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第3話 桂沢林道ゲート
林道の入口
桂沢林道ゲートに立つ
木々に囲まれた道を眺める
奥に何かあるのだろう?
入ってはいけない
不安が交差する
林道は右に曲がっている
奥が見えない
古びたゲート
高さは六十センチ程の高さの鉄製のゲート
錆びきったチェーン
大きめの南京錠
林道名の看板
南京錠を外しゲートを開ける
車を林道に入れる
ゲートを閉じる
林道の先を見る
軽く息を吸い吐き出す
木漏れ日が、林道を照らす
先が分からない奥をじっと見つめる
”フレーム”
いつか訊いたフィリパ・ピアスのスピーチが蘇る
ファンタジーの入口と出口
その境界にあるモノ
それがフレーム
林道のゲート
好奇心と不安を持って先に進む
車がすれ違えない道路幅
いくつかの待避所
小さな沢がいくつか
草木が乱れ繁っていて薄暗い
生命を感じる
水
湿気
曲がり角ではクラクションを鳴らす
遭遇したくない
森に居る者たちも同じだろうと