絶対に負けない
「まゆきちゃん、おかえりなさい。」
「・・・なんですか?
何か用でも?」
「別に?ただ、報告してあげようかと思って」
「なにをですか?」
「そろそろ、このマンションから立ち去ることになると思うから
存分に楽しんだほうがいいよ、って。」
なにそれ。
なにが言いたいのかわかんない
「私が翔くんと付き合うことになったら
貴方は立ち去らなきゃなんないでしょ」
この人、私に勝ったと思ってるんだ
私があの写真を見てショック受けて
翔くんと上手くいってないとでも思ってるんだ
「私、翔くんと別れませんけど」
「は?」
「第一、なんでエリカちゃんと付き合うことになるのか・・・
私には全然わかりません。」
「だ、だって・・・」
「あの週刊誌のことなら、ちゃんと事情は翔くんから
聞きましたから。
支えただけだって。
私がショックを受けて翔くんと上手くいってない・・・
なんてこと考えたんだろうけど、残念ながらそんなことないので。
お気遣い、ありがとうございます。」
エリカちゃんは、目をまん丸にさせた
「前に言ったじゃないですか。
私には翔くんを信じることしか出来ないって。」
「そうだけど・・・」
「まぁ・・少女漫画ならコレで最大のピンチですよね、私。」
きっと、物語を面白く展開させるためには
ここで一旦、私はエリカちゃんに翔くんを取られることになるだろう
だけど、現実の世界で面白さなんて
求めてないし。
翔くんがとられるなんて、絶対にいやだから・・・
「私、以外に頑固なんです。」
「?」
「信じるって決めたら、絶対に信じる。
じゃないと、私自身が私を許せないんです。
すみません、エリカちゃんにとって・・・
全然面白くない人間で。」
きっと私、世界で一番嫌な女だと思う
笑顔で、さらりと皮肉並べてるんだもん
「翔くんが好き。
これは絶対に揺るがないことなんです。
これからも・・・
ちょっとやそっとのことじゃ
なんの痛みも感じません。」
われながら、強くなったなって思った




