第三十六話 帰り道
僕はホルンにまたがり、吸血鬼は羽を出して飛んでいる。疲れたな。これは帰ってすぐ、ねれるぜ。ホルンは自動で飛んでくれるから今のうちに寝ておこう。寝ようとしたが寒すぎてそんなことはできずいつの間にか屋敷に着いていた。
「帰れた帰れた。早くあったかい火がついているところに行かせてくれよ。扉あーけーてー。」
大きな扉を吸血鬼が開けると中は悲惨なことになっていた。これはまるで荒らされたかのようだ。汚くなったなだいぶ。
「これはひどい。僕たちが出かけている間に何かあったようだ。一応戦う準備をしておいた方が良い。」
それより置いていったわん公はどうなってるんだろうな。もしかしてここ荒らしたのってわん公だったりするのか?あいつ吸血鬼に血吸われた後、眠った状態でソファーに縛っていったからな。荒らされた部屋を見ていくと火がついている部屋にたどり着いた。結局ここにいるのか。
「なんだ。無事そうじゃないかわん公。」
僕に気づいたのか驚いた表情した後、すぐに下を向き始めた。心配したのかホルンはわん公の近くに寄り添いに行った。するとわん公の体が小さく震え始めた。
「無事じゃない!縛られていたせいで危うく漏らしそうになったんだけど!」
「でも、縛っていた紐も千切ってるじゃないか。なんとかなったんだからいいだろ。こっちは色々疲れたから、あとは吸血鬼に聞いておいてくれ。おやすみ。」
わん公が座っていない方のでっかいソファーに寝っ転がると眠気がきて僕は寝た。
少し苦しいような気がして起きると周りには誰も居なかった。首に巻きついているマフラーを外して廊下に出てみるとわん公がホルンと一緒に掃除していた。やっぱお前が荒らしていた張本人か。
「いそべ起きた。だいぶ寝てたね。おはよう。話聞いたけど大丈夫?」
「大丈夫だ。元の白い所に戻る方法も一応考えついた。あとはお前がなんで犬なのに狼になったんだ。」
「それはこちらが説明しよう。きっと彼は染まりやすいタイプなんだ。世界によって異る存在がある。こちらの世界では獣人?というものがいない。だが、犬に近い狼男という存在がいる。そちらに置き換わってしまったんだろう。いそべくんはもう少しいたらこの世界に染まるんじゃないか?どうだいもう少し長いはしないか。」
「遠慮しておこう。行くぞわん公。ホルン。」
わん公とホルンは片付ける手をやめて帰る用意をし始めた。白い空間がある場所は忘れたから吸血鬼に案内してもらおう。
「さてさて。わん公もう少し離れて乗れよ。邪魔。じゃあ、またいつかな吸血鬼バイバイ。」
僕らは手を振りながら天井が長い白い空間へと入っていった。白い空間には特に何もなく強いていうなら僕が帰り道として使う手段の場所と今いる場所がつながっているのかどうかの話だ。とりあえず、僕らは進むことにした。




