緊急イベント
緊急イベント?
俺が疑問に思っているとイベントの詳細が画面に出てきた。
緊急イベント
イベント名:ドンソン洞窟の主
30分以内に主を倒せ。また、攻略するまで洞窟内から出ること不可。
その文章が出てきてから俺たちの前にはアンデットとアンデットの長のようなモンスターが現れた。あの西洋の死神のような風貌しているモンスターが長でおりこの洞窟の主のようだ。あいつだけオーラが違う。これはまずい、戦意喪失しているコイツをかばいながら戦うなんて俺には不可能だ。
「いつでも助け求めろよ!」
ふとライが言っていた言葉が頭によぎった。なんで今なんだ。俺は自分以外は信用してないもちろんライも信用していない。なのに、なぜか俺はライの言葉を思い出した。
「半日だけの付き合いのやつを助けに来るとは思えないが状況が状況か。」
俺は保険として緊急信号を発信した。もしかしたら来てくれるかもしれない、でも人の歴史は裏切りの歴史でもある。それと同じように彼も来ない可能性はとても高い。だから、俺だけで抜け出すことを考えよう。
「おい!モンスター達が来る、自分の身を守ることだけを考えろよ。」
久しぶりに出した大声で言った。そういえば俺はこの人の名前を聞いてなかった。
「わかった、あんたはどうするの?」
「俺はこの死神を倒す。そういえば、あんた名前は?」
「私?私は夜坂メグ。」
この人は本名を俺に言いやがった。
「本名じゃないよ!プレイヤー名だよ!」
「えっ?そうなのごめんね。」
「ビャアアアアー!!」
悠長に話しているとモンスター達がしびれを切らしてこちらに向かってきた。
「やっぱ後でいいわ、この戦いを切り抜けたら教えて。」
「わかった。」
そう彼女は答えた。そして、彼女と俺は同時にコマンドを発動させた。
「コマンド!!」
俺は力強く空を叩いた。彼女は空に円を描いた。
「柳華 + 御神渡り」
俺は彼女を救う時に1度だけ成功したスキルの同時発動をした。
彼女は元々使役していたであろう狼型のモンスターを2匹召喚魔法で呼んだ。
「とりあえず、入り口の方に向かって!アンデット達は日の光に弱いだから、少しでも外の光を当てられるように入り口の方へ行く!!わかった?」
「わかったよ、あんたはどうするのよ!?」
慌てたような口調で言った。
「俺は主を足止めしながら入り口に向かう、何かあったら呼んで。」
俺は彼女を戦いの場から逃がすので必死だった。
「わかった、気を付けてね。」
彼女は狼とともに入り口の方に俺はもう一度主の方に刀を構えた。
次の瞬間に俺の刀と主の大鎌がキッン!!とぶつかり合ったが御神渡りは発動しなかった。また次の瞬間には俺は壁にぶつかり壁は崩れていた。全身が痛く動けない。主と俺とではパワーが比べ物にならないようだ。俺が今やるべきなのは足止めだ。
「御神渡り!」
俺は主の動きを氷で封じた。しかし、30秒と持たなかった。その主は氷を砕き俺の首を掻き切ろうとしたした。
「パワーで俺に勝ち目はない。なら、遠距離魔法でもう1度足止めしてやる!」
「コマンド!六水玉 + 御神渡り」
六水玉は水の魔法で六つの水玉を出現させる。本当ならそこから水の針を出すが、今回はそこからさらに
氷で繋げてさっきよりも強く主を拘束するしつつダメージを与える。これを繰り返してHPをじわじわと削る。
「さぁ、どっちが先に倒れるか勝負だなぁ。」
洞窟の入り口に着いた私は使役した狼と共に向かってくるモンスターを倒しつつあいつがこっちに来るのを待っている。既に15分イベントが始まってから時間が経過しているがあいつは未だに来ずイベントの主もこっちに来ない。
「あいつ大丈夫かな?」
そんなことを口にしていたら。洞窟の奥から壁の崩れる大きな音がした。その後、洞窟の闇から赤い二つの目がこちらに向かってきた。
「やばいやばい、あいつこの主にやられたちゃったの?」
私はまだスキルを強くしてないし狼もそこまで強くないでも抵抗しないままやられるのだけはイヤだ!
「ウルフ、攪乱しながら突撃して!」
命令してほんの一瞬だけ瞬きをして目を開けた。その一瞬で私のウルフは主の大鎌に切り裂かれ消滅してしまった。あいつはこんな強い奴の相手を15分もしていたの?化け物ね、でも私もあいつも結局コイツにやられてしまうんだな。私はこれからこの大鎌で首を跳ね飛ばされる。別に死ぬわけでもないのに生き返るのに怖い。
目をつぶり諦めたそれと同時に主は大鎌を大きく振りかぶり私の首めがけて切り裂こうとした。しかし、
「ギッン!!」
刃物同士のぶつかる音がした。目を開けるとあいつが刀で主の大鎌から私を守ってくれていた。だが、手がとても震えておりHPもほぼないかする傷を負っただけでも死にそうなほどだ。
「なんで?なんで出てきて私を助けたの?あんただけ先にポーション飲んだりして回復してから戦うことだって出来たのに!」
彼は主の大鎌を弾き、声を震わせながら答えた。
「お前の震えて絶望している顔が見てられなくてよ、助けないとって思っちまったんだよ。夢に悪夢として出てきそうなほどだったんだよ。」
ホント、嬉しいようなイライラするようなそんな感情にさせてくる人だコイツは。でも、これだけは言わないとだめだと思う。
「今日何回も助けてくれて、ありがとう。」
「でも、俺はもう魔力切れだ。今から殺されるよ。」
「えっ?」
前言撤回この人はイライラするようなことしか言わない!なんなんだ!
「なんで今さらそんなこというのさ!」
彼は慌てふためきながら
「いや、言うタイミングがなかったからさ。ごめんよ。」
「でも、さっきより全然怖くない。」
コイツも私も震えは収まっていた。2人ならましなのかもしれない。一緒に死ぬ。それがわかるだけでとても落ち着く。(またすぐに生き返るけどね)
「じゃあ、あとで最初の町で会おうそこに復活するはずだから。」
彼がそういうと主はまた大鎌を振りかぶった。
「わかった。そこで名前を聞かせてね。」
私たちは約束しそのまま2人とも首を切られる、はずだった
「コマンド ノアの大洪水」




