知らない女の子
2話まで来てくれてありがとうございます!
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俺が今何をしてるかって?布団の上に正座だ。なぜかって?俺の布団の中に知らない奴がくるまってるからだ。
はぁ。俺はどうすればいいんだ。
朝起きたら知らない少女が隣で寝てました?そんな話聞いたこともない。
とりあえず声でもかけてみよう。
「おい、お前。出てこい。」
「...。」
返事がない。そのあと何度か声をかけたが、いやとも言われなかった。
本当にどうすればいいんだ。なんでこんなことになったか分からない。
そろそろ俺の足も限界だ。もう見なかっことにして行ってしまいた。だがそんなことも出来ない。ここは俺の部屋だ。
そして何より気になることがある。俺は、俺はやったのか...?そんな記憶全くないが、一応だ。一応。
でもいい加減出てきて欲しい。どれだけ時間が経ったのだろう。
暇になった俺にとうとう限界が来た。
「おっ前なぁ!いつまで人の布団使ってんだよぉ!」
怒鳴りながら布団を無理やり剥がした。
丸まっていた彼女がこちらを見る。猫のようなくりっとした目、ほんのりと色付いた頬、艶のある腰くらいの長さの黒髪。
彼女の目には涙が溜まっていた。
しばらくこちらを彼女は見たあと、叫んだ。
「変態っ!」
そうしてもう一度俺から布団を奪い、元に戻ってしまった。なんという力だ。
しかし俺はあとから気づいた。やってしまったかもしれない。彼女は何も着ていないのだ。もし俺とやったわけでは無いのなら、変態と言われて当然だ。
しょうがなく俺は自分の服を用意した。気を使ってできるだけシンプルな、男らしくないものだ。
「さっきは無理やり布団奪って悪かった。その、俺の服なんだが、よかったら着てくれ。」
「いや。」
即答だ。こっちがせっかく気を使ってやってるのに。なんでこいつはこんな生意気なんだ。
それに正直ちょっと傷ついた。
俺はどちらかと言うと女の子にもてるほうだ。特に年上。可愛がられてるだけのような気もするが、それでもよく女の子に囲まれることが多い。
だからこそ傷ついた。
もういい。こんなやつ放っておこう。早く朝ごはんでも食べよう。
そう思って部屋のノブを回した時だ。彼女が声を出した。
『ぐぅーーー』
それは声じゃなかった。彼女のお腹の声だった。
2人分の温め直したカレーをお盆に乗せて階段を上る。父は今日やはり早かったようだ。なんで俺は見ず知らずのやつにこんなことしてるのだろう。
でもやっぱり放っておくことは出来ない。俺と同じように、何も分かってないなら可哀想だからだ。
「なぁ、カレーだけど食べるか?」
ドアを開けながら声をかける。すると少女は先程断ったはずの俺の服を来て、ベッドの上に腰掛けていた。
そしてこくんと小さく頷いた。
今俺の目の前にはカレーを食べる知らない少女がいて、俺も一緒にカレーを食べている。
しかしその少女は見るとかなり顔が整っていた。いわゆる美少女だ。
でもその中でも目が引かれるのが艶やかな長い黒髪、それとふくよかな胸。決して下心ではない。アルカナには胸が大きい人があまりいない。だから珍しいだけだ。
彼女はカレーをあっという間にかき込んでしまった。よほどお腹が空いていたのだろう。
食べ終わったことだし、彼女自身のことについて少し聞いてみよう。まずは名前を訪ねてみた。突然なぜここにいるかと聞かれたら困るかもだからな。
「私は...。マナミと言います。」
先程とは違い、少し塩らしそうなようすで答えた。それにしても、聞かない名前だな。
「あの、あなたは?」
そうだな。人の名前を聞いたのだから俺も答えるのがマナーであろう。
「俺はルーカスと言う。さっきは本当に悪かった。驚いただろうし、怖かったよな。」
マナミから返事はない。下を向いている。しばらく沈黙が続いた後、マナミが再び口を開けた。
「私、昨日バイトの帰りに車に引かれたはずなんです。携帯を見てよそ見をしていた私が悪かったのですが。気づいた時には目の前に車が迫っていて。それが最後の記憶です。」
え?この子は何を言っているんだ。バイト?クルマ?ケイタイ?それはなんだ。そんなもの聞いたこともない。
しかし彼女は、俺の疑問をよそに話を続ける。
「それで目が覚めたらこの部屋にいて、あなたが隣で寝ていました。自分が何も着ていなかったので何か、レイプにでもあったのかと思いました。でもよく考えれば、私は事故にあったはずで。何が何だかよく分からなくて、あなたの布団を奪ってしまいました。本当にごめんなさい。でも私、お家に帰りたいです。」
もしかしたら何かしらのショックで頭がおかしくなっているのだろうか。
「どうしました?」
マナミは勘が鋭いようだ。
でも本当に何のことを言っているのだろうか。いや、まて。この子はきっとほかの国から来たのだろう。それでバイトとかはその国の方言のようなものだろう。
顔立ちこそはこの国の国民と対して違いがないが、この国で産まれたものに黒髪の人なんてほとんどいない。ましてやこのカップサイズもだ。
そう思いつつちらりとマナミの胸元を見る。ほんと、決して、下心じゃないぞ。
「!?」
大変だ。俺が彼女に渡したのは白色のTシャツ1枚だ。いくら男性用とはいえ、俺とさほど背丈が変わらない彼女だ。胸の部分がかなりきつそうだ。そして薄っすらとピンク色のものが透けて見える。
見ているのを気づかれたのでは、と思い急いで顔をあげて彼女の顔を見る。すると彼女も顔を上げ、きょとんと首を傾げた。
よかった。気づかれていなかったらしい。安心をしたのもつかの間、俺はもう一つのことに気が付いた。
俺の息子がうずきだした。大変だ。このままでは俺が見ていたことがばれてしまうのでは。
「俺は食器を片付けてくる!お前は、そうだな。とりあえずまた布団にでも戻ってろ!」
何とか、平常を装えただろうか。首をかしげるマナミを置いて、俺はそそくさと部屋を出た。
食器をシンクに置きながら、俺は思った。マナミに下着を与えなければ。
さっきも思ったがマナミはきっとこの国のものではない。転移魔法か何かでうっかりミスを起こし、座標が家になってしまったのだろう。ついでにそのミスのせいで、服もなくなってしまったと。
マナミはうちに帰りたいと言った。帰る時もあんなシャツ1枚じゃ、物騒なやからに襲われかねない。
そうだ、いいことを思いついた。きっと父さんたちの寝室には、母さんの下着が置いてあるはずだ。父さんは母さんがいなくなってからも、彼女のものを一切動かしていない。
そう思って。寝室のクローゼットを開ける。案の定母さんの下着は置いてあった。しかし問題があった。
「母さんは何カップだったんだ...。」
出てきたブラジャーは、とてもマナミがつけられる大きさでは無かった。あえて大きいか小さいかは黙っておこう。
しょうがない。ブラジャーは断念して、せめて、パンツくらいは持っていこう。
そう思ってとりあえずパンツを1枚選んだ。もちろん白だ。俺は白が好きだからな。あ、いや、違う。マナミは白が似合うと思ったからだ。
パンツを持って自室へと戻る。マナミは俺が言った通りに布団の中に戻っていた。しかし今回は顔だけは出している。ナイスだ。よく俺の言わんとしたことが分かったな。
マナミはこちらを見た後、すぐに俺が持っているものに気づいた。そして赤面してまた布団に戻ってしまった。顔まですっぽりと。
なんだ、意外とかわいいとこもあるじゃん、と俺が思ってしまったのは内緒だ。
「なぁ、そのままだとお前も居心地悪いだろうし、嫌だろ。これ俺の母さんのだからさ。良かったらはかないか?俺、部屋の外で待ってるから、終わったら合図してくれ。嫌なら着なくてもいいからさ。」
マナミから返事はない。それでも俺はパンツを布団の上に置き、部屋から出る。紳士的に配慮したのだ。でも、出来るだけはいてほしい。俺のためにもな。
だがブラジャーの方は解決してないぞ。そもそもの問題はそっちだ。はぁ、どうすればいいのだろう。
しばらくすると部屋の中からいいですよ、という声が聞こえた。
俺が部屋に入るとマナミがベッドの端に腰かけていて、布団の上に置いたものはなくなったいた。
良かった。はいてくれたらしい。
「ありがとうございます...。」
やはりマナミもパンツは欲しかったようだ。しかし続いてもう一度口を開いた。
「その、なんで下だけなのですか?」
そうだよな。やっぱ上もほしいよな...。
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