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荒ぶる妖蝶 第9章 侵入者

 おはようございます、こんにちは、こんばんは、お疲れさまです。

 ハワイ、オワフ島真珠湾。


 駐留海軍基地内にある警備指令室。


 そこに、1人の陸軍将官と2人の海軍将官が訪れた。


 海軍基地内の警備を担当している、海上自衛隊の陸警隊司令兼警備室室長の1等海佐は挙手の敬礼をして出迎えた。


「続けてくれたまえ。視察というのは建前で、単に見物をしたかっただけだからね」


 穏やかな微笑を浮かべて、答礼しながら栗林(くりばやし)忠道(ただみち)中将は述べた。


 栗林に随行してきたのは第1航空艦隊の参謀長である草鹿龍之(くさかりゅうの)(すけ)少将と、第1航空艦隊第2航空戦隊司令官の山口(やまぐち)多聞(たもん)少将であった。


 正直、この陸海の異色の取り合わせに、1佐は内心で首を捻っていた。


「しかし、この設備は凄いね。ここにいるだけで、基地内の全てを見渡す事が出来るのだね」


「確かに、これなら不審な者が侵入してもすぐに発見できる」


 草鹿も目前の巨大なモニター画面で、各エリアごとに細分化され映し出される映像を見ながらうなずいた。


「ですが、これでもまだ不十分なのです。監視カメラの数も足りていませんし・・・足りない所は、陸警隊と海軍陸戦隊のパトロールで補っている状態です」


「パトロール・・・ああ、警邏の事だね」


「はい、侵入者を発見した場合、直接陸警隊等が警務隊か憲兵に連絡するか、この指令室から連絡して対処をするようになっています」


「ふむ、駐留陸軍基地も航空基地の警備室も視察させてもらったが、大体同じだった」


 3人は1佐の説明を聞きながら、次々と切り替わる画面を見つめていた。


「あれ?」


 1つの画像を見て、1佐が驚きの声を上げた。


 画像には、職員に案内されて指令室に通じる通路を歩いてくる、1人の女性自衛官の姿が映っていたからだ。


「あれは、村主大佐ではないかね?」


「確かに」


 草鹿と山口がほぼ同時に声を出した。


「ああ、私が内村君に頼んだのだよ。視察の案内を是非彼女に頼みたいとね」


「・・・・・・」


「・・・・・・」


「・・・村主1佐は広報官ではありませんが・・・」


 確かに、山本が[あかぎ]の視察をした時は、艦長である神薙が自ら案内をしたが、[いずも]なら理解できるが、地上の一施設の案内を艦隊の首席幕僚に頼むのは違うと思うのだが・・・





「お初にお目にかかります。第1護衛隊群首席幕僚村主京子1等海佐です」


 穏やかな微笑を浮かべて、村主は栗林に挙手の敬礼をした。


「無理を言って申し訳なかったね。陸軍の人間が海軍の基地に足を入れるには面倒な手続きを踏まなくてはならないからね」


「いいえ、お目にかかれて光栄です」


 笑顔を浮かべて挨拶を交わす2人を見ながら、草鹿と山口は曖昧な表情を浮かべていた。


 第1航空艦隊は第1護衛隊群と共同で、ハワイの海上防衛に当たる。


 当然、その作戦会議も合同で開かれる事が多いため、村主とはしょっちゅう顔を会わせている。


 司令長官である南雲(なぐも)忠一(ちゅういち)中将が菊水総隊に対して複雑な感情を抱いている分、この2人は双方が蟠りなく協力し合えるよう働きかけてはいるのだが、人間の心情だけはどうにもならない。


 もちろん、南雲も一流の軍人である。個人的感情を表に出す事はしなかったが、わかる人間にはギスギスした空気はわかるのである。


 草鹿は少しでもそれを解消しようと、第1護衛隊群の内村(うちむら)(ただ)(すけ)海将補や村主ら幕僚たちと個別に対話してお互いの理解を深めようと、奔走していた。


 その草鹿でも理解出来ないのが村主であった。


 極めて優秀な参謀というのはわかるが、人となりが全く掴めないのだ。


 海上自衛隊内では村主の事を自衛隊版秋山真之と言っているらしいが、能力的にはうなずけなくもないが、人間的には異質なものを感じる。


(むしろ、古今東西のどの参謀、軍師と呼ばれる者たちの誰とも似ていない気がするが・・・)


 自分の見るところ、自衛官たちはどこか人間的に甘いと思える部分があるのだが、彼女にはそれが感じられない。


 何か、得体の知れない空恐ろしさを感じるのだった。


 それはさておき。


「草鹿参謀長、私の顔に何か付いていますか?」


 不思議そうな表情で首を傾げて、村主が聞いてきた。


「いや、何でもない」


 咳払いをして草鹿は現実に戻った。


「ヘルプ~!」


 海軍の制服を着たモニター要員が慌てた様子で手を挙げている。


「ヘルプ?」


「・・・またですか・・・」


 警備室長がヤレヤレといった感じで肩を竦めた。


「フリーズさせてしまったようですね」


「フリーズ?」


「???」


 村主の言葉に首を傾げた2人だった。


「代わってもらえるかしら?」


 村主は海軍士官の側に来ると声をかけた。


「は・・・はい」


 村主は椅子に腰掛けると、キーボードとマウスの操作でものの数分で復旧させた。


「はい、どうぞ」


「あ・・・ありがとうございます」


 にっこりと村主に微笑みかけられて、若い海軍士官は顔を赤らめて礼を言った。


「ふうむ、陸軍の基地でもよくあるようだが、我々は地道に足で警備する方がよいかな・・・」


「最初は皆そうです。慣れれば問題なく使えるようになります」


 顎に手を当てて考え込む栗林に村主はそう答えた。


「ヘルプにフリーズって・・・」


 元の時代の史実と違い、今の大日本帝国には英語を敵性語とする風潮は無い。


 史実でも、英語で言われていたものを無理やり日本語に置き換えても不便だったものもあり、かなりあやふやにされたものもあったらしい。


 それに、自衛隊と共同作戦を取る場合、無理やり徹底しても意味が無いというより面倒くさい。


 士官以上は自分たちのやり方で通しているが、下士官や兵たちの間では、自衛隊の言葉を面白がって真似る者もいた。


 栗林はそういった風潮に大らかだったので、特に問題にならなかった。





「うん?」


 1人の自衛官が、画面の隅に映る異変に気が付いた。


「R-B-12ブロックの監視映像を拡大してくれ」


「はい」


 海自の海曹長の声に担当の海軍少尉候補生が操作をする。


「違う!!それは13ブロックだ!!」


「す・・・すみません」


 怒号におっかなびっくりしつつ、士官は慌てて映像を切り替える。


「まるで、狙ったようなタイミングですね・・・」


「・・・・・・」


 クスクスと笑っている村主とため息をついている警備室長の姿は対照的だった。


「室長!」


「どうした?」


「不審な人物が2名。燃料タンクの付近です」


「・・・・・・」


 室長は鋭い視線で、拡大された映像を注視する。


「陸警隊、陸戦隊に連絡!R-B-12ブロックに侵入者有り」


「了解!!」


 内線電話の受話器を取って、3等海尉が連絡を入れている。





 燃料タンクのブロックに侵入した不審者2名。


 アメリカ海軍太平洋艦隊所属のレイモンド・アーナック・ラッセル少尉とマーティ・シモンズ2等水兵である。


 1月1日未明にオワフ島にコッソリ上陸した2人は取り合えず、ホノルルに立ち寄った。


 もちろん、情報を収集するためだ。


「ハワイに取り残された、兵士たちがどうなったかって?軍病院やホノルルの一般病院に収容されているらしいよ」


 ホノルル市街の一角の酒場の店主に、いくらかの金を掴ませて世間話のついでに、さり気なく聞いてみた。


 ハワイ脱出の際、民間人を優先したため、重傷を負って動かせない兵士等は残されていた。


 ヨーロッパ系アメリカ人の大半が脱出した今、ホノルル市街の住人は移民系や現地住民が多い、北米系先住民の血が容姿に色濃く出ているレイモンドはあまり違和感を持たれないが、ヨーロッパ系、いわゆる白人のマーティはいささか居心地が悪い。


 店内で酒を飲んでいる男たちがチラチラと視線を送って来ているのがわかるからだ。


「ところで、あんたらどこの国の者だい?ついこの間もアメリカ本国から来た新聞記者が日本軍の基地に忍び込もうとして、憲兵に取っ捕まってホノルル警察に突き出されて強制送還されたそうだ。変に白人至上主義を振りかざした選民意識を持って威張りくさっていた連中がいなくなってセイセイしているところなんだ、面倒事は起こさないでくれよ」


「僕たちには関係ないですよ。僕たちはメキシコの貨物船で昨日着いたばかりなのですよ。久しぶりの陸地なので、ちょっと羽を伸ばしているだけなのですから」


 そう言って、レイモンドは船の名前を言った。


「まあ、忠告はしたからね」


 レイモンドの言葉を信じたか否かはわからないが現地住民らしい褐色の肌の店主はそう言って背を向けた。





「・・・い、少尉」


 燃料タンクの影でぼんやりと考え事をしていたレイモンドはマーティの声で現実に戻った。


「マーティ、ここでは階級で呼ばないように、と言っただろう?」


「それはそうですが・・・」


「それに、敬語も禁止」


「・・・ですが・・・」


「じゃないと、僕は君の事をシモンズ2等水兵殿と呼ぶよ」


「・・・・・・」


 どこかズレているところがある上官に、マーティはため息をついた。


「ところで、どこへ行っていたのだい?」


「食糧庫を見つけたので忍び込んで来ました」


 そう言って、マーティは幾つかの缶詰を差し出した。


「・・・・・・」


「本当は、武器庫を見つけたかったのですが・・・」


 残念そうに、つぶやくマーティだった。


「ダイナマイトでも見つける事ができれば、燃料タンクを爆破してジャップの連中を混乱させる事ができるのに・・・」


「・・・そんな事をすれば、僕たちが1番に吹き飛ぶ事になるけどね・・・それに、僕たちの任務は破壊工作を行う事じゃない。オワフ島に駐留する日本軍を偵察するのが目的なのだから」


「それは、そうですが・・・」


「だから、敬語は禁止。まあ、折角持ってきてくれた缶詰で、腹ごしらえでもしよう」


「あっ!缶切りを取って来るのを忘れた!」


 大事な物を忘れていた事に、マーティは気が付いた。


 ガックリと肩を落とすマーティを尻目にレイモンドは、どういう手段で手に入れたかは聞かないつもりの戦利品の缶詰を手にとって観察していた。


「?」


 缶の上部に付いているリング状のものに気が付いた。


「・・・・・・」


 何気なしにそのリング状のものを引き起こしてみた。


「!!・・・これは・・・」


 そのまま引っ張ってみる。


「開いた・・・」


「へ・・・?」


 驚いた顔で自分を見ているマーティにフルーツのシロップ漬けの缶詰を渡して、レイモンドは別の缶詰を手に取った。


「缶切り無しでも開けられる工夫・・・凄いな・・・日本はそんな技術を持っているのか・・・」


「レイモンドさん、このフルーツ缶、なかなか美味いですよ」


 マーティの言葉を無視して、レイモンドは缶詰めを観察する。


「・・・2022・1・30・・・この数字は何だろう?」


 首を傾げて考え込んだ。


「日付か何か・・・かな・・・」


 確か、西暦以外に日本には独自の年号があると、知り合いの日系人に聞いた事があった。


「どうしたのですか?」


 階級を呼ぶのはともかく、敬語は直りそうもない。


 まあ、仕方ないか・・・そう思ってレイモンドは苦笑した。


「何でもないよ」


 そう言って、開けた缶の中身は魚のオイル漬けだった。


 奇妙な食事をしながら、レイモンドは疑問が膨れ上がってくるのを感じた。


 レイモンドもアナポリス海軍兵学校の時代に何度か航海演習で真珠湾を訪れた事はあったが、見た事が無い装備が大量に持ち込まれている。


 この燃料タンクの敷地にしても、理解できない設備が追加されている。


 海軍基地に侵入するのに、フェンスに区切られた区画を幾つか通り抜けて来たが、もちろん警備兵が常駐している正面ゲートを避けて、通用の出入り口をくぐり抜けて来たのだが、鍵の掛かった扉を何処からか拾って来た細い針金を使ってマーティが開錠した。


 この際、何処でそんな技術を修得したのかは聞かないでおく。


 そのマーティでも開けられない扉があった。


 レイモンドが調べた所、その扉には箱のようなものが付いている。


 良く分からない溝と数字のボタンが箱には付いていた。


「金庫の鍵のように数字を合わせるのかな・・・」


 とても金庫の鍵とは思えない代物だが、何となくそう思った。


 レイモンドの勘では、この奇妙な鍵の付いた区画はかなり重要な場所のようだと思える。


 しかし、開錠する術がない以上、どうしょうもない。


 それと、不思議なのが、巡回する警備兵が少ないように思える。


 それだけに、侵入はし易かったが・・・


(・・・おかしい・・・気が緩んで、警備が手薄なのかな・・・いや・・・)


 早々に別の場所に移動した方がいい。


 何となく嫌な予感がした。


「マーティ」


 声をかけた時だった。


「いたぞ!!」


「侵入者、発見!!」


 小銃を装備した日本兵が、叫んでいた。


「まずい、逃げようマーティ!」


「でも!」


「大丈夫、向こうも銃は使ってこない。逃げるが勝ちだよ」


 護身用の拳銃を抜こうとしたマーティを押しとどめて、レイモンドは走り出した。


「待て!!」


 その後を陸戦隊の兵士が追いかける。


「侵入者を発見、指示を乞う」



 


 燃料タンクの影に隠れて、何度か警備兵をやり過ごしながら、レイモンドは疑問を感じた。


 どこに隠れてもすぐに見つかるのだ。まるで、空から見張られているようだ。


 そう思って、ふと空を見上げた。


「!!?」


 上空に静止し、自分たちを見下ろしているモノ。


 それは、ドローンと呼ばれる物だった。


 直感でアレだと思った。


「逃げろ、マーティ!ここにもすぐ警備兵が来る!」


 そう叫んで、マーティの背中を押すと、レイモンドは逆の方向に走り出した。


「少尉!?」


「バラバラに逃げるんだ」


 見た所、あの変な物は1台だ、同時に別々に逃げれば両方の追跡は不可能。


 そう思ったからだった。





「あら、気が付いたみたいですね。かなり頭が切れる人がいるようです」


 重要な区画である燃料タンク周辺は、他の場所以上に監視カメラが設置されている。


 ここから映像を確認しながら指示を出すだけで十分であるのに、わざわざドローンを飛ばして追跡するようにと村主が要請したからだが。


 それはまるで、逃げ回る鼠を袋小路に追い詰めて捕獲しようとする猫のような狡賢さだった。


 映像を見ながらクスクスと口許を押さえて上品に笑っている村主を一瞥して1佐は心中で「この人は絶対、性格が悪い」とつぶやいた。


「警備室長」


「はい?」


 急に村主に話しかけられて、心臓が止まるかと思った。今自分が心の内で言った事を読まれた気になったからだ。


「お手数ですが、駐留陸軍基地、航空基地の警備室にも警戒するように、連絡を入れてもらえませんか?」


「は?」


「不審者の正体はわかりませんが、行動に不自然さを感じません?単なる民間人が迷い込んだだけなら問題はないですけど、あれが陽動でアメリカ軍が別に工作員を送り込んでいるという可能性がないとは言えません。ね」


「ね、と言われましても・・・」


 穏やかにお願いされてはいるが、命令されている気になるのは気のせいか・・・しかし、情報がはっきり掴めていない現状では、不発に終わりそうな警告はできない。


「確かに、可能性は低いが・・・念の為にはその方がいいかも知れん」


 草鹿が顎に手を当てて、村主の意見に賛成した。


「侵入者を拘束して、尋問しても情報を掴むには時間がかかるだろう。不発だったとしても構わない。多少警戒を強めるだけでも牽制にはなるだろう。私からの指示という事で伝えてほしい」


「り・・・了解しました」


 栗林の指示を受けて、警備室長は、通信士に指示を出した。





「!!」


 視界が開けた場所に出たと思った瞬間、見慣れた小銃と見た事も無い小銃を構えた10数人の兵士の姿が目に入り、レイモンドは立ち止った。


 ため息をついて、両手を挙げた。


「そのまま、跪け!」


 いまいち聞き取りにくい、下手な英語だったが素直に言われた通りにした。


「はぁ~、久しぶりに走り回ったら疲れた」


 後ろ手に手錠を掛けられながらレイモンドはぼやいた。


「貴様はアメリカ軍の兵士か?」


 身体検査をしていた、兵士がレイモンドの首に掛かった認識票を見つけて聞いて来た。


 どうも聞き取りにくい発音だったが、意味はわかった。


「そうだよ、アメリカ合衆国海軍所属のレイモンド・アーナック・ラッセル少尉。降伏するから、それなりの待遇を希望する」


 そう答えて、レイモンドは自分を拘束した兵士たちに、違和感を感じた。


 ベージュ色の軍服は資料で見た事はあったが、青を基調にした斑模様の軍服は見た事がない。


 どちらも日本軍の兵士らしいが、斑模様の軍服の兵士はベージュ色の軍服の兵士に比べて背が高い。


 同じ日本人とは思えなかった。


 その中の、MPの腕章をつけた小隊長らしき男が、腰の所にある小さな機械のスイッチを押し、肩の所にある装置に向って何か話している。


 日本語らしく、レイモンドには何を言っているのかわからなかったが。


 ただ、それは通信機のようだとは、おぼろ気にわかったが。そこまで小さい物は見た事がない。


「貴官と一緒にいたもう1人も、身柄を確保させてもらったよ。拘束のさいに抵抗したので、少々手荒に拘束させてもらった、こちらも何人か怪我人が出たそうなので、それで痛み分けという事にしてもらおう」


 少し訛りはあるが、正確な発音で、MPは言った。


「・・・逃げられないと思ったら、抵抗しないで降伏するようにと言っておくべきだったかな・・・」


 両腕を掴まれたままで、レイモンドはつぶやいた。


「1つ質問してもいいかな?」

 

 連行されながら、レイモンドはMPに話かける。


「何か?」


「君たちが宇宙人?」


「・・・日本人だ」


 警務隊(MP)の2等海尉は首を振りながら、そう答えた。

 荒ぶる妖蝶 第9章をお読みいただきありがとうございます。

 誤字脱字があったと思いますが、ご了承ください。

 次回の投稿は2月22日を予定しています。

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