入寮パーティー
「それじゃ、いただきま〜す!」
「いただきます」
いろいろあったが、ようやく食にありつける。本当いい匂いだ。何から食べようか…から揚げ、ハンバーグ、フライフイッシュその他もろもろ、メインデイッシユばかりで悩む。
「食べないとなくなるわよ、蒋?」
リリーの声ではっと我に返る。あっ、やべぇ、取り皿式だからオカズが瞬く間にきえてっていやがる。
こいつら御構い無しか!
「負けてらんねぇ!」
とりあえずとれるだけ皿へと乗せる。なんか誰かしらの視線を感じるが気にしてられない。
さて、まずから揚げでも食べるか。
「うめぇ…なんでヨーロッパでこんなうまいから揚げが食えるんだよ」
「よっ、よかったわね美味しくて」
んっ?なんで照れてるんだリリーは。もしかしてーー
「照れてる照れてるリリ〜。男の子の蒋君に褒められて嬉しいんでしょ?」
「そっ、そんなわけないでしょ!いつもレノアが美味しい美味しい言うから別に、たいして嬉しいわけじゃ…」
「やっぱ嬉しいんだ〜」
「否定してるでしょ!」
予想は的中したようだ。このから揚げ、リリーが作ったようだ。
「蒋君、ここにある料理全てリリーが作ったんだよ」
「本当に私たち出る幕ないんですよね。とほほ…」
「リリーの料理の美味しさは否定できない」
すごいな。全て彼女が作ったなんて。三人が三人感じ方は違えど料理のうまさを認めているようだ。かくいう俺も認めざるおえない。
「只者じゃないな、リリー」
「うっ、うるさいわね。黙って食べてなさいよ」
やめられないとまらないうまさってこれの事だな。箸がとまらない。どれをとっても美味しい。別に彼女は料理人として働いてもやってけるんじゃないか?
「あー喰った、喰った」
「ごちそうさま〜」
「おっ、お粗末様でした」
満腹、満腹。考えてみれば、アインの店で水飲んだ以外食事なんてしていなかった。どうりでお腹が空いていたわけだ。しっかしこれから毎日彼女の食事にありつけるなんて最高だな。
「皿洗いは私がやっときますね」
「まかしたよ、トト〜。蒋君、ちょっと部屋に戻ってもらえるかな?」
「えっ?」
退却命令?何が起きるんだ。まぁ、別に未練がましくここに居座る気はないから一時撤退しますか。
「あっ、そうだ。署長から服もらったよね?」
「ええ。それが何か?」
「リリーが見たがってるから呼んだら着てきてくれる?」
「ちょっと、レノア。何を言ってるの!」
「ふふ〜ん。私嘘つかないよ〜だ!」
「あっ、まぁ、着てくる」
「蒋!勘違いしてないわよね」
そんな睨まなくてもわかってるから。どんだけ言われて嫌だったんだよ…
さて、部屋に向かいますか。




