職場にいる魔物
淀んだ空気の中に、人の様に見えて人ではないもの。
形が歪んで見える、色も暗くてどんよりした色だ。
そんなものが、職場に数多く蠢き、数多く群がる。
同じ所に居てはいけない、自分の心を強く持ち、自分という存在を自分で知る。飲み込まれてはいけない。
魔物はうすら笑いをしながら、擦り寄ってくる。
魔物は私達と同じ顔で近づいてくる、見極める力が必要だ。力を持て、自分にしか無い力を。
力を持つと、おのずと、形が歪んだものがはっきりと見えてくる、色も見えてくる、持った力が、近寄るなと警告する。
そう、職場には、魔物が住んでいる。
魔物はいつも手招きする、警戒心を持たれない様に擦り寄ってくる。
そして魔物は笑う、普通の顔して笑う。
だが魔物が消え去る事は無い、ただ力を持って力を知れば、自分の視界から、ただ自分の心から、そっと消えるだけ。