現代人、異世界の家に立つ?
はい、どうも叡です。
今回から投稿していきます。お願いします!
俺、石垣慶友は何処にでもいるただの高校生だ。
日々をつまらなく生きていて、平凡で、凡庸で、無意味で、無価値で、本当に何をするにもやる気が起きない、ただの高校生だ。
そんな高校生は、いつものように何も考えずに、学校が終わった後、誰とも話さずにそそくさと教室を出る。
高校生は考えていた。
自分がいることによる有用性、いなくても変わらないこの世の真理。
そんなことを考えていたためだろう。
目の前に突っ込んでくるトラックに気づけないでいた。
周りの一人の男性が、高校生に注意をかけるも虚しく、その高校生は目の光を失った。
あたりに血飛沫が舞い、コンクリートを紅で装飾をする。
地獄絵図。
こんなことになって無事にいられるわけがなく、高校生の心肺活動を停止させるに至る時間は、とても早かった。
高校生が、いや、元高校生が目を覚ますと、そこには形容しがたい光のような何かが浮いている。
気になった。堪らなく気になった。
おかしいな、今まではこんな自分から動くようなことはなかったのにと、元高校生は感じ、されど、そのような瑣末なことは、死んだ後には関係ないと断じて触れてみる。
「貴方は、なんなのでしょうか?」
高校生は、なんとも言い難い感覚に陥り、言葉を発することに成功する
俺?俺は……なんなんだろうな。
この世の真理とか、自分にはこの世での役目があるのか、とかしか考えていなかったな。
そう言えば、自分のことを直接考えるようなこともなかった。
俺は俺だ。
自己というものが確立してから、俺は俺。
「貴方は、どうしたい……のでしょう」
どうしたい………………、か。
どうもしたくないのが本音だが、何かしてくれるのか?
「貴方を転生させます。貴方が転生したいのならば、ですが」
そうか、そうなのか。
なら、なら俺は、無気力な俺は、無意味な俺は、凡庸な俺は、平凡な俺は、転生してみたい。
何も持っていなかった俺が、何かを得られるチャンスなんだ。
頼む、転生させてくれ。
「いいでしょう。貴方を転生させます。人生を全うすることができたならば、また私に会えることでしょう。では、いってらっしゃい」
元高校生の周りから光が溢れる。その光は元高校生を包み、そして光とともに消えた。
「………………。願わくば、貴方がこの世界を……」
目が醒めると、そこには父親らしき人物が立っている。
母親には抱きかかえられている。
俺は、転生できたのか……?
その疑問はすぐに解決する。
体が思うように動かない。
銅像のように重い。
「貴方の名前はパーシバルよ。カマリナ・パーシバル」
俺の名前。
慣れ親しんでいた、****という名前はもうどこにもない。
自分の名前をもう忘れてしまったみたいだ。
そうか、名前は忘れるのか。
今日から、俺の名前はカマリナ・パーシバルだ。




