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4話 冒険に出る前の説明はとても重要ですよ 中編


「天道炎?」

空は首をかしげた。

「はい、そうです」

「魔道炎と何が違うんだ?」

「原理そのものが違います。魔道炎とは魔法を使うのに必要なエネルギーに対し、天道炎はそのもの自体が破壊力を持ったエネルギーなのです」

「つまり、魔道炎よりも使い勝手のいい能力ってことか」

「簡単に言えばそうです。ですが、普通の人間には使用することはできません」

「なぜ?」

「簡単なことです。生み出すことはできますが、使用することができないのです。例え使用できたとしても体のほうに問題が起こりますので、なんの役にも立ちません」

「ふーん。てか、天道炎もそうだけど魔道炎もどうやって生み出しているんだ」

「まず、さっきの説明では魔道炎とはMPみたいなものといいましたよね」

「ああ、そうだな」

「ですが、あれは少し誤りがあります。まず、魔法を撃つ回数は無限です。たとえ、短時間に魔法を連発しても撃つことはできます」

「あれ、それじゃあMPのようなものというのは違うんじゃないのか」

「いえ、その解釈も間違いではありません。正しく言うのなら一回の撃ちだす魔法の威力などが関係しています」

「なるほど。ようするにゲームなどでの一つの魔法の使用に対するMPの必要な量ってことか」

「そういうことです。分かりやすい例としては、魔道炎の量に応じてより強力な魔法が使えるようになると言うことです」

「なるほど。でも、連発すれば普通はなくなると思うんだが」

「それなら大丈夫です。魔道炎はその星から発生しているエネルギーを吸収して充電することによって回復します。まあ、ぶっちゃけるならそのエネルギーは星から休まず放出されていますので、魔道炎が切れることはありません」

「だが、お前の話を聞く限り、魔道炎は生まれたときに使用でいる量を決められているんじゃないか」

「大丈夫です。魔道炎の量は訓練しだいで増やすことができます」

「ふーーん」

「次に、天道炎について説明します。天道炎は魔道炎とは違い星のエネルギー吸収して作られるものではありません。そして体内で生成されてもほとんどは生命活動のエネルギーになります。なので、そのエネルギー自体を使うことができる人類はいないはずなのです」

「ちょっと待て、お前が言っていることが確かなら俺は、命を削ってあの力を使っていたってことか」

空は冷や汗を流しながら質問した。

「それは違うよ」

フィールはそう言うと、空に向かって手をかざした。すると、空の体から無数の光の粒子が溢れ出した。

「これは・・・」

「こんなことが・・・・」

リラとエールはその光景を見て絶句した。


「おい、神様。この光は一体なんだ?」

空は自分の体から発生している粒子を見ながら質問した。

「これは、君に宿っている加護を具現化したものさ」

「加護?」

「そう。簡単に言えば、君を守っている力のことだよ」

「それと俺が天道炎を使えることに何の関係があるんだよ」

「その加護が君に天道炎を使えるように力を与えているんだよ」

「そんなことできるはずありません」

フィールの言葉を聞いたリラが反論した。

「加護の力が人間に天道炎の力を与えるなんて聞いたことがありません。それに加護の力だけでは天道炎を使えるようにはならないはず」

「でも、その加護が星や神が与えた最高峰の加護ならどうなると思う」

「では、どうして彼にその力が」

「うーん。そこは僕にも分からない。だから、空君少し質問してもいいかい」

「いいけど、終わったらちゃんと分かるように説明しろよ」

空は少し不満そうな言った。

「わかったよ。それじゃあ、一つ目は君は何時その力に目覚めたの」

「ものごころついた時から、この力は使えたはずだが」

「二つ目は君の両親は一体どんな人だった。ちなみに君を生んだ両親のほうだよ」

「普通につまらな・・・いや確か俺が生まれる前、角が2本生えた不思議な犬にあったとか言っていたそうだ」

「なるほど、それでか」

「どういうことだ?」

空は首をかしげた。

「簡単に説明すれば、その君の母親が出会った犬は君の生まれた星の意思の具現化さ。つまりその星自体が君に力を与えたことになる」

「なんで?」

「それは、たぶん君の魂が・・・いや、これはまた別の機会がいいか。ともかく君はその星加護があるんだよ」

「ふーん」

空は自分からあふれ出る光を見ながら言った。

「まあ、話がそれたけど、君にこの天道炎の力の使い方を教えるよ。まあ、それなりに使いこなせているみたいだけどね」

フィールは苦笑しながら言った。

「まず、天道炎は主に自分の体中に流すことによって爆発的に身体能力を向上させる力と自然治癒能力を上げる力がある。と言っても君はすでに使いこなせているみたいだけどね」

「まあ、使い方は義理の親に教えてもらったからな。あと、光の壁やさっきの光を撃ちだすあれもいっしょにな」

「でも、これだけじゃないんだよ。他にも使用者しだいで空間を曲げたり、魔法を無効化したりできる」

「使い勝手はいいんだな」

「まあ、そうだね。あと、この天道炎も5つの色に分かれているんだよ」

「色は魔道炎と同じか」

「そうだよ。まあ、魔道炎と違い色が違っても別に能力が変化することは無いんだけどね」

フィールは苦笑まじりに言った。

「まあ、ここまでが魔道炎と天道炎の説明かな。まあ、あとはまた今度機会があったら説明するよ」

「まあ、大体理解できたよ。さて、そろそろ本題に入ろうか」

空はそう言うと口元に軽く浮かべていた笑みを消して言った。

「さあ、そろそろ本題の俺をここに呼んだ理由を教えてもらおうか」




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