異世界に来ました
『こんにちは。井山霊斗くん。』
誰の声なのかも、どこから聞こえてくるのかもわからない、頭に響くような声で突然話しかけられた。
「誰だ?」
『私はただの神様だよ。全知全能で美少女のね!』
確かに美少女ではあるとおもう。けど…………
「お前が神様?ふざけてるの?」
「疑ってるの?」
「うん。」
だってどう見ても小学生にしか見えない上に、服装もそれっぽくないし……。
「じゃあ、証拠を見せてあげる。『神の雷』、えい!」
「アババババババババババ!!」
「どーお、本物でしょ!」
「わ、わかったから、は、はやく止めろ。」
「しょうがないなー。」
死ぬかと思った。こいつ、キレたら絶対ヤバイ!言うことには気を付けよう。
「そう言えば、お前が神様ならなんでこんな所に?」
「こんな所って?」
「いや、こんな所って、工業高校の教室になんでいるのかって意味だけど?」
「ここが教室に見えるなら頭がおかしいと思うよ?」
何言ってるんだろ?昼休みで教室に居たんだぞ。ここが教室じゃないはずがない。
「こんなに周りが真っ白な場所が君の教室?」
「は?」
マジか。ここどこだよ!こんなに真っ白な場所、見たことないよ!ナニ?もしかして、神様に呼ばれてきた感じ?それなら、何が用件な
「あーーー!!」
「ど、どうした急に?」
「ごめんね。転生させるけど、時間がないから説明できないの!まあ、頑張って!!」
「はあーー!?」
何にも聞けてないんだけど?少しぐらいは説明しろよ!!
「向こうの言葉や文字もわかるようにしたし、昼休みに君の近くに居た子達も同じ場所に居るから!きっとなんとかなるよ!じゃあね!」
「ちょ、ま、俺の選択権は?」
「なし!!」
「ふざけんなーーーーーー!!」
………、眩しい?どこかに着いたのか?
「………、どこだここ?神殿?」
「よっす。」
奈緒?なんで奈緒が?ここはどこだ?マジで神様にどっか連れて来られたのか?
「よう、井山。大丈夫か?」
渕上まで、なんでこんな所に…………!!そういえば神様が昼休みに俺の周りにいた奴も連れて行ったとか言ってた気が!あれ?それなら池田が見当たらないけど………
「何でかはわからないけど、池田だけ見つからないの。」
「まあ、アイツのことだし大丈夫だろ。」
池田、何してんだ?
──その頃、池田は
おー、ここが異世界か!いい場所ではないか!.......アレ?
「俺の目線低くね?」
俺、人間だよね?何かで確認しないと...