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アリシアをいじめるな!【ショートショート】

作者: 白夜いくと

「マリア・アレストネ。君との婚約を破棄する!」

「そんな!」


 御茶会で突然婚約破棄宣言をされてしまった。華やかな会場に影が落ちる。目の前には、カーチス第一王子と、アリシアが居た。カーチス様は、私を睨みつけている。


「理由をお聞かせくださいな、カーチス様!」


 私の問いにカーチス様は答えた。


「心当たりがないとでも言いたげだな。アリシアのことだ。この子に、陰湿で姑息な嫌がらせの数々を行ってきたであろう」

「そんな気はございません!」


 私はアリシアに意地悪をした覚えはないわ。ただ、近寄ることを避けていただけ。幼い頃に一緒に遊んだ記憶だってある。今だって仲良しだと思っている。

 ただ一言。


「御茶会に呼ぶのは止めましょう」


 と侍女に言っただけ。

 カーチス様は、アリシアの頭を撫でてお姫様抱っこした。彼は、


「見てみろ、お前を見るアリシアの目を! 怯えているだろう」


 そう言って、私にアリシアの表情を見せた。


(目……?)


 きゅるん。

 とした黒目が潤んでいる。


「それは、アリシアが大型犬だからです! カーチス様!」

「ええい、御茶会に犬は必要だ! かわいいだろう!」

「中にはアレルギーの方がいらっしゃるのよ。配慮なさってくださいな!」


 また始まった。と噂がされる。

 それは、婚約後も続いたそうな。

ジャンル変更で『その他』にしました!

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― 新着の感想 ―
[一言]  面白かったです。  私は俗に言う「なろうテンプレ」好きではないのですが、テンプレを逆手に取ったオチがいいですね。以前、少し話しましたけど、オチが「読書にフェア」だと思いました。「きゅるん…
[良い点] おみごと! これは上手いです! 騙されても読み終わった後の余韻が悪くならないのも実にいいですね。
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