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第15話 雪を見る時間

 雨の中に何か混じっている

 ミゾレ?

 空から白い塊は落ちてくる

 雪

 上から下へ下へと落ちてくる

 地面に落ちては融けていく

 地面に吸い込まれていく

 それを繰り返していると

 地面も冷え

 融けることがなくなり

 地面を覆う

 白一色で

 空と山の境目が無くなる


 気が付くと雪が降ってきた

 空を見上げる

 遥か上空から落ちてくる

 ただ、上から下へと

 そして地上のモノを覆う

 そのモノが美しかろうと醜かろうと

 落ちてくる雪は

 決して同じものではないのに

 一つとして同じ軌道を通って落ちてない

 なぜか見入ってしまう

 上から下へ落ちるという

 単純な動作が繰り返されるだけなのに

 音もなく落ちてくる


 雪の降る音は聞こえない

 重さに耐えきれなくなった葉から雪が落ちる

 びっくりする程の音と

 地面の揺れを感じる程の雪が落ちる

 

 雪の降る音ではない

 雨の音も聞こえない


 聞こえるのは

 落ちたところに当たった音

 樹の葉に当たった音

 下の笹の葉に当たる音

 地面に落ちた音


 雪や雨が降る音は

 僕の耳に聞こえないだけ


 空気の抵抗の音

 落ちてくるとき

 空気とぶつかり

 ヒューとか言っているかも


 音が無いと一人になれる

 死を迎える時って

 静かだろうか

 こんな感じだろうか

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