由ではないということだ。

自由とは暴走しやすい概念だと思う。

解釈によっては何をしてもよいということになりかねない。

だがそれは、自由ではなく無秩序なだけでありそこには自由はない。

本質的に人間という存在が自由という状態になることはできないが、ただ近づくことはできると思う。

たとえば、誰しも親がいて今ここにいる。それは望まれる望まれないに関係なく親によって生まれた。

つまり、親には義務があり、権利がある。

それは、親には子を育てる義務があり、その子どもには生きる権利がある。

やがて大人になって自分の人生を生きるために、親からもらった権利を自分のものとするために今度は子どもに親の面倒をみる義務が発生する。

もちろん、これは一般的なこと表現していて、親と呼べない親がたくさんいることもわかっている。

その場合、その人物は親ではなく生み出したモノであるという認識で、つまり面倒をみる義務はない。


話がそれたが、自分たちが今生きていることは親が自分に投資してくれたためだ。

その投資に対する利益を親にもたらしてこそ、自分は自由になれるということだ。

どんな状況でも人間が生きるのには金がかかる、手間がかかる、時間がかかる。

その行為の先に自分が今生きているという現実がある。

そしてその社会も然りだ。

今の世の中がどんなに腐敗していても、そこを見捨てられない理由はそれだ。

どんなに、くそったれな政権があろうと、どんなに、くそったれな国民がいようと自分という存在が今現在ここにいるのは、間違いなくその社会がそこにあったからだ。

特に医療や教育を考えるとよくわかるだろう。

たしかに、今の世の中素晴らしい政治家や素晴らしい教育や制度があるとは思わない。

だがしかし、そこに生きている自分たちにとってはそれを改善していく義務があり、次の世代に確実につながなければならない。

なぜなら次の世代の人々にも生まれる権利、そして生きる権利があるからだ。

人が生きる。

ああ、なんと素晴らしいことか。

人間はまだまだ捨てたものじゃない、といつか呟いてみたいものだ。

人間の持つ可能性はこんなものじゃないはずだ。

そこらじゅうに埋もれてしまった才能や技術があるはずだ。

そして、人格も。

失われた時間はもどらない。

どんな有能な人間がいてももどらない。

どんな素晴らしい発明ができてももどらない。

だが、人は悔い改めたとき原点の自分にもどることができる。

自分はなにをするために生まれてきたのか。

自分が今、ここにいる意味はなにか。

自分はいったい何をしたいのか。


わからなくなったら悩めばいい。

悩むことは無意味じゃない。

悩んだ先には道がある。

道はどこまでも続いている。

だから進んでいくんだ。

もっと、もっと前へ。

限りない世界がそこにはある。


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