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無垢なる君と十色の世界  作者: 犬養泳治
3/6

『モノ』

この話で『モノ』を出したかったのですが、次に持ち越しです。



(次でもでないかも?)

 ーー水のなかに映っていたのは……


(これは建物? どこの?)


 映っていたのは、どこかの小屋? のようなものだった。


(見覚えがある気がする…のは確かだけど、どこだったっけ?)


 少しでも思い出すヒントになればとじっと見ていると、どうやらだんだん小屋に近づいているようだ。


(ということはこれは移動型? 確か始めから『モノ』が見える直視型と、だんだん見えてくる移動型があるんだっけ? 移動型ということは、僕の『モノ』はこの小屋の中か周りにある?)


 授業の内容を思い出そうとしていると、どうやら視点は小屋の中に入ったらしい。用途のわからないようなものが、ごちゃごちゃに詰まっている。ヘンな形の棒や、どこかの民族衣装らしきものまである。その中の、大切そうに紙に包まれている箱が目についた。


(あれ? あの箱は確か僕が叔父にあげた、5年前の誕生日プレゼント? ということは、今いるこの小屋は叔父の物置小屋? だから見覚えがあったんだ)


 僕の叔父は、黄色、つまり好奇心の塊のような人だった。いつも世界中をまわっていて、たまに帰ってくるとまたすぐに出掛けるような印象だった。そんな叔父は、旅先で見つけたものをよくこの小屋に置いていた。小さい頃は、この小屋の中が僕の遊び場だった。


(でも、あの人は……)


叔父は2年前に死んでいた。

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