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しるし2(詩集)

交響的絵画

作者: さゆみ


太陽が落ちてゆく

なんて大きいのだろう

金赤の丸を見つめた

ハッとして目を逸らす

瞳が焼けた

残像が淡い光を放ち

枯れ草が揺らめいた


ビルの真ん中の風の吹き溜まり

冷たく強く髪の毛を掬い上げる

俯いたコートが歩く

行き交う人とぶつからないように

ただ それだけを考えたりしている


臆病者ーー


誰かが呟いた

風景画は奏でられている

ときに強く、ときに弱く

皆んな 目一杯 演奏してたら

壊れるに決まってる

皆んなが金持ちにはなれなくて

皆んなが社長にはなれなくて

皆んなが幸せにはなれないように


だから美しいんだーー


太陽はすっかり落ちて

人工の灯りがヒカル

貝殻みたいな月が啼く

演奏はデクレッシェンド

だんだん弱く

夜景を奏でる


演奏は ピアニッシモになる

それを維持することは

フォルティッシモより ずっと難しい










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― 新着の感想 ―
[良い点] 風景が音楽を奏でているという発想が凄く素敵だと思いました。 それぞれに主張しすぎることなくハーモニーを醸し出している世界を想像しました。 ピアニッシモを維持するのは難しいですね(*^…
[良い点] 読ませて頂きました!今回もすごく良かったです(*≧∀≦*)
2015/02/28 18:50 退会済み
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