Color.24
楽しいはずなのに
楽しくなるはずだったのに
どうしてこうなっちゃうんだろ。
シュンっと俯いてると、さーやんが私に声をかけてきた。
「今、翔ちゃんかなり落ち込んでんねー」
「あ・・・はい。」
「まゆきちゃん、なんかした?」
「あの・・・私が聞きたいです。」
そうだよ・・・
私が本当に聞きたい・・・
「そ、っか・・・」
さーやんは考えたようにしてから、にやりと笑った。
「ね、翔ちゃんを元気にして
楽しく案内してもらう魔法の言葉があるんだけど。」
「え?お、教えてください!」
「いいけどぉ・・・後で麗奈と2人っきりにしてくれる?」
れ、麗奈と・・・?
え、待って・・今麗奈って呼び捨てに・・・
「そ。俺ら呼び捨てする仲なの。
まだ、付き合ってるとかじゃないけど。」
さ、さーやんエスパーだ。
私の心を呼んだ。
「エスパーとかじゃないからね。
まゆきちゃん、顔に出すぎ。」
や、やっぱりエスパーだ!
「ねぇ?
2人っきりにしてくれる?」
「お、教えてくれるのなら・・・」
「ん。わかった♪」
にこっと笑う、王子様スマイル。
ああ、ファンはこれにやられちゃったんだろうな・・・
「えっとね・・・・」
私の耳に吐息がかかる。
不覚にも、ドキっとしてしまった。
「~~~~ってこと。」
「そ、そんなことでいいんですか?」
「うん。」
「でも・・・」
たった、その言葉だけでいいの?
そう思っていたら
「大丈夫だから。」
でた、エスパーさーやん。
私は、コクンとうなづいた。
「うん。わかった・・・」
「んじゃ、二手に分かれるから。
協力してね、まゆきちゃん♪」
「うん。」
「んじゃ、翔ちゃん。
俺、麗奈が行きたいって言ってたとこ連れてくから。
翔ちゃんはまゆきちゃん連れてってあげて。」
「あ・・・うん。」
「じゃね、まゆきちゃん。
楽しんでくるんだよ。」
「うん。わかった・・・麗奈のことよろしくね。」
「了解。」
手を振る。
2人が人ごみに消えて、翔くんに振り返った。
「あの・・・翔くん。
次、どこに行きますか?」
「・・・なんで、俺には敬語なの?」
「え?」
「さーやんにはタメだったじゃん。」
「あ・・・」
そういえば。
なんか、さーやんって自然体になれるんだよね。
すごいな、って思う。
「俺も・・・タメ口がいいな。」
「え・・・あ、はい。」
「あ、敬語になったぁ」
「あ、ほんとだ・・・」
二人して、笑った。
よかった。
いつもの翔くんだ。
「ねぇ・・・まゆきちゃん。」
「はい?」
「さーやんの方が、好き?」
「え・・・?」
いきなり・・・どうしたんだろ・・・
疑問に思ったけど、さーやんに言われたことを思い出す。
──翔ちゃんがさ、ネガティブになったらさ・・・言ってやって?
「わ、私は・・・翔くんの方が好き。」
さーやんに言われた魔法の言葉。
だけど、これだけじゃ足りない気がした。
「いつも笑顔で、ボケっとしてて・・・
前も言ったよね?翔くんの歌声が大好き。
翔くんは、さーやんの何倍もかっこいいよ。」
そしたら、翔くんは私の大好きな笑顔で言ったんだ。
「ありがと・・・俺もまゆきちゃん大好きだよ。」
ささっ、次回もよろしくお願いしますね♪




