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日本本土防衛戦 第9章 太極旗の旗の下に

 みなさん、おはようございます、こんにちは、こんばんは、お疲れさまでした。

 

 今回の話は、みなさんの中にも色々なご意見を、お持ちの方もいらっしゃるとは思いますが、1つの個人的意見という事で、お読みください。


 なぜ大日本帝国が、あっさり朝鮮半島から撤退したのかという理由は、こういうわけです。



 ニューワールド連合軍連合海軍艦隊総軍第1艦隊第1空母打撃群旗艦[フロンティア]のCDCでは、スティッツが受話器を耳に当て、マリアナ諸島近海で原子力航空母艦[フォレスタル]で艦隊総軍の直接指揮を行っている、ニューワールド連合軍連合海軍艦隊総軍司令官のアーサー・スタンプ・ケッツアーヘル大将と、交信を行っている。


「了解しました、提督。テロ国家の口車に乗り不可侵条約を破った、アカどもを完膚なきまでに叩きます。それでは失礼します」


 スティッツは受話器を置き、副官のワシントンに顔を向け、うなずいた。


「諸君、総軍司令官より命令が出た。これより作戦行動に入る。無人偵察機を発艦させろ。戦闘飛行隊はソ連軍艦隊への航空攻撃の準備にとりかかれ。海兵戦闘攻撃隊は菊水総隊航空自衛隊の戦闘機部隊と、三沢航空基地に到着した連合空軍の攻撃部隊と、共同作戦に当たる」


 ワシントンの指示に、CDCに勤務する航空運用員たちが、それぞれの役目をこなす。


[フロンティア]は第21空母航空団が所属しており、F-35C[ライトニングⅡ]で編成された、第21戦闘飛行隊と第22戦闘飛行隊20機(2個戦闘飛行隊を合わせて)、F/A-18E/F[スーパー・ホーネット]で編成された第221戦闘飛行隊と第222戦闘飛行隊24機、連合海軍の所属では無く連合海兵隊から派遣された第291海兵戦闘飛行隊(F/A-18C[ホーネット])12機の統合打撃戦闘機と戦闘攻撃機を合わせて56機が[フロンティア]に収容されている。


 他に早期警戒機、電子戦機、輸送機、対潜、対水上索敵と攻撃を行えるヘリコプターと戦闘捜索救助を担当するヘリコプターがあり、搭載機数は80機程度だ。


 さらに、多国籍特殊作戦軍海軍特殊戦コマンドからネイビーシールズと、連合海兵隊から武装偵察隊が、派遣されている。


「艦長。現在の針路を維持し、現海域に止まる」


 スティッツがそう言うと、艦橋で操艦指揮を行っているフォールが指示を出す。


「太平洋側の津軽海峡出入口付近に止まる。ソ連軍は潜水艦を主力とした海軍運用を行っている。対潜警戒は怠るな」


 いかに80年後の航空母艦でも、天敵は昔から変わらない。


 通常動力空母だろうが原子力空母だろうが、潜水艦からの魚雷攻撃には弱い。


「ニューワールド連合軍の本格的軍事介入で、初陣する空母が本級になるとはな・・・」


 艦橋に、慣れ親しんだ声が響く。


 フォールが振り返らずともわかる声だ。


 アメリカ海軍アナポリス海軍兵学校の同期であり、昇進も所属も同じだった20年以上の付き合いがある男だ。


 第21空母航空団司令のアラン・ボーウェン大佐だ。


 白人男性であり、律儀そうな顔つきをさらに眼鏡が強くしている。


[フロンティア]では極めて珍しい人事が行われており、ワシントン、フォール、ボーウェンの3人の大佐は海軍兵学校の同期生である。


[フロンティア]のカタパルトでは、1機の艦上機としても運用できる無人航空機が発艦準備をしている。偵察機としても戦闘攻撃機としても運用可能な無人航空機である。


 MQ-1[プレデター]の発展型であり、[プレデターD]と呼称される。


[フロンティア]を護衛しているフライトⅡ叉はⅢの[アーレイ・バーク]級ミサイル駆逐艦や[バージニア]級攻撃型原子力潜水艦には巡航ミサイルであるトマホークが搭載され、発射命令が出れば、ソ連軍の上陸地域全域にトマホーク攻撃も可能だ。





 北海道千歳市菊水総隊航空自衛隊千歳基地。


 同基地は、もともと大日本帝国海軍の航空隊飛行場では無く、元の時代からそのままタイムスリップさせた基地の1つだ。


 大日本帝国海軍千歳飛行場とは合併する形で、基地の運用は双方が行っている。


 その千歳基地に新世界連合軍のマークと連合戦略輸送軍のマークを付けたC-5MB[スーパー・ギャラクシー]、C-17[グローブマスターⅢ]等の戦略輸送機が次々と着陸している。


 機内から新世界連合軍連合陸軍と連合支援軍の即応戦闘団が、装備と共に地面に足をつけた。


 戦略輸送機から次々と降ろされる戦車や装甲戦闘車両を、大日本帝国陸軍北部軍副司令官の石原莞(いしはらかん)()中将は副官と随行員たちと共に見ていた。


「菊水総隊陸軍の10式戦車、90式戦車、74式戦車も生で見たが、新世界連合軍連合陸軍のアメリカ陸軍もなかなかのものだ」


「しかも、80年後では72時間以内にアメリカ本土から世界のあらゆる地域に司令部、戦闘部隊、兵站部隊を編成した旅団戦闘団を展開できるとは、もしも新世界連合がアメリカと日本との開戦の段階で軍事介入を決定していたら、戦争はどうなっていたか・・・」


 石原の横で、長身のサングラスをかけた男がつぶやいた。


 彼は日本共和区で賓客待遇として迎えられている、ダグラス・マッカーサー陸軍大将である。


 ただし、今はアメリカ合衆国陸軍大将を一方的に退役し、新世界連合軍で中将相当の連合陸軍軍人として勤務している。


 新世界連合軍に客人として迎え入れられ、彼が知らされていなかったアメリカ対日戦略等を説明され、今のアメリカ合衆国と決別する事を誓った。


 どのような事を吹き込まれたか、石原を含む大日本帝国軍人の高級士官や政治家たちは、まったく知らない。


 日本共和区統合省と新世界連合、そして当人たちしか知らない。


「マッカーサー将軍。今の生活に不便はありますか?」


 石原が質問すると、マッカーサーは即答した。


「喫煙場所の制限が、うるさい事です」


 マッカーサーの言い分は、この時代の人々の意見を代表している。


 未来人たちは、何もかも制限している。


「石原閣下。そろそろお時間です」


「マッカーサー閣下。北部方面軍司令部に出向く時間です」


 それぞれの副官から言われ、2人の中将は北部方面軍司令部がある駐屯地に移動するのである。


 北部方面軍司令部と菊水総隊陸上自衛隊第2機動師団司令部がある東千歳駐屯地の地下司令部では、大日本帝国陸軍北部軍司令官と幕僚たち、第2機動師団長と幕僚たちが腰掛け、さらに新世界連合軍連合陸軍と連合支援軍の派遣部隊の先任指揮官と幕僚たちが顔を揃えている。


 北海道西部海岸に上陸したソ連軍上陸部隊は、上陸した海岸線を橋頭堡にし、小規模な部隊を四方に派遣し、念入りな偵察活動を行っている。


 防衛陣地を構築した大日本帝国陸軍北部方面軍第7機械化歩兵師団2個機械科歩兵聯隊と、第2機動師団第3普通科連隊は、威力偵察を数度行ったが、それだけで後は、周辺地域に防衛陣地を構築している。


 大日本帝国陸軍参謀本部では、ノモンハンでの経験からソ連軍も慎重に侵攻作戦を立案しているのであろう、と判断していた。





 菊水総隊陸上自衛隊第2機動師団第2レンジャー隊は、ソ連軍の支配地域の深部まで潜入し、深部偵察を行っている。


 いくつかの分隊に別れて、敵情偵察を行っている。


 1個分隊4名編成で、それぞれの部隊が必要な情報収集を行っている。


「ソ連軍物資集積所か?」


 海岸線の地区の1つに戦車や車輌、兵員等が揚陸せず、物資だけが運び込まれている地区がある。


「飲料水、糧食、弾薬、医薬品、将校たちの私物」


 ロシア語がわかる第2レンジャー隊第1小隊第2分隊長の1等陸曹がつぶやき、隣の隊員が記録する。


「分隊長。まもなく洋上からの、ミサイル攻撃の時間です。攻撃目標の査定を急ぎませんと」


「攻撃目標は、決まっている」


「どれですか?」


「将校たちの私物だ。あれを全部吹っ飛ばす」


「そんな物を攻撃して何の意味があります?狙うなら普通は糧食か弾薬でしょう」


 隣にいる陸曹が具申する。


「お前は、共産主義の軍隊に対する有効な戦い方を知らないな」


「は?」


「考えてみろ。なんで、あれだけの将校たちの私物が詰まった箱があると思う?」


「それは金持ちだから、一杯持ってきたのでしょう。遠足か何かと勘違いしているのでは?」


 陸曹の言葉に、1曹は双眼鏡から目を離さず、続けた。


「勉強不足だな。共産主義の軍隊を相手にするのに、その程度の頭ではどうにもならんぞ。あれは、自分の手元に置いていないとまずい物があるからだ。ましてや、ドイツ第3帝国軍の侵攻でモスクワが陥落した。つまり、いろいろな高価な品物を将校どもが違法に入手し、それをここに持ってきているのだよ。手元に無い状況下で政治将校や憲兵に見つかれば銃殺刑だが、手元にあれば裏に手を回してどうにでもできる」


「なるほど、最高指導者が行方不明の今、ソ連軍将校たちは今後の事を考えているという事ですね。確かにそれらが全部吹っ飛んだら、これまでの苦労がすべて水の泡。さらに全部が灰になりませんから、違法に入手した物品が憲兵や政治将校・・・いえ、消火に来たソ連兵たちの目に入れば・・・」


「その通り、共産主義の理念を踏みにじるような行為を上の連中がやらかしていると末端の兵士が知れば、ソ連軍は内部から瓦解する」


 1曹の説明を受けて、3曹は携帯式大型無線機で第2機動師団司令部に連絡した。


 師団司令部から、そのまま統合防衛総監部に直通回線で攻撃目標の査定が完了した事が報告される。





 統合防衛総監部地下指揮所では、北海道に上陸したソ連軍に対する統合防衛指揮官として陸上総監の御蔵が、陸上総監部付隊の通信隊から報告を受ける。


「陸上総監。攻撃目標の査定完了。現地にいるレンジャー部隊が攻撃誘導のレーザーを照射しました」


 通信科隊員の報告に、御蔵はうなずいた。


「統合大臣からの最終確認は?」


 御蔵が、幕僚に聞いた。


「統合大臣の最終確認は、すでにとっています」


 幕僚の報告に、御蔵は地下指揮所の席に座る他国陸軍の戦闘服を着た連絡将校に顔を向けた。


「上陸したソ連軍の物資集積所への、ミサイル攻撃を許可する」


「了解しました」


 連絡将校の男は、あまり訛りを感じさせない日本語で返答した。


「今までのように、機関トラブルで支援できません、火器管制システムの不具合で援護できません等の、できません攻撃は勘弁だぞ」


 篠野が眉をひそめながら、吐き捨てた。


「安心して頂きたい。今度は貴方がたを、がっかりさせる事は無い」


 連絡将校が、強く主張する。


「ふん。どうだか」


 篠野が鼻を鳴らす。


 彼の言い分では100万の言葉より、結果を見せろである。


 これまで、菊水総隊、破軍集団、陽炎団、水神団、海上保安本部等の日本国から派遣された自衛官、警察官、消防吏員、海上保安官を含むその他の公務員たちや民間団体、そして新世界連合と新世界連合軍はタイムスリップしてから、あらゆる想定外の事態に対処してきた。


 だが、幾分にも不運が続く派遣勢力もあった。


 それが彼らである。





 東海(日本海の別呼称)洋上にいる駆逐艦が、夜の闇に染まった海を白い航跡を引きながら、航行していた。


 その駆逐艦のマストには、大韓民国旗が掲げられていた。


 日本共和区統合省防衛局自衛隊と同様に新世界連合軍に属さず、あくまでも独立した機能を持つ軍民勢力である。


 大韓民国国軍統合派遣軍である朱蒙(チュモン)軍(以降は朱蒙軍と呼称する)海軍機動艦隊第2艦隊旗艦である[李舜臣イ・スンシン]級駆逐艦1番艦[李舜臣]である。


[李舜臣]級ミサイル駆逐艦は4000トン級駆逐艦であり、韓国海軍の外洋海軍計画のイージスシステムを搭載したミサイル駆逐艦の対空、対潜、対水上支援と対地攻撃機能を持ったミニ・イージスシステムともいえる、韓国産システムを搭載したミサイル駆逐艦だ。


 本級は、退役した[李舜臣]級の後継艦として、その艦名を引き継ぐ形で建造された、最新鋭艦である。


 安価で大量造船が可能である本級は、完全な外洋艦隊である第1艦隊だけでは無く、韓半島の海上防衛を担当する第2艦隊と強襲揚陸艦や他の揚陸艦等の護衛を担当する第3艦隊の旗艦として配備されている。


 朱蒙軍は陸軍、海軍(海兵隊)、空軍の3軍を合わせて常備軍6万8000人。予備軍7万5000人が所属している。


 他に朱蒙軍司令部と、陸海空軍を合わせて1200人がいる。


 さらに朱蒙軍司令官直轄に陸海空軍で、統合編成された特殊作戦軍団がある。


「提督。機動艦隊司令官より、入電です」


 朱蒙軍海軍機動艦隊第2艦隊司令官の()(エラ)()少將は通信士官からの通信電文を受け取る。


「艦長。見てくれ」


[李舜臣]の艦長である(カン)利達(イダル)大領(大佐)が、柳からの通信文を受け取り、目を通す。


「日本共和区統合省防衛局自衛隊菊水総隊統合防衛総監部統合防衛総監御蔵中将より、北海道の西部に上陸したソ連軍物資集積所への攻撃許可が出た。新型の巡航ミサイルを発射せよ」


 強が声に出して言うと、柳はうなずいた。


「では、艦長。目標に向けて巡航ミサイル[矛(チャングァ)]を発射せよ!ヒグマ野郎どもに、積年の恨みを叩き込め!」


「了解しました。現地にいる自衛隊の偵察部隊からのレーザー照射器のデータは転送されているな」


「はい!」


「よし、旧日本軍が韓半島(朝鮮半島)から撤退した際に、どさくさに紛れて中国の国民党軍か共産党軍か別の勢力かは知らないが、中国軍が大韓共和国(旧日本軍の撤退後に建国された、民主制国家)の国境を超えて侵攻した。その時は、手柄を陸軍と空軍に持って行かれたが、今度は我々が手柄を立てる番だ」


 強がそう言うと、発射官制士官が巡航ミサイル[矛]を発射のボタンを押す。


[李舜臣]の艦体が揺れ、轟音と共にVLSから[矛]が撃ち出された。


 大韓民国海軍が近年開発した新型の巡航ミサイル[矛]は、これまでの巡航ミサイルよりも射程距離が長く、炸薬糧、貫通力を高めた対地対艦用の巡航ミサイルだ。


 主に満載排水量10万トン級航空母艦への攻撃と戦略ミサイル基地や中央司令部等の重要軍事拠点への攻撃を前提として開発された巡航ミサイルだ。


 隣国の一部のメディアは、自国に反感を持っている一部の韓国人の行動を、さも韓国人全国民が持っているような報道をして、その国の国民の反感を煽っている。


 事実、その国に反感を持つ韓国人はいるが、韓国人全員から話を聞いたわけでもないのに、勝手に自国民に、一部の人々の意見だけを伝えて嫌悪感を助長させるとは、ふざけるなとしか言えないのだが。


 はっきり言えば、反日感情を持っている者は韓国内ではそれ程いない。


 むしろ、朝鮮戦争のどさくさで、第2次世界大戦で大量に余った爆弾をバカスカと、在庫一掃処分とばかりに投下したアメリカ軍(一説では、日本の本土空襲に投下された爆弾の使用量の3.5倍らしい)。


 南北の混乱の、どさくさまぎれに乱入して、韓民族を軍民問わずに殺害した中国軍。


 反米、反中感情の方が遥かに強い。


 なぜ、声を上げないのかというと、21世紀に入って随分経つというのに、今だに事大主義と儒教の暗黒面の鎖に、縛られているからだ。


 強大な国には逆らえないという刷り込みに、縛り付けられている。


 事大主義も儒教も、思想としては決して悪くはない。


 その使い方が問題なのだ。


 例えば儒教なら『年長者を敬え』という文があるが、これは、年少者が自発的に実践する事なのだが、年長者がそれを強要すると、一種のパワハラである。


 年少者に敬われる為に、年長者も努力をする必要があるのだが、大抵はその言葉を盾にふんぞり返り、威張っているだけなのだが、そこまで指摘する人はあまりいない。


 事大主義にしても、あくまでも性善説を前提として小国は大国に礼を尽せと説いているが、東アジアの歴代の大国の王朝が、慈愛に満ちていた事があっただろうか。


 李朝朝鮮の時代の王は、明、清の皇帝の許可を得なければ、即位する事もできなかった。


 こんな、馬鹿な話はない。


 長い歴史の中で、大国に礼を尽す事で生き延びるしか道が無かった祖国を。


 21世紀に入っても、周囲の大国の思惑で、2つに分断されてなお、翻弄され続けている祖国を真の独立国家にするために、自分たちはここにいるのだ。


 中国はもちろん、アメリカやロシア(この時代ではソ連)などに、一切の干渉などさせない。


 対等の関係を築く。


 アメリカに骨抜きにされた日本など、眼中にもない。


 しかし、意気込みとは裏腹に、物事はそう簡単には進まなかった。


 大日本帝国でも国家の改革の際に、陽炎団機動隊が実力行使で反対勢力の過激派を排除した。


 自衛隊も治安出動し、過激派勢力を排除したが、韓半島ではその程度ではすまなかった。


 もともと、韓国軍が派遣された理由は、大日本帝国の統治を離れた韓半島の完全な独立が目的だったのだが、韓半島南部に新世界連合軍連合陸軍がタイムスリップし、そこを一時的な定住地した。


 朱蒙軍陸軍は、新世界連合軍連合陸軍の施設等の警備と、大日本帝国撤退後の韓半島の防衛を任された。


 だが、現在の韓国人とは異なり、独立意識は薄く、中には大日本帝国が撤退した途端、中国やソ連に統治して貰おうと主張する団体もいた。


 長い間、大国によって刷り込まれた事大主義は、そう簡単に拭い去る事ができなかった。


 独立派と非独立派が対立し、韓半島は歴史上最大の動乱が発生した。


 大韓民国から派遣された文民と軍人は独立派に付き、この動乱を1年以上の年月をかけて、終結させた。


 初期段階は、文明国家らしく対話による交渉を続けた。


 その結果もあって、半数は承認してくれたが、半数は従わず中国やソ連を韓半島に迎え入れようとした。


 そこで朱蒙軍陸軍と、戦闘警察隊による実力行使で、非独立派は排除された(世間一般的には粛正である)。


 朱蒙軍陸軍国境防衛軍団第1機甲旅団と第1機械化歩兵旅団7500名は、T-80U戦車やBMP-3等の東側諸国軍主力武器で、中国軍とソ連軍を撃退した(韓半島北部国境線武力衝突事変)。


 この時代にタイムスリップした日本、韓国、アメリカ、イギリス、フランス、カナダ、ドイツ、イタリア、シンガーポール等から派遣された勢力は大中小の差はあるが1940年から現在まで、楽等まったくできていない。


「目標命中まで、10秒前!」


 ミサイル発射管制士官が報告する。


「9、8、7、6、5、4、3、2、1」


 巡航ミサイル[矛]から送信されている赤外線暗視映像が目標となった物資集積所に近づき、次の瞬間、そのモニターには砂嵐の映像しか映らなかった。


「戦果報告」


 柳が聞く。


「新世界連合軍連合海軍艦隊総軍第1艦隊第1空母打撃群空母[フロンティア]から発艦した無人偵察機の映像が統合防衛総監部航空総監部経由で受信しました!映像出します」


 CIC要員の1人がコンピューターを操作し、先ほどまで砂嵐だったモニターにその映像が映し出される。


「「「おお」」」


 CICから声が漏れた。


 集積所は武器弾薬、医薬品、糧食、飲料水、将校用の私物までもがすべて吹っ飛んでいた。


 集積所だった場所は炎上し、周囲に残骸が散らばっている。


「狼煙は上がった。ヒグマどもが泣き叫ぶ声が聞こえないのは残念だ。できれば我々の手で奴らを撃退したかったのだがな・・・」


 柳がつぶやくと強が口を開いた。


「日本人もソ連には恨みもありますし、我々以上に恨みを持つ勢力も新世界連合軍連合支援軍にいます」


 柳の言葉に、強はモニターから視線を外さず、つぶやいた。

 日本本土防衛戦 第9章をお読みいただきありがとうございます。

 誤字脱字があったと思いますが、ご了承ください。

 今回登場しました朱蒙軍についての兵器一覧は設定集で投稿しますので、それまでお待ちください。投稿日は近日中です。

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