第一王女ライさんと、執事達を交えてのお茶会
ふむふむ。魔法使いも良いもんだ。
そんなこんなで、今日はライさんの所にユリカとエリカ、それに一応蓮と蒼に瀧牙も、連れていく。男三人は控えさせるけどな。また、長ーい廊下を歩いた先に、ライさんの部屋が見える。おー今日はチョコレートケーキかな?ノックをして部屋の中に入る。
ラナ「ライさん。言われた通り仲のいいメイドを連れてきたよー。」
ユリカ「宜しいのですか?勝手に開けて。」と
冷静なユリカに
エリカ「え、怒られたらどうしよう。」と
いつもの心配症を爆発させてるエリカ。
ライ「あっ、ラナいらっしゃい。来てくれてありがとう。チョコレートケーキと、ショートケーキに、モンブランとかいろいろ焼いてたんだぁ、わぁメイドさんも可愛いぃ。。流石だね。ラナ。それに、外に控えてる子も連れてきていいよ?女子会じゃないし。」と
全てをいきなり見抜かれた自分。悲し。
ラナ「お見通しですか。はい。お言葉に甘えて。瀧牙!入っていいわよ。」と
声を張ると入ってくる三人。ライさんの目が凄くキラキラしてるのは気のせいかな?
ライ「あら、カッコイイ子ばかりね。?でも、双子ちゃんは、所有物ね。首筋に付いてるわよ?」と
笑顔で仰るライさん。それに、慌てて首筋を確認する、蒼と笑顔でいる蓮。流石。
それに、ユリカとエリカはニコニコでこちらを見てる。ふふっ。青春ね。
ラナ「まぁ、私のメイド達は恋愛盛りですもの。許してあげてね?」
ライ「ふふ、そうするわ。それじゃ皆さん、お茶会といたしましょう?」と
ライさんが仰るので、すかさず、
ラナ「蓮、蒼?美味しいおちゃを入れてきてね?不味かったら承知しないわよ?」と
威圧感を込めて笑顔で伝える。蓮と、蒼は少しビビりながらも、
蓮・蒼「かしこまりました。ラナ様」と
言い、部屋のキッチンに消えていった。
ラナ「ああ。勝手に使ってよかった?ライさん。」
ライ「うん。別にいいよ?今日は、ラナの所の執事の腕前を見るために色々用意したんだから。」と、
目をキラキラさせながら仰るライさん。責任重大だね。二人共。まぁ、大丈夫だろう。あの二人だしね。
蓮「アッサムで御座います。」と
皆の前にカップを置いて入れていく蓮。いい感じ。
蒼「アールグレイで御座います。」と
やはり同じ動きで入れてゆく、蒼。でも、私の所に来るまでに、エリカと話しているわね。大丈夫かな?
蒼「遅れてしまいすみません。」と
半々笑顔で言う蒼に怒気を込めながらふむ。と言うと、ビクリと動揺していた。ふんっ。
蓮・蒼「お召し上がり下さいませ。」
息ピッタリね。うん。蓮のは問題ないけど、ミルクも入ってて、今日のケーキにピッタリだわ。ん?蒼の入れたアールグレイから何やら渋みが……。ふーん。
ラナ「蒼?ちょっと来て?」
蒼「はい?何ですか?ラナ様。」と
不思議そうな顔でこちらに来る蒼。こちらに寄った途端に、私は立ち上がり蒼の足元を凍らせる。
ラナ「見くびらないでくれない?私の事。あなたなら分かったはずよ?私がどれだけ紅茶を大切にしているか。」と
言い、自慢の魔法で膝まで凍らせる。
ラナ「言い忘れてたわね。私、全系統の魔法が使えるの。ライさん。少しの間目をつぶってて?」と
言うとライさんはすぐに目をつぶった。素直だな。
ラナ「あのさぁ、何で主の前で気を抜くの?長年仕えてきた。しかも、私は一国のお姫様だよ?何を友達だから、と言って気を緩めてるんですか?アホですか?馬鹿ですか?もう、蒼を私の執事から外してしまってもいいんんですよ?他に二人も居るんだから。さて?謝罪の言葉を聞こうか。」と
言いながら、どんどん蒼を凍らせていく。心臓近くまでやると、流石に死んじゃうから腰までで止めるけど、蒼は凄く苦しそうな顔をしている。蓮は止めようとしているが、瀧牙に止められている。
蒼「ま…クッ……誠に申し訳……ウッ……御座いませんでし……た…ウゥ…。」と
謝りながら泣き始めてしまった蒼。もう仕方ないなぁ。
ラナ「分かればいいんだけどね?兄さん達を見習いな?分かった?蒼」と
言いながら、魔法を少しずつ解いていく。
蒼「はい……。本当にすみません…。」と
しょんぼり気味の蒼に
ラナ「ちょっ、蒼?そんなに落ち込まないで?二度とこんなことしないって誓ってくれるよね?大丈夫。破らなければしない。」と
蒼を包み込む。蒼は、ふわぁ……。と欠伸をして寝てしまった。もう……、ふふっ。ついつい、撫でていた。
ライ「蒼君生きてるぅ?」
ラナ「死んでる。」
ライ「嘘ぉ!?」
ラナ「うん。嘘だよ?」
ライ「もう!心配したんだよ?」
ラナ「ごめんね?あ、それと蓮?この子にみっちり教えてあげなよ?蒸らし時間のこと。じゃないと、今度は本気で凍らすからね?」と
笑顔に怒りを入り交えながら言うと
蓮「分かってますよ。ラナ様、全く……懲りないなぁ蒼も。」
エリカ・ユリカ「ほんとにねぇ。何回目かなぁ。」
ラナ「もう、五回はしてるね。でも、安心して?終わったらちゃんと回復魔法かけてるし。」と
ドヤ顔で言うと、ライさんは
ライ「凄いね。私も使えるけど弟達の方が強いから、困ってるんだぁ。でも、回復魔法は誰よりも得意なのよ?」
ラナ「じゃあ、もしもの時は助けてね?お義姉様?」
ライ「当たり前じゃない。助けてあげるわよ?でも、きっと、私が行くまでもないと思うわ。弟達が守ってくれるもの。」
ラナ「ホント?うーん。まぁ、そう信じたいね。じゃぁ、私は一足先に帰るから、エリカ?ユリカ?お茶会楽しんで?蓮は一緒に帰る?」
蓮「うーん、ここに居るね。」
瀧牙「じゃあ、迎えを呼んどきますね。ラナ様」
ラナ「宜しく。じゃあまたね。ライさん」と
私は手を振った後、蒼を横抱きで持ち上げ帰った。やっぱり軽いな。蒼は。
途中で蒼が目を覚ましたから、顔が真っ赤なのをわざと知らんぷりしながら、門まで出た。そこからは馬車で、馬車を降りたら、また寝ていたので部屋まで蒼を運び、ベッドに降ろし、頬にキスを落とし、その部屋で、蒼を見守りながら、残っている執務を片付けた。
ラナさん怖すぎる。
力も強くなっちゃったな。