晩御飯
こんばんは!
昨日まで「こんばんは」を「こんばんわ」と表記していた夜月でございます。
物書きとしてあり得るのでしょうか。
それでは、お楽しみください!
俺は、マナミに服を買わなければいけないことを思い出した。
せっかくなら、彼らに聞いてみよう。親切な彼らの事だ。きっと教えてくれるだろう。
「すみません、この近くで洋服が買える場所はありませんか?」
先程村の外に出た時には、この村以外なにも無かったような気がする。この村の中に、服屋でもあるのだろうか。
マナミ当人は、こちらの話を気にせずに、食べ続けている。
「洋服か?それなら、市で買えるはずだ。」
お兄さんが答えてくれた。彼はきっと、面倒見がいいのだろう。その証拠に、ソフィーの
もかなり懐いているようだ。
「市、ですか?」
「あぁ、かなり離れたところだがな、ここに似たような村がいくつかあるんだ。そのいくつかの村の者が集まって、定期的に市を開いているんだ。」
定期市か。ここの近くには服屋はないが、そこに行けば買えるということだろう。
「その市は、次いつ開かれるんですか?」
「そうだな。前回が一週間前くらいだったから、来週あたりじゃないか?」
二週間に一度くらいの間隔で、開かれているようだ。それにしても一週間か。長いな。
「ありがとうございます。」
「あぁ、なんのなんの。ところで兄ちゃんたちは、どこから来たんだ?」
あぁ、そうだ。俺らがどこから来たかを知っているのは、村長だけだった。
俺は、言うべきかを一瞬考える。しかし、村長の方をみると、彼女は首を横に振っていた。言わない方がいいらしい。
「ここから少し遠いところです。」
なぜ言わない方がいいのだろう。やはり、内側と外側では、隔たりのようなものがあるのだろうか。
「へぇ、そうかい。」
尋ねてきた彼は、何か言えないことがあると気づいたのだろうか。それ以上追及されることはなかった。
その後は、何事もなく終わった。
母親に甘えるソフィー、村長と今日の村の様子を父親、俺たちにもっと食べるか?と、お代わりをよそってくれる兄。本当に幸せそうな家族だ。
「ルーカスさん。私たち、明日からどうするんですか?」
丁度食事が終わったところで、マナミが話しかけてきた。
そうだったな。今晩はもう遅いので、親切にこの家に泊めてもらえることになっている。しかし、俺らは行く当てがない。市までの一週間、どこで過ごそうか。
「おにぃちゃんたち、行くとこないの?」
ソフィーが問うてくる。
「うん。お家に帰れなくなっちゃったの。」
そうマナミが答えたら、ソフィーが目を輝かせて言った。
「だったら、しばらく家に泊って行ってよ!」
村長家のご厚意で、次に行くところが決まるまで、家に泊めてもらうことになった。本当にありがたい。
だが、もちろん、ただで泊めてもらえるというわけでは無いようだ。
「あ、お前らな、ただで泊めさせてやるわけじゃないからな。」
と言われてしまった。
明日からは、この村の仕事を手伝うことになった。何の仕事かは、明日のお楽しみのようだ。
その後、俺たちはそれぞれお風呂と寝間着を貸していただいた。
マナミは先ほどの部屋に、俺はお兄さんの部屋に寝かしてもらうことになった。
俺が部屋に行くと、部屋の主はベッドで本を読んでいた。ちなみに俺は、敷布団を敷いてもらっている。
「おぉ、来たか。」
「お兄さんは、何の本を読んでいたんですか?」
「ん?これは魚の図鑑だ。あと、俺のことはノアと呼んでくれ。敬語も使わなくていいぞ。」
魚の図鑑か。俺は魚は見たことがある。でも、海は見たことがない。いつか見てみたいものだ。
「ありがたい。俺のことも、ルークと呼んでくれ。」
「あぁ。これからしばらくよろしくな!」
ノアとは仲良くなれそうな気がする。
「そうだ。ルークは市で何を交換するんだ?」
「交換?お金なら持っているが。」
交換とはどういうことだろうか。幸い、出かけた直後に連れてこられたから、それなりのお金は持っている。
「お金?お前、お金を持ってるのか?見せてくれ!」
お金を見たい?なぜだろうか。俺が持っているお金は、アルカナ全土で流通しているものだ。対して珍しくない。
俺はノアに、手持ちの数枚を見せてやる。
「すっげえ!俺お金なんて、初めて見たぞ!こんな金の塊、どっから出てくるんだよ!」
このお金は正確には、金属ではない。政府が魔法で製造した、偽造金属だ。だからこそ、偽造金貨の対策にも、つながっている。
しかし、お金を見たことがないとは、どういうことだ。市では、お金を使わないのか?
「市でお金は使わないのか?」
「あ?使うわけないだろ!市では、それぞれの村の、特産品を交換するんだぜ。」
なるほど。物々交換ということだろう。
「じゃあこの村の特産品はなんだ?」
一見、この村には特産品は無い気がする。近くに森や海があるわけでは無い。
それをノアに尋ねると、彼は自信満々そうにこう答えた。
「そんなの、決まってるじゃないか。この村にはあれがあるだろ!」
あれですよ、あれ!(笑)
それでは、また明日~




