↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
30/54

第30話「高級な白い粉」

【前回までのあらすじ】

地元に帰って昔の友だちと話した。

□プリンの実家(宿屋)□



ショタ「お邪魔しまーす」



 ルン「ただいまー」



プリン「ただいまー……って暗っ。灯りくらい点けとけっての……」



……返事がない。



 ルン「まぁ今日お客さん居ないし……でも、なんか変。お母さんいつも返事してくれるのに」



プリン「まだ店長と何か話しこんでる?……やっぱりだ。居間の方が明るい」



 ルン「お姉ちゃんといい。大人の話って長いんだね」



プリン「そりゃまぁ、色々とね……おーい、ただいまー」





  母「それじゃあ、契約成立を祝しまして!」



  母「乾杯!」



  男「乾杯!」



  父「乾杯!」



プリン「おかえりはどうした?」



 ルン「お母さん、ただいま!」



  母「あらルン、おかえり……リンも。今度は早いお帰りね」



プリン「別に?ウチ旧友に会いに行ってただけだし」



プリン「んなことより、そっちは何してんの?どういう流れで乾杯をするに至ったの?」



  母「あら、それはね……」



  男「おっと、ランさん。ここは彼女の上司である私から説明させて下さい」



  母「そう?じゃあお願いね」



プリン「どっちでもいいんだけど……」



  男「まぁ、話すと大体三言くらいになるんだが」



プリン「短ぇよ。店長が邪魔しなかったらもう終わってんじゃねぇか」



  男「气湧花(キョンファ)が売れた。そのお代にピクルスのレシピもおまけして付けてくれるんだって」



プリン「二言」



  男「仙人も言ってただろ?『樹海のエルフが气湧花の精製技術を持っている』って。んで、この村は外からこの花を輸入して、加工して出来た『白い粉』をまた輸出してそりゃもう儲けているんだと」



プリン「ふぅん。でも、ウチの村にそんな難しそうな技術なんてあったっけ?」



  母「あったあった。アンタが生まれる前からあるわよ」



プリン「ウソ!?」



  母「まぁ、料理しない子どもにはあんまり関係ないかも知れないわね。でも、お花だけならアナタも採ったことあるわ。ほんと年に数輪しか咲かないけど」



プリン「料理?その粉、料理に使うの?」



  父「スパイスみたいなもんだぞ?漬物を漬けるときに、それを少量加えると、より旨味に深みが増すんだ」



プリン「へぇ~……初めて知った」



プリン「……え、でもそんなのが高級なの?」



  母「らしいのよ。森の外じゃあ、高級食材って呼ばれてるらしいわ。同じ重さの金と同じ値段で取引されてるなんて話も聞いたわ?……私からすれば、全く理解できないけれどね」



  男「まぁまぁ、モノの価値なんてのは人によって異なりますからね」



  母「そうね。それで村が儲かるならいいことよ」



  母「でも、ちょっと困ったことが起きていてね。一ヶ月前に村に届くはずの气湧花(げんりょう)が、盗賊に奪われちゃったみたいなの」



  男「それは災難でしたね。まぁでも、その盗賊もどこかで報いを受けてるはずですよ」



  母「そう思いたいわね……それにしても助かったわ。これで、上客に売る分の『白い粉』を作られる」



  男「上客?」



  母「ええ。とってもグルメな方らしくてね。この白い粉の味に特に惹かれたのか、毎回大量に買うのよ。たしか……『味王(あじおう)』さん……だったかしら」



  男「ッッッ味王ッ!?」



ショタ「?」



プリン「どうしたっスか店長?」



  男「い、いや。こっちの話……だ」



プリン「?」



  男「ま、まぁ。そんな話はさておき、せっかくプリンちゃんも帰省できたし、气湧花も売れたし、村の納期の危機もどうにかなったんだ。楽しく酒でも飲もうぜ!」



プリン「……?まぁ、しょうがないっスね。なんかもう父さんも母さんも出来上がってるみたいだし………付き合いまスよ」



こうして、エルフの村の夜は更けていったのだった………



□プリンの実家(宿屋─男の個室)□



  男「Zzz……Zzz……」



                                ガチャッ>


  男「Zzz……」



                             ガサッガサゴソ>



  男「うぅ~~ん……」



                             !?……………>


  男「うぉぉ~~~がごごッ…………」



<…………



<ガサゴソガサゴソ……



  男「……」



<ガタッ……!!



  男「……おいおい、なんだ?……暗くて見えねぇ……誰だ?」



<……



  男「……夜伽サービスですか?」



  父「私だ」



  男「あ、おやすみなさい」



  父「まて、話したいことがあるだけだ」



  男「……明日でいいじゃないスか」



  父「いや、ダメだ。夜のうちに話したい」



  男「……?一体何の……?」



  父「娘の話だ。娘の上司としての君に話がしたい」




  男「ほうほう。それじゃあ、外に出ますか?ここの壁、薄そうだし」



  父「いいだろう。しかし、先に一つ、言っておきたい」



  男「なんスか?」



  父「娘を……解雇してくれ」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。