第二十九話 ルール
屋敷の中の薄暗い部屋へと入っていく。ソファと暖炉があり大きな屋敷の中は静寂に包まれていた。
「客人に失礼かもしれないが、暖炉の火を点けるのは任せてもいいかな?その代わり彼はちゃんと縛っておいてあげるからさ。君にとってもいいことだろ。」
吸血鬼はこちらを見てウインクをしてくる。なんだこいつウザ。火の付け方はよくわからないけどとりあえず暖炉に近くに近づきホルンに後ろを守ってもらう。火をつけるのに手こずっていると隣に吸血鬼が来て小さな箱を渡してきた。
「どんなところにもルールというものがある。この世界に来たのなら通行料を払ってもらわなければならないよ。」
こいつどうやって僕らが違う世界から来たということを知ったのか。箒が浮かんでるのが変なのか。それとも獅子頭をかぶっていることがこいつの確信をついたのかはわからないが。
「この世界で言う金がなんなのかわからないが物ならなんでもいいのか?」
「この世界の通貨というより僕のルールでいかせてもらえると血がいいかな。あの犬の彼から美味しい血を貰ったからいいとしよう。」
あんまりこの体を傷つけたくないんんだけどな。血が手に入るものときたら色々あるがちょうどこの前生きているか、死んでいるかもしれないもんを手に入れたな。この場にないのが少々信用に欠けるかもしれないが。
「血ならたらふく食えるやつをやるよ。味とかは保証できないけどな。これでいいか?」
「ああ。それが箒の子の分だとして君の分は?」
「……………………はぁーーー。クソ箒を入れるなこんなことでめんどくさいな!」
さっきからにこにこと笑っていたのはこういうことだったのか?きしょ。
「いい提案がある君の分は僕の手伝いで返してくれればいいよ。ちょうど知り合った人が困りごとあって手伝いが欲しかったんだ。」
「はなからそのつもりだったろニヤニヤと。手伝えばいいんだろ。何をするか知らないが…」
ホルンは連れていくとしてわん公は置いていくか。座ったまんま縛られているわん公が苦しそうに唸っている。今の状態はよくわかんなくて面倒だし、わん公だけ姿が変わったのも今までにないことすぎたからな。
「良い返事でよかった。じゃあもう行こう。まさに今日困りごとの約束をした日なんだ。君はその状態で行くつもりなのかい。」
「獅子頭のことか気にするなら取るか。知り合いとやらを驚かせてしまったら時間がかかりそうだしな。一応聞くけど戦うとかないよな箒は戦えるけど僕は戦えないからな。」
一応獅子舞どもは出せるけどいうこと聞かないからなまあいっか。




