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連続投稿になってしまい申し訳ない作品群

星へのギフト


 人類が亜空間飛行を可能として数世紀

 地球から数万光年先の惑星も探索出来るようになり

 その足跡は銀河系に広がっていた


 とある惑星を探索中に

 探索隊は極めて不自然なものを発見した

 それは生命の痕跡がない

 ただゴツゴツとした

 広大な平野の中央に置かれた

 リボン付きの白い箱


 当然、人為的なイタズラ

 あるいは政治的なメッセージを疑ったが

 どうしても腑に落ちない点が二つある


 まず、人類未到達の宙域であること

 つぎに、とてつもなく大きな箱であること


 赤いリボンの部分は別としても

 正方形の白い箱は一辺が4,000kmもあり

 始祖第一原星でいうところのオーストラリア大陸が

 すっぽりと入る大きさなのだ


 内部をスキャンして調べたところ

 中は巨大な楕円体の希少鉱石が入っているようだ

 宝石、ということだろうか?


 研究者の間では、現在でも議論が紛糾しており

 神の仕業であると騒ぎ立てる学者も少なくない



 だが、とある哲学者は考えた


 これはもしかしたら

 ここで失われた文明や生命への墓標なのでは?

 あるいは、これから生まれる何かへ、誕生の祝い?


 それら自身が気付くことのない場所や時間に

 誰かがそっと、心を寄せている証なのか


 哲学者は夜空を見上げた


 もしかすると人類も

 気付かぬうちに祝福され

 いずれ消え去るときも

 そっと泣いてくれる誰かがいてくれるのかもしれない



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