1話 異世界に行く前に切符を手に入れましょう
始めまして、夜乃です。
このチートな俺の異世界日記は私の初投稿作品なのでまだ、誤字、脱字の他に言葉の意味が違うところや読みにくいところが少しあると思います。
そういったところは、見つけ次第改善していきますので、ご了承ください。
また、この物語は主人公の視点と第三者の視点の二つの視点を使い分けていきますので、少し読みにくいところがあるかもしれませんが、そこはご了承ください。
最後に、まだまだ未熟者の作者ですが、これからがんばって投稿していくので、宜しくお願いします。
俺は今、自分の身に何が起こっているのか上手く説明できない。
なぜなら、急に目の前が真っ白になりその次には知らない部屋にいたのだから・・・・
「どこだ?ここ」
そう、誰にも聞こえないくらい小さく呟くと俺は、とりあえずこの部屋から出ることにした。
だが、扉が見つからない。
「何この部屋、脱出ゲー?」
俺はそう呟くと、とりあえず自分の持ち物を確認した。
「まず、服装は学生服で、鞄はなし。靴は履いている。ポケットの中はハンカチだけで入れておいたはずの鍵と携帯は無い・・・か」
次に俺はこの部屋を隅々まで調べ始めた。
「まず、置いてある家具はベットに中に何もはいってないタンス、本棚と中に入っている本数冊。しかも、全部国語辞典で中にはヒントになりそうなものは無い。他にゴミ箱に鍵の開いた金庫。金庫の中身は何もなしと。で、脱出できそうなところは無しか・・・。てか、脱出に必要なものが何一つ無い脱出げーてなんだよ。ま、とりあえず寝るか」
俺は、今は疲れて考えがまとまらないのでとりあえず寝る事にした。
ベットで寝てからどのくらい経ったかは知らないが、俺は人の気配を感じ、目を覚ました。
「ふぁ~~~あ」
「やっと目を覚ましたか」
俺はベットから体を起こし声のした方を向いた。
そこには大体3・40歳くらいの男が立っていた。
「誰?俺を誘拐した奴か」
俺は男にそう問いかけた。
「そのとおりだよ、海野 空君」
俺は男の言った言葉に少なからず驚いた。
「・・・なんで俺の名前を知っているんだ?どこかであった?」
「簡単なことだよ。誘拐するターゲットの名前を知らないわけ無いじゃないか」
「へぇ~。俺って誘拐されたんだ」
俺は軽く口元に笑みを浮かべると少し声を低くして男に問いかけた。
「で、俺をどうするつもりなのか教えてくれるのか?」
男は面白そうに笑いながら答えた。
「ハハハ、特に何かしようとするつもりは無いよ。ただ、僕とゲームをしてもらおうと思っただけさ」
「ゲーム?」
俺は首をかしげた。
「そう、ゲーム。ルールは簡単、僕の部下と戦い勝てばいいだけさ。ね、簡単だろ」
「俺が勝ったときのメリットや負けた時のペナルティは何だ?」
「君が勝った場合は、君が楽しめる世界に連れて行ってあげる。あと、面白いおもちゃもあげるよ。負けた場合は、この世界の記憶を消して元の世界に戻す。これだけだよ」
「ふーん。ま、面白そうだからそのゲームに参加してやるよ。ただし、条件がある」
「条件?」
「簡単なことさ、俺てば、とても暇なわけ。だから俺の相手に見合う奴を用意しろよ」
「当たり前じゃないか。プレイヤーを退屈させるなんて3流、いや5流のすることだよ。その辺は抜かりは無いよ」
「そうか」
俺は、そう言うとベットから立ち上がった。
「それじゃあ、とっとと始めようぜ。世界の創造主さん、それとも神様と呼んだほうがいいか?」
「どっちでもいいよ。でも、僕の正体にはいつから気づいていたんだい?」
「最初から。理由は、この俺にこんなことができる人間なんて俺の知っている限りじゃ2人しか存在しないからな。ま、今はその二人もいないが」
「なるほどね。君の両親か」
「正確には義理のだけどな。ホント、俺を生んだだけのつまらない奴らとは違い面白い人たちだった」
「そうだね。あの二人は君のような天才を育て、その力の使い方を教えられるだけの能力を持った変わり者だったね」
「確かに。すごい変わり者だったが、唯一俺が尊敬でき、目標にしている人たちだ」
「そうかい」
「ま、俺はあの二人よりも変わり者だと思うが」
「ハハハ、そうかい。ま、おしゃべりはこの辺にして行こうか」
男はそう言うと指を鳴らした。
すると、俺の視界はまた真っ白な光に包まれた。
俺の視覚が回復すると、目の前にはよくわからない金属でできた人形が一体目の前にいた。
そして、俺はその人形を視線から外し、周りを見回した。
周りは、障害物も無く、上手く例えるなら古代ローマにあった闘技場のような場所だった。
周りを見回してから、俺はまた目の前の鉄人形の視線を戻した。
「さて、これが俺の対戦相手か」
『そのとおりだよ』
「ん、神様か?」
『そうだよ。で、僕は今君とそこの鉄人形との戦いを邪魔しないように別の場所で君たちのことを見ているから』
「了解」
『あと、君のことだからわかっていると思うけど・・・』
「この声は、あのスピーカーからだしているんだろ」
俺は、さっき見回したときに見つけたスピーカを指差して言った。
『そのとおり。あと、君の戦いは僕以外にも観戦者がいるからね』
「あの人形を操る奴か?」
『そう。それともう1人君の戦いの観戦を希望する神様がいるよ』
「ふーん」
俺はそう言うと、口元に笑みを浮かべた。
『どうしたんだい?』
「いや、なんでもない」
『そうかい。なら、ルールのおさらいをしよう。まず、君の勝利条件は、そこの鉄人形を破壊するか、動けなくさせること。敗北条件は、君の気絶、死あるいは戦闘不能とみなされた時』
「ま、死んでもあんたが蘇らせてくれるから心配はしてないが、一つ聞きたいことがある」
『なんだい?』
「あの人形、本当に壊してもいいのか?」
『別に大丈夫だよ』
「わかった。じゃあ、始めようか」
俺は目を細めそう言った。
『わかった。それじゃあいくよ』
こうして俺の物語は幕を開けるのだった。