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001 お風呂に入るお嬢様

「誰!? 使用人か誰か知らないけど、男がこんなとこいるなんて非常識だ!! 出てけ出てけ出てけーー!!」


 ロリボイスで激昂したその少女は、洗面器を思い切りこっちに投げ付けてきた。

 洗面器が壁にあたり、部屋中に音が響く。


「さ、さ、サラス。とりあえず出ようぜ!」

「そ、そうね! いきなり過ぎてなんかよく分かんないけど、これ以上長居したらまずい気がするわ!」

「ふ、二人!? 出てけ! 早く出ろーーー!!!」


 ぎゃいぎゃいと喚く声を背中に受け、風呂の出口へと目指す。

 しかし、視界が悪い。

 おまけになんでこんな風呂が広いんだよ。

 靴を履いてるから、風呂で滑る。なんてことにはならないが、土足で風呂入るという謎の罪悪感がある。


 そんなことを思いつつ、ようやく見つけた部屋の扉を大きな音を立てて開け、脱衣所へと飛び込む。


「お嬢様!? 大丈夫ですか!?」


 一難去ってまた一難。

 今度は脱衣場の扉越しに、女性の声が聞こえる。


 まずい。まずいまずい。

 というか、ここはどこかの城か何かか?

 扉越しにいる女性が脱衣場に入ってくるの時間の問題か。

 一先ず隠れられそうなところを……!

 そう思い、キョロキョロしていると、


「クロキさん! ここ! ここならやり過ごせそうよ!」


 サラスがクローゼットの様な場所に半身をいれながら、手をちょいちょいと動かし小声で招いている。


「でかしたサラス!」


 俺は音を立てぬ様、急ぎながらも慎重にその中へと入った。

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