卑弥呼に謁見した未来人(ここはどこ?)
謁見シリーズ第5弾!
「ここ?この櫓?」
「誰じゃ!?その派手な衣装!」
「あっ。僕?僕は未来から来た太陽族という者でございます」
「えっ!太陽? ちょっと待て。卑弥呼様は太陽神。今、初日の出に出向いておられる。一年最大の祭り」
「あれ?今日は新年、元旦ですか?」
「そうじゃが、卑弥呼様にお目通りした者は倭国にもおらぬ。弟君だけ。しばらくすれば戻って参る。しばし待て」
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『未来から来た太陽? 通しぇ!』
「ゲッ!ヨレヨレのおばあちゃん、、お初にお目にかかります。僕は第二次世界大戦後、芥川賞を頂きました石原慎太郎「太陽の季節」に便乗致しました太陽族という者でございます。」
『なんだそれは?』
「若いチンピラどものお話です」
『で、今日はなんの用じゃ。』
「用事はないのですが、、その青く光るお首の勾玉。翡翠とお見受け致しますが、、」
『あっこれ。レプリカ。裏の工場で大量生産。流れ作業でたわわに作っておるよ。見るかい?工場見学も出来るよ』
「(まさかのベルトコンベア)」
「おばあちゃん、、いや、卑弥呼様の横にあるのは、、金印!?」
『ん?これ?鯱旗』
「シャチハタ?」
『そうそう、あたいの所には沢山の要望書が届くのでな。これでないとバンバン打てんじゃ』
(ちょっと待てよ。僕の住んでいる世界のよう)
「卑弥呼様の後ろに並んでいるのは?埴輪? 」
『あ~これ?ASIMO。案内役』
「ASIMO?」
『動くよ。二足歩行』
「えっ!ええええ!ではもしやこの床の上の円盤。もしやルンバ?」
『は?それはさっきの朝飯の空いた皿』
(あ~良かった)
『というか、お主。太陽族ではないであろう? あたいに会いたい為にアロハを着て、太陽族などと抜かしおって!』
「えっ!なぜお分かりに!?」
『当たり前じゃ!太陽族の時代にルンバやASIMOがあるかい! シャチハタも!』
「え!は!どういう事?卑弥呼様は未来を見通せる?」
『お前どこに来てると思ってるのじゃ?ここは弥生文化博物館じゃぞ!』
『館長~!こいつ入場券持ってませんよ~!』
アタフタアタフタ、、
※謁見シリーズも、家康、秀吉、光秀、信長(上・下)そして卑弥呼と第5弾!
多くの読者様の謁見。誠にありがとうございます!
※連載中・西アフリカの部族闘争物語『カザマンス』も是非ご覧になってみて下さい!