後日譚3:放課後、彼女にハグをおねだりされた
放課後、私はいつものように下駄箱で靴を履いていた。
すると、少し離れたところにいたリリィが、小さな足音で近づいてくる。
「……クラリス様」
「どうしたの? 何か忘れ物?」
「いえ……その……」
もじもじと指を絡めながら、顔を伏せて照れている。
「……今日、その……ハグ、してもいいですか?」
一瞬、時が止まった。
「えっ……今……ここで?」
「はい……クラリス様がいつも抱きしめてくれるので……今日は、私のほうから……したいなって……」
あまりにも破壊力のある言葉に、私はその場でしゃがみ込みそうになる。
でも、どうにか立って、彼女に頷いた。
「……うん。お願い、して……」
次の瞬間、リリィの細い腕が、私の背中をぎゅっと包み込んだ。
それは、優しいのにしっかりとした力だった。
「クラリス様……あったかいです……」
「……リリィも。小さくて柔らかいのに、ちゃんとあったかい……」
誰が見てるかなんて、もうどうでもよかった。
この瞬間、私たちの世界に他人なんていない。
「……クラリス様、大好きです」
「……私も、リリィのこと、世界一愛してる」
今日も、私たちはまた一つ、「恋人としての幸せ」を重ねていく。




