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きっと好きになる

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

買ったこと、後悔してないですよ。


思春期に、物凄くハマった原作ドラマCDがあって、目に入るメディアミックスはほぼ購入した。漫画から、グッズまで。でもマニアックなものだったから、ドラマCDもグッズも殆ど出回らなかった。

人気ジャンルの良いところは、飽和する程に沢山のグッズを提供してくれる事。だから苦労しなくても物が手に入る。取り分け、アニメ専門店なんかがいい例で。でもそこにも無かったから、マイナーな店や、中古品店を、沢山、歩いて、歩いて、その度に籠に入れた事を覚えている。


「……君ってばヲタクだけど、あんまりヲタ活しないよね」

「してるよ。ただ欲しいものがないだけ」

友人のヲタ活に付き合った時の事、彼女は籠に大量のファンブック、公式画集、グッズを入れながら、私に向かって言った。内心、羨ましいと思う事は伏せて置く。また、売って欲しいと願っても、余りにも長い時が経ち過ぎている。

「……昔さ、凄く好きなドラマCDがあって、でもマイナーだから、目に入るグッズはとりあえず籠に入れてた。……その最中に、同じレーベルの別の作品があってさ、知らなかったけれど、籠に入れちゃった」

そう、あれはアニメや漫画のキャラグッズの中古品店を漁っていた時の事。私が探していた作品のは無かったけれど、そのレーベルの別作品のグッズは一塊になって存在していた。

知らない作品。私が触れた事がない作品。でも同じレーベルの作品。手を伸ばしては離した。

私が、買っても良いのだろうか? 知らない私が、ただ同じレーベルだからと言って。他の、この作品を好きな人が買えば良いんじゃないか。取り分けマイナーなのだし。

けれども私は最終的に、今ある全てのグッズを引き抜くと、そのまま籠に入れて、会計を済ませた。諭吉がサヨナラしたけれど、知ったこっちゃ無かった。

「好きになるって思ったんだ。そのドラマCD、私がハマった時にはCDなんてほぼ無くて、コミックだけが書店に出回っている様なものだったんだ。だから情報を得るにはコミックしかなかった。全部、好きになった。そのレーベルの作品。だからまた、ドラマCDがあった時、買えば良いと思った。その時に後悔したくないと思った」

私がそのドラマCDにハマった当初、辛うじて、ストラップだけは売っていた。可愛い主人公君のものだった。でも最推しじゃあ無かったから、躊躇って買わなかった。次に訪れた時、もう、無くなっていて。その事をずっと引き摺り続けている。

「また、売ってくれないかな……」

思春期に凄く好きになったレーベルと、乙女ゲームがあったんです。

レーベルはマイナーだったから、原作ドラマCDは近くのアニ○イトにもなくて。

乙女ゲームはテレビに繋ぐものだったから出来なくて。

だから必死に書籍を集めてました。

大型書店じゃないと、ファンブック無かった事を思い出します。

アリス“ちゃん”って付けるようになったのも、半分はからかいですしね。

男の子でも、可愛いから良いんだよって。


でもあれじゃないと、本当の意味でのヲタ活じゃないんです。

私から言わせて見れば、それ以外の全ては埋め合わせでしか無かった。


同じレーベルのものだったから、好きになると思ったんです。

どの作品も好きになりました。全部好きになりました。

だから、もしもドラマCDを見つけた時、もう後悔したくないと思ったんです。

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