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第十九話 面倒は面倒



「やっぱり他のところに行こう。わん公じゃなければ化け物退治の依頼やらも簡単に受けられるだろ。」

「そうかもしれないけどもう入ってしまったから仕方ない。ここの人は俺を追っ払ったりしてこないからここじゃダメかな。」


人質に取られている以上こいつの言う通りにしておいた方がいいか。オネエがカウンターに入って棚から紙を取り出してきた。内容を見るにダンジョンや森に行ってアイテムを取って来い!と言う内容だった。


「取ってくるだけなら簡単だから魔法も使えないあなた達だったらやりやすいと思うわ。どうかしら?」

「ありがとう。初めての仕事だけど頑張ってみるよ。この辺の地図とかは何処に売っているのか教えてくれないか?」


わん公は意外と積極的でありがたいな。このままこいつに任せて僕は適当にこいつについて行くことにしよう。


「地図なら私がついていけばいいから大丈夫よ!」


前言撤回、なんか増えた。犬といるのすら嫌なのにこいつも増えたら最悪だ。確かにこの世界についてはこいつが一番知っていそうだけど面倒臭い奴がついてこられると困る。わん公頼む。断ってくれ!


「いいのか!俺たちここら辺に来たばかりだから本当にありがたい。」

「じゃあいきましょうね。アル君、いそべちゃん、私についてきてちょうだい!最近は森が荒ぶってるからダンジョンに向かいましょうね。」


ダンジョンに行くらしいが僕の知ってるダンジョンだと階層がたくさんあって入り組んでいるところのイメージがある。時間がかかるだろうしいっぱい歩くのが目に見えている。どう移動した方がマシか目に見えている。


「待て。ここからどのくらいかかるんだダンジョンは。後、オネエのお前は僕らと違って魔法を使える言い方をいていたが使えるのか?」

「そうねぇ。ダンジョンは海を渡った島にあるから一日以上かかるわ。私の使える魔法はただの再生よ。いつでもあなた達の体を治してあげるから安心してね。」


こいつに直してもらうのは癪に触るな。絶対ケガだけは避けるようにしておこう。しかも、海をあたるほどのところまでいかないといけないのならいきたくないな。


「そんなに遠いところにあるのか。どうするいそべ。」

「僕の能力で移動しよう。島さえ見つけてしまえば一気にダンジョンに行けるんだろ。待ってろよ。少し探してくるから。」


僕は急いで白い空間に行き穴を開けまくって穴の中を観察しまくる。風景を見る限り、ざ・異世界という感じのものがいっぱいある。それっぽいもの見つけたので元の店に戻ってみる。


「見つけたぞ。ただ……」

「早いな。ただってどうかしたのか?」

「いけるっちゃいけるけど調整が面倒だからもしかしたら壁に埋まる可能性がある。もしくは化け物の巣窟に当たる可能性もあるけど。」

「それ本当に大丈夫なの?いそべちゃんの能力ってやつすごいってさっきアル君に聞いたのに。」


こいつら心配そうに見つめてきてムカつくな。わざわざ僕が能力を使ってまで開いたもんなのに。嫌なら嫌と言えばいいのに。


「なんだ。お前達。置いて行ってやろうか?」


脅してみると大人しく穴の中に入って行ってくれた。全員入っていくとそこはものすごい広い空間が広がっており、そこにはでかい竜が壁に向かって攻撃していた。


「なんか想像していたのと違う感じの危ないのがいるけどいそべこれは何?」

「一番下の方にいけばなんでもアイテムあるんじゃないかと思ってここにきたんだ。いちいち迷路を見て回っていたら面倒だろ。」

「ダンジョンの醍醐味を消さないでちょうだい。迷路みたいにいけるのがいいんじゃない。」


せっかく連れてきてやったのに文句ばっか言ってくるなこいつら。なんで僕がこんな言われなくちゃならないんだ。


「ねえ。ドラゴンが攻撃しているところ見てくれ。あそこに人がいる助けに行った方がいいかもしれない。倒れ込んでる人もいるし危ない状況だ。」

「あら。大変助けにいきましょ。」


これ助けに行くのか?帰る準備も逃げる準備もできてないのに。こいつらは僕が喋る前に竜めがけて走り出した。オネエは竜の興味を引き、わん公は急いで倒れている3人の場所まで行きを積み上げて僕の方に走ってきた。


竜の叫び声と共に僕らは死のかけっこが始まった。



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