表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/22

8

 わたしと翔くんは明日から周りの人たちから情報を集めようと決めた。わたしは大学内の人、翔くんは高校時代の人たち。それぞれ情報がある程度集まったらまた2人で集まろうと約束した。


「じゃあ翔くん、また今度ね!!」

「おう!! 」


お互い気合十分で別れた。正直なところわたしは自信は無かったが、星太に会うためにも頑張らないといけないなと思った。


「よし!! がんばろう…。」


わたしは、改めて気合を入れ直して家に帰った。家に着く頃にはもう辺りは完全に暗くなっていた。部屋に入ると、そのままベッドに倒れ込んだ。


「はあ~〜。今日は一段と疲れた………。」


休み明けの学校で、翔くんと星太のことについて話をして頭もたくさん使ったせいか体に疲労が溜まっていた。もうこのまま寝てしまおうかと目を瞑りかけているとスマホの通知音が鳴った。わたしは閉じかけの目を擦りながら画面を見ると、翔くんはからのメッセージが来ていた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『今日はお疲れ〜 』

『また明日から俺も頑張ってみるわ』

『なんかあったらまたすぐ言うな!!』

『がんばろう!』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


翔くんからの気合の入ったメッセージは私の目を覚ましてくれた。体はしんどいが、頑張ないといけないなと思い、眠気を振り切って翔くんにメッセージを返した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

              『翔くんもお疲れ!』

      『わたしもなにかあったら連絡するね』

                 『おやすみ〜』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

翔くんに返信をし終えた途端、再び眠気に襲われたが、翔くんからのメッセージを見て、このまま眠ってしまうわけにはなくていかないというよく分からないやる気が湧いてきた。


「ちゃんとお風呂に入ろう。星太と一緒にいるときは、お風呂に入らないなんて、考えもしなかったのに………星太がいないだけで、こんなにダラけちゃうんだわたし……。」


そんなことを考えながらお風呂に入った。わたしは家に帰って、一人になるとネガティブな思考になってしまいがちだった。星太と付き合っていた頃は、そういうことになるたびに星太に寝る前に電話かけていた。そしてたまに、星太から心配して電話をかけてくれることもあった。しかし今は、そんなことをしてくれる相手はいなかった。翔くんにそんなことまで頼ってしまってはいけない。わたしはひとりぼっちの部屋で、自分の中の星太の存在の大きさを改めて実感した。わたしはお風呂から出て、スマホを眺めた。


「電話…。出てくれたらいいのにな。」


そう思いながら、スマホに入った電話のアプリをぼーっと眺めた。LINEはアカウントを削除されていたが、電話番号は知っているから星太に電話はかけようと思えばかけることができるのだ。しかし、電話番号を打ち込んだところでわたしの手は止まった。


「……電話、出たとしても何から話せばいいか分かんないし。やっぱり直接会うまでは辞めておいたほうがいい……よね。」


そう呟いて、なんとか自分を納得させて電話のアプリを閉じた。しかし本当は、ただ自分がまだ星太と話をするのが少し怖くて勇気がでないだけだった。私自身、それは薄々気づいてはいたが、目を背けていた。


「こんな調子で大丈夫かな……。星太と会えたとしてその時どう接すればいいのかな。」


どんどんネガティブになっていく自分が嫌になってきた。お風呂から出て髪も乾かしていない状態だったから体は冷えできてしまっていた。そんなときLINEの通知が鳴った。それはお風呂に入る前に翔くんに送ったメッセージの返信だった。もう会話は終わりかなと思っていたため、翔くんからの返信に少し驚いた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『おれ、星太から月ちゃんはネガティブになりがちって聞いたことあっけど、大丈夫そ?』

『しっかり寝て、明日からまたがんばろうなー!』

『おやすみ〜〜〜』


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


わたしは翔くんからメッセージで、少し気持ちが高まった。


「星太、そんなことまで翔くんに話してたんだ…。意外…。」


星太が、翔くんと一緒にいる時はもしかしたらわたしの話をしてくれていたりしたのかなと思うと、少し嬉しくなった。翔くんからのメッセージにおかげで少し気持ちが前向きになれたわたしは、髪を乾かしてすぐに眠りについた。


「今日は嫌な夢見ませんように……!」


そう願いながら目を閉じた。


________________________


次の日の朝、わたしは最近で一番というほどすっきり目を覚ます事ができた。


「昨日の翔くんからのメッセージのおかげかな…!」


そう考えると、意外と自分って単純なのかなと思った。

今日からの星太探しのために頑張らなければいけない。もし、何も良い情報を得られなかったら…、と不安でもあるが別れを告げられた翌日の自分の発言を思い出した。


________________________


(LINEとインスタのアカウント消したくらいでわたしが諦めると思うなよ!!)


________________________


いま考えたら強気すぎないかと少し笑えてしまうが、あの時のようなやる気を取り戻してまた頑張ろうと思った。わたしはやる気満々な元気な足取りで家を出た。








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ