プロローグ 人生の終わりは突然に(改修中)
初めての投稿する作品ですので誤字や脱字が多々あると思いますが生暖かな目で見守ってくれると嬉しいです。
蒼井 静恵はちょっぴり人見知りである。
それはとりあえずおいといて、自己紹介をしておこう。
私の髪は肩より下まで伸びていていており色は赤みがかっていてなかなか綺麗である。顔立ちも目つきは鋭いけど整っているし、スタイルは残…、スレンダーであり美少女である。
(美少女なハズだ!嘘じゃないよ、本当だよ!)
その性格の方は基本的に気まぐれな野良猫そのものである。
何処に居てもマイペースで周りの空気をほぼ読まずに自由気ままに日々をおくり、小中学生時代は基本的に授業中以外は図書館や教室で本を読んだり、昼寝をして過ごしていた。
「蒼井さん、私達と一緒に遊びましょう!」
「疲れるし面倒くさいから嫌…」
集団で行動することが苦手な私は、誘って来た同級生たちの誘いを断って家へ帰った。
断った理由には私が人見知りだと言うのもあるし、何より面倒臭かったからである。
そんな私にも一人だけ友達がいた。
マイペースで面倒くさがり屋な私と唯一気の合うその子と一緒に本を読んだり、おススメの本を交換し合ったりしていた私はそれなりに楽しくて充実した学校生活を送る事ができた。
中学2年生の頃、父が転勤する事になり、母と私も一緒に転勤先について行く事になった。
私は唯一気の合う親友と離ればなれになるのが嫌で泣いて暴れてしまい、両親を困らせてしまったのを覚えている。
「知らない人達のいる街に行くなんて…嫌!」
「し、仕方ないでしょう?お仕事なんだから…」
親友のその子とは電話やメールでやり取りしていたのだけど、離れて暮らしており、ほぼ会う事が出来なかった。
そして私は両親と一緒に知らない街へ引っ越し、転校先の中学校で人見知りな私は人と上手く話が出来なくて友達を作る事が出来ず、ボッチな学校生活を過ごした。
(過ごしましたともボッチな学校生活をね!)
ふむ、私どうして此処まで人見知りなのか?
幼稚園児の時、私が勇気を出して相手の顔を見て話そうとした際、私の目つきが鋭過ぎて相手を怖がられ泣かれた事があったからか?
小学校高学年の時に其なりに仲良かった、クラスメイトを呼び止めようと手を伸ばし、誤って突飛ばしてしまい怪我させてしまったから?
その後、クラスメイトの親から家に電話がかかって来て、その日はたまたま家には私しか居なくて、電話に出た瞬間、酷く怒鳴られたから?
それとも、中学生の時、話した事もないクラスメイトにいきなり後ろから大声で話かけられた時に思わず驚き逃げ出して、なかなかのスピードで逃走中、その瞬間を陸上部の部長に目撃され、しつこく勧誘を受けたからかな?
(いやいや、最後のは関係ないよね!)
う~む、考えてみても分からないや!
物事を深く考える事が苦手な私は気楽にそう結論づけた。
ともかく、高校では友達を作れるように努力して人見知りな自分からイメチェンして新たな生活を始めようと私は決意したのである!
(決意するの遅過ぎないか、私ってば!)
そんな些細な事は置いとくとして、私は家から近いからと言う理由で決めた高校へと向かうのであった。
(よし、今日から新しい自分の始まりだ!)
決意を胸に学校へ行く途中の事だった。
交差点で信号待ちをしていたら、私の方へトラックが突っ込んで来た。そして次の瞬間、私の意識は途切れた。
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気がつくと私は見知らぬ場所に居た、病院では無いみたいだし自分は今どこに居るのだろうか?
とりあえず私の現状を確認するために周りを見渡して観ると、最初はぼんやりとしか見えなかったけど、少しずつはっきりと見えるようになってきた、どうやら私は歴史の教科書に載っている様な神殿みたいな場所に居るみたいだ。
(これはもしかして転生前に神様からスキルを授かり、異世界を救ってくださいとか言われるのカナ?)
小説や漫画でよくある事ではあるが、自分が異世界へ転生し世界を救うなどとはとても出来るとは思えないのだけど……。
しかし、世界を救う救わないの前に何故私が呼ばれたのかは気になるし、コレは夢で私は病院のベッドの上かもしれない。
とっ、とりあえず落ち着こう!冷静に状況を整理しようじゃないか。
(って、落ち着けるかーーーー!)
返して!私の新生活!
なけなしの勇気を振り絞って友達作り、ボッチな自分から脱して、明るい学校生活を送ろうと決意して第一歩踏み出したのに…、その日に躓く所かトラックに押しつぶされて終了しちゃうなんて理不尽すぎやしないか?
運良く生きていたとしても体が無事であるはずは無い、数ヶ月入院するハメになるだろう。友達作りなんてもっての他だ、退院後学校へ行ったとしても悪目立ちするだけで腫れ物の様に扱われるだけだろう。
そんな状況で友達なんてできる訳がない、私自身がその状況に耐えられる自信はない。
いくらなんでも、どんなときもマイペースで空気を読まない私でも無理だ!
生きているにしろ、死んでいるにしろ、私の高校生活は終わったと言えるだろう、ダメだ後ろ向きな事しか考えられないや。
(ふふ、ウフフフ、終わっちゃった私の人生)
「あのー、もしもーし、聞こえてますかー?」
などと、ネガティブ思考に浸っていると目の前にはいつの間にか、女性が立って居ました。
見た目は少女から大人の女性になる間ぐらいで髪は月の光の様に柔らかな金髪を腰まで伸ばし、前髪の一部が銀色に染まっていてとても綺麗でした。顔立ちも整っているし美人で、胸が大きくてスタイル抜群だ!
(いいなぁ~!私、顔は良かったけど胸が残念な感じだったし……)
「やっとこちらの声が聞こえましたか、いくら声をかけても返事が無いので心配しましたよ!」
その女性は両手を腰に当てながら可愛らしくプンプンと此方に話し掛けて来ていた。
どうやら私が気がつかなかっただけで、ずっと声を掛けてくれていた様だ。それにしても美人なだけじゃなく、可愛らしさも兼ね備えた人の様だ!
本気で心配してくれているみたいだし、優しそうな人で良かった。
「気がついてくれて良かった、このまま無視されていたらどうしょうかと考え始めて居た所なのですよ」
「ご、ごめんなさい突然の事で色々と考えて居たので気がついて居ませんでした!」
「素直に謝れるのはいい事よ」
「あの……質問してもいいですか?私って今どんな状態なんでしょうか?」
私は現状を聞く為に目の前の女性へ質問を投げかけた。
「その前に私の自己紹介を、私は地球の神から貴女に説明をまかされた異世界の女神、生と死を司る女神ルナティナと申します。」
そうして女神様は優しく微笑みながら私に向かって自己紹介をしてくれました。
「それでは手短に説明を。気がついてはいるでしょうが、貴女はすでに命を終えています」
「やっぱり私は死んでいるんですね…」
何となく分かってはいたが、改めて聞くとショックである。
「突然ですが、そんな貴女に提案です、私が管理する異世界へ記憶ありきで転生する気はありますか?」
「異世界へ転生ですか?」
「そうです、貴女は自覚が無い様ですけどかなり高い魔力を宿しているんですよ!」
「高い魔力?私が?」
「魔素のほぼ存在しない世界で産まれた貴女が何故それ程の魔力を持っているのかは不明ですが、魔素の多い異世界でならその魔力を自由に使う事が出来ますよ」
(私が魔力を自由に使える?つまり魔法が使えるんだよね、本当かな?)
「望のであるならば、このまま異世界へ転生してもらいます」
「望まない場合はどうなりますか?」
「その場合は記憶を消されまっさらな状態の魂が異世界に転生します。」
(記憶を消されるのは嫌だなぁ…)
異世界に転生するのも悪くない。ファンタジーな世界には憧れてたし、友達を作る事は異世界でも出来るはず、生まれ変わった場所にもよるだろうが王族など高い位の一族に転生しない限り気軽に友達作りが出来るだろう。
(出来るはず、出来るよね?出来たらいいな!)
「もう一つ質問しても良いですか?」
「はい、宜しいですよ」
「転生先の異世界には人懐こくって、可愛らしい動物は居ますか?」
ボッチな私には友達作りとは別に悩みがあった、犬や猫といった動物に一切なつかれず、何故か、吠えられるか逃げられてばかりで仲良くなりたいのに近寄れず、落ち込んで過ごしていた。
原因がもし、魔力に有るのならもしかして、異世界の動物ならば。もしかして、なついてくれるのでは?と期待を込めて質問をした。
「えっ?ええ…と、人懐こいかは兎も角、可愛らしい動物は其なりに居ますよ。地球に生息している個体より大きさや姿が異なったりしますが。」
「分かりました、私は前世の記憶を持ったままで、異世界への転生を望みます。」
「よし…、何とかノルマを達成できそうですね…」
なんか、女神様が小声で何かを呟いて居た気がするけど気のせいかな?
「それでは、記憶を有したまま転生していただきますね!」
そうして私は異世界への転生を選択した。