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孤独とは

作者: 雨音奏多里

昔々、あるところに若くして両親を亡くした女王様がいました。


 未婚であるにも関わらず、女王となり一国の長として国を治めてきました。

ある日、女王は街を歩いていると一人の少年に出会います。

その少年は、貧しい家柄の子供で周りの者からも大層嫌われていました。

可哀想に思った女王は、その少年に手を差し伸べ、自分の召使として城に

住まわせることにしました。


 少年は、大層働き者で女王の言いつけをよく守り、数年で女王の側近として置かれるようになりました。

こうして、少年は貧相な生活から女王の側近という裕福な生活を送り、幸せに過ごしました。

しかし、幸せは長く続きませんでした。

女王の言いつけは、次第にわがままになり、自らの仕事でさえも少年に頼るようになったのです。

少年は、自らが仕事を行うことは苦ではありませんでしたが、女王の為に苦言を呈しました。

それを聞いた女王は怒り狂い、女王は少年を罵倒しました。

「私が、そなたのためにどれほど味方をしたか。敵ばかりのお前に手を差し伸べた私に苦言を呈すか」

少年は何を言われても苦言を止めませんでした。女王の為、民衆の言えないことをしっかりと伝えたのです。

それでも、女王は意見を変えませんでした。

困り果てた少年は、女王の元から去りました。

女王は怒り狂い、少年の関わってきた人物や他の側近へ、少年は最低な者だと伝え、

情けで打ち首とはせぬが、見つけても関わるなと伝えます。

それを聞いた少年は、女王はこんな奴だと言って周りましたが、すでに女王の言葉により城の者たちは誰も耳を貸しません。


諦めた少年は、それから元居た場所に戻り、貧しいながらも分かり合える仲間と幸せに過ごしました。



 女王は、未だに納得がいきません。いうことを聞く側近がいなくなった今、自分のわがままを言える

はけ口がないからです。

そこで、また女王は街から嫌われ者の別の少年を探し、側近としました。

その少年は女王に救われた恩を感じ、女王の言いつけをすべて聞きました。

しかし、長くは持ちませでした。

それからも女王は、新しく街から少年を拾っては、側近としていましたが、どれも長くはもちませんでした。




気づいたころには、女王の周りには誰もいませんでした。

女王は、嘆きました。なぜ自分は天涯孤独の身となっても、努力をしているのにこんな仕打ちを受けるのかと。

しかし、女王に誰も答えてくれる人はいません。

民衆は、女王が街に降りてくると家に籠り、顔を見せません。

女王は、次第に部屋からでなくなり、独りのまま生涯を終えました。

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