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「な、なんで・・・・?」
「ん?」
「なんで、翔さんがいるんですか?」
「あ、翔さんになってるよ?まゆきちゃん。」
「そ、そんなことはどうでもいいんです!!
どうしているんですか?」
「んー、泣いてる迷子ちゃんがいたから♪」
ま、迷子ちゃんって・・・
私?
「納得いかない?」
「で、でも・・・翔さ・・・くん、芸能人じゃないですか。」
「芸能人、か・・・」
「?」
「俺、芸能人とか嫌なんだよね。」
「え?」
「だって、芸能人とかアイドルとかの前に
まゆきちゃんと同じ人間、でしょ?」
「そうだけど・・・」
「ま、いいじゃない♪」
目の前にいるこの人はなにを言ってるのだろう・・・
今大人気のアイドルなのに、こんな冴えない一般人と一緒に・・・
しかも、手までつないじゃって・・・
「あの・・・翔くん、手を離してください。」
「なんで?」
「スキャンダルとか・・・」
「大丈夫!
現にまゆきちゃんだって名前出すまで気づかなかったでしょ?」
「だけど、私よく鈍いって言われるし・・・」
「んー、なんとかなるよ。」
この人は、なにをどんだけマイペースなんだろ・・・
頭がくらりとした。
「気にしないの。
俺が繋ぎたいからつないでるんだし。
あとでアドレス交換するし。」
「へー・・・えっ!?」
「そんなに、驚くかな?」
「驚きますよ!
だめです、アドレスなんて、絶対にダメです!」
「なんで?」
「なんでって・・・一般人に教えちゃだめです。」
「でも、普通に俺の友達とか知ってるから。」
「それとこれは・・・」
「だめ?」
犬みたいな目で見られると、嫌だなんて言えないじゃない・・・
「いいんですか?」
「うん!」
ぱあっと明るくなる・・・
────この、確信犯・・・
「でさ、まゆきちゃん。」
「はい。」
「ここのホテルでいいのかな?」
見上げると、そこは確かに私たちが宿泊しているホテルだった。
「は、はい!!
ここです。ここで間違いないです!」
「そっか。よかった。」
ほっとしたように胸をなで下ろす、翔くん。
自然と頬が緩んだ。
「まゆきちゃん?」
「ありがとうございます。
親切にしていただいて・・・本当に。」
「なに、これで終わりみたいな言い方してんの。」
「え?」
「明日も会うんだから。」
「は、はい?」
この人、私が芸能人だとでも思ってるの・・・?
なんだか、わからなくなってきた・・・
次回もよろしくです♪




