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奴隷としての役割

ロレルは目が覚めると、そこには知らない天井があった。


「んっ……。ここは?あれ、ドラコさん?みんなは?ここって?」

「あぁ、起きたか。無事で何よりだ。ここは診療所だ。今はロレルの健康状態を調べてもらっている。血も溜まっているようだし、他に問題も無ければ、今日中にここを出れるだろう」

「すみません、ほんとヘマばっかしてしまって……。それに奴隷のくせにご主人様に奉仕させてしまうなんて奴隷失格ですよね。あの時チシリアさんにサンドバッグになって鬱憤ばらしになっていなくなった方が皆さんのタメにもなったと思います」


ロレルはうなだれながら弱気な言葉を吐く。


「そ、そんなことはない、ロレルは良くやってるぞ?色々と助かっているだから元気を……」

「でも実感が持てないんですっ!僕が居るせいでドラコさんは僕に気を遣って皆さんとの仲が悪くなってる気がして……」


ロレルは泣いていた。

自分が殺されかけた恐怖でなく、ドラコと皆の関係を案じることでだ。

チシリアが言っていた、人間は愚かで意地汚い……。今目の前に居る人間がそんな存在と同じだと、ドラコは到底思えなかった。


「つまりロレルお前は今、自分の存在意義に疑問を抱いているんだな?」

「はい、本当に皆さんの役に立ててるかどうか……。」

「分かった。じゃあこれから私に奉仕しろ、私の役に立つ事をしろ!」

「えっ、どっ、どう言う事ですか?」

「言わせるな……、恥ずかしいだろ///」

「十字固め30分?!」

「ちがう!そんな物騒じゃない!」

「ま、まさか!舌だけで全身毛繕いっ?!」

「そんなハレンチでもないっ!!ってそんなこと誰にやらされたんだ……?」

「主にミレアさんから……。」

「あの痴女め、ロレルになんて事させてるんだ!」

「ごめんなさい、ドラコさん個人の奉仕なんてお願いされた事無かったので予想が付かなくて……。」

「……キス」

「え、それって///」


ドラコは目を閉じロレルに顔を近づける。


「分かりました。これがドラコさんが必要としていることなんですね」


ロレルは意を決しドラコに唇を重ねる。

数十秒の沈黙が流れる。


「何やってんですか人の病院で」

「うわぁぁあああ!!」


沈黙破るように医者が目の前に立っていた。


「えっ、なんで?!扉とか開く音も聞こえなかったのにっ?!」

「わたしゴーストなんで扉とか開ける必要ないんですよ……。」

「じゃあ入りますよとか一言掛けるとか……」

「いや、病院とかで盛ってるとか考えないでしょ普通」

「ぐぬぬ……」


返す言葉もない。


「ドラコさん、これで合ってるんですか?」


そんな言葉医者の前で返すなっ!


「ば、ばかもの!!私は()にキスしろと言ったんだ!口にキスなんて一言も言ってない!」


ドラコは半ば医者に言い聞かせるようにロレルに文句を言った。


「ふっw……仲良さそうですね羨ましいです」


い、今笑われた?……なんて屈辱だ、子供の頃頭から派手にずっこけて片角になって同族に笑われた時よりも屈辱的だ。

私はその場にあった椅子に静かに座り込む。


「えーと、じゃあロレルくんの容態だけど、大丈夫そうだね。今日には退院できるよ。」

「やったっ!ドラコさんの止血のおかげです!ありがとうございます!」

「あ、あぁそりゃどうも……。」


ーーーーーーーーーーー


その後なんやかんやあり、宿に向かうと先に到着していたミレアとチシリアの姿があった。


「あっ!リーダー!丁度いい所に来ましたねぇ、オレ達今さっきギルドにボスを討伐報告してここにきたのよ!」

「あぁ、私達もついさっき病院から帰ってきた所だ」

「リーダーの勘は当たってましたわ。今回のボス、硬い上に火力も強くて……。そこの人間がほとんどのポーションをダメにしたから結局攻撃範囲外から少しずつ攻撃を当てて、気づけばこんな時間になってましたわ。」


チシリアは少し拗ねながらドラコに近況を話す。


「それはすまなかったな、代わりに明日は休日にしよう。なくなった備品も買い直さなきゃな……。とりあえず部屋を取ることにしよう。」

「すみません、追加で2名様増えたことで空きが無くなってしまいました。誰か2人一部屋一緒になってしまいますが宜しいですか?」


それを聞きドラコは身が引き締まる。

ロレルと2人一部屋……?!♡♡

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