婚約破棄、受ければ廃妃、それって正気?
「彼女に嫌がらせを重ねたことはわかっている!!婚約破棄だ!!」
「やってないことの証明こそ難しいものはございません故、もう諸々面倒くさいので婚約破棄お受けいたしますわ」
王家主催のパーティの中央で、アホな王子とそのアホの彼女の茶番に長々と付き合ってられるかと、言い出されて早々に満面の笑みを浮かべてわたくしが背を向ければ、「待て!」と声がかかる。
「なんでございましょう」
「お前……そうも簡単にいいのか?!」
何故か焦る様子の王子に、わたくしは誰がどう見ても嫌そうな顔と溜息を吐き出す。
「いいも悪いもそちらが言い出した事ですし、わたくしという婚約者がありながら学園内で場も弁えずイチャイチャかまし、挙げ句の果てに手続きも踏まずにこんな場で辱めの準備で御座いましょう? それになんでわざわざ長々付き合わなければならないのですか。ですから婚約破棄はお受けします。勿論そのお申し出は我が公爵家、その派閥、全て敵に回すとご理解の上でしてくださいましたわよね」
「あ、いや……、我は王子だぞ!!」
胸に手を当てた姿は、まだ自分が何をしでかしたのかも理解出来ていない様子で、わたくしは呆れつつ口を開く。
「第3王子、王位継承権は第5位、只今わたくしを敵に回した事で、たとえ聖女とまで呼ばれる子爵家の彼女を妻にしたとて、王位継承権は落ちるどころか剥奪。その上で公爵家とは断裂。王の夢は滅裂。貴方は破滅」
「韻を踏むな!!」
「韻踏む、君踏む、棒に振る。お前は愚かに血に堕ちる」
「だから韻を踏むな!お前のそーゆーとこが嫌いだ」
淡々と言えば、ギリギリと歯軋りして指差してくる王子に構わず、わたくしの後ろからはノリの良い音楽が流れ始めて、手を掲げれば夜会のライトはチカチカと色とりどりに輝き出し、それに驚いた皆が上を向き次にわたくしに注目した時には手元にはマイクが握られている。
「こっちは黙って見逃し未来の機会をあげても散々なこの夜会。なら家来にでもするかい?ノー!たとえ傀儡にしたって後悔するからお断り」
「お前……!」
「お前にお前呼ばれる筋合いないね!その呼び方されて立つのは青筋、酷い侮辱は許せぬ屈辱。それなら喜んで果たすぜ雪辱!!」
今目の前で何が起こっているのか理解できていない聖女と呼ばれる女にも指差し煽る。
「ヘイヨォ泥棒猫さん、盗んだ魚は至極の味かい?活きは良くとも鮮度は悪い。海産物は解散物へ!」
「なっ……! 酷いわ!」
「キミは振り向き考えろ帰る方向 わたくし上げるのは勝ちの咆哮」
言いたいことは言い切ったとわたくしが手を高く上げてパチンと指を鳴らせば、夜会の光は元の光へと戻り、会場からは歓声や高い指笛の音が響き渡った時、奥の大きな扉が開く。
「何ごとだ!」
「帝国の太陽にご挨拶申し上げますわ。ただ今、第3王子から婚約破棄されたただの公爵家の娘でございます」
「なんだと!!?」
そこからは先程も予想通りの大惨事。
王家は我が公爵家との繋がりを持ちたくてなんとか繋いだ縁。
元よりわたくしは王妃になりたくはないの一点張りで、互いの妥協点と繋いだ第3王子との婚約をそちらから切ったのなら大団円。わたくしは身分に傘を着た浮気男とも縁も切れたし公爵家に繋ぎ止める糸も切れた。
これで新たなエンタメムーブを巻き起こすのには無くすぜ肩書き歩むぜ世界!!
ってなわけで、ここからわたくしマイク一本、どこまで行けるか試すぜ己の限界点!!持つのはプライド、作るぜブランド!駆け出せ夢のフールドに!!!
勢いのみで書いた作品です(笑)
一瞬でも笑っていただけたなら幸いです!!
面白かったよーとご評価やご感想めっちゃ喜びます!
ちなみにラップについてこれじゃイマイチ出来てないよとかその辺はど素人はもので、相当優しめ判定でお願いします!!




