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 わたしは今日1日がとても早く過ぎていったように感じた。朝起きたときからとても目が冴えていた。




「はぁ…………。 大事なこと、か」




昨日の翔くんからのメッセージが頭から離れなかった。三連休の間に大事なことが分かったと言っていたけど、いったいどんな内容なのか気になって仕方がない。




「もうすぐだ…………。」




スマホで時間を確認すると、翔くんと会う約束の時間が迫っていることに気がついた。わたしは不安な気持ちのまま約束の場所のいつものカフェに向かった。




カフェに入ると、すでに翔くんが席に座っているのが見えた。




「翔くん!ごめんね、待たせちゃったよね…。」




「お疲れ様月ちゃん!俺も本当にさっき来たとこ!」




「そっか……!うん……。」




わたしは席に着き、飲み物だけを頼んだ。わたしの不安な気持ちが翔くんにも伝わったのか、翔くんは少し苦笑いをしていた。




「そんな不安がらないでって言いたいところだけど、まあそんなの無理だよな…。」




「っご、ごめんね! 昨日のメッセージが来たときからずっとこんな感じで……、気になっちゃって……。」




二人の間に、少しの間沈黙が流れる。何か話したほうがいいかなと思い、口を開こうとすると翔くんに先を越された。




「えっと……、じゃあ、昨日言ってた事なんだけどさ、」




「っ!!……うん。」




わたしの心臓の動きがドクッと早くなっていくような感じがした。翔くんの言う大事なことを早く聞きたいが、どこか怖くて聞きたくないようにも思っていた。心臓の音が早くなっていく中、翔くんが話を続けた。




「三連休の間に分かったことは…、星太が留学にいつ行くのか、それからどこに行くのかってことの二つで……、」




「…………うん。それで……?」










「出国は、3日後の朝。行く場所はアメリカ、らしい。情報は間違ってない、はず……。」




わたしは、一生懸命いま翔くんが言ったことを頭の中で整理しようとした。




『出国……三日後………、アメリカ……、星太が……。』




『アメリカってどのくらい遠い…っけ、何時間で行けるんだろう……。すぐに会える距離じゃない……、よね?』




わたしは言われたことを整理しようとしても、なかなか信じることができず動揺してしまい、考えなくてもいいことまで考えてしまっていた。




「月ちゃん?……おーい……!」




「…………。」




「月ちゃーん!!」




「っあ、ご、ごめん……!なに……?」




わたしは、翔くんがわたしの名前を呼んでいることにもなかなか気づけないくらいに動揺してしまっていた。翔くんは一度息を吐いてこう言った。




「……やっぱり言わない方がよかっ……た、かな?かえって月ちゃんのこと困惑させて、落ち込ませるくらいなら……。」




「……そんなことない!! こんな大事な情報をわざわざ頑張って集めてきてくれて、わたしに教えてくれて、感謝してもしきれないよ。」


「だから、謝らないで…?」




「……うん! そう言ってくれるとなんか嬉しいや……。」




わたしも翔くんも少し心が落ち着き始めたところで、また話を始めた。それは星太に会うための計画の話だ。




「わたしは……、三日後の出国の時に、何としてでも会って星太と話がしたい。」




「そうだよな……。とりあえず三日後に空港に行くのは確定かな。」




わたしたちはどうすれば確実に星太に会うことができるか、念入りに計画をたてようとした。しかし、ここでひとつ大きな問題があるとわたしは思った。




「あ、でも……、星太が何時のどの飛行機に乗るか分からないと会えないんじゃ……。」




「……あ~、たしかにそうだな…。でも、アメリカ行きの飛行機探して、ゲートさえ分かってればいけるだろ……!」


「最悪の場合おれは、朝から張り込むぜ!」




わたしは本当にそれで大丈夫なのかと心配になったが、翔くんが言うとおり、朝から張り込むくらいの気合いで行かなければ星太には会えないかもしれないと思った。




そして、わたしたちは、三日後のアメリカ行きの飛行機をネット調べた。




「朝一番の飛行機だと、10時代だね……。」




「だな……。最低でも2時間前には空港に着いてるのが普通だから、8時に空港に着いておけば会えるか……。」




「そう……だね。」




わたしたちはその後も三日後の動きを色々と考えていた。わたしは話し合いの中で、本当にこれでいいのか、こうする方が星太に会えるのではないかと、不安になりながら色々な案を翔くんと話し、一段落着いた頃には外は暗くなっていた。




「ごめんね翔くん。わたしが心配性すぎて色々口出しして、何回も考え直させたりしちゃって……。」




「いいよいいよ!それが当たり前だよ。逆におれが大雑把に決めすぎてるだけだから…。」




そう言いながら笑ってくれる翔くんを見て、わたしは少し罪悪感は薄れていった。




話し合いが終わるとわたしたちは、カフェを出て、お互い家に帰った。わたしは家に着くと、もう一度今日翔くんと話した三日後の計画を確認するためにLINEでメッセージを送信した。わたしは、メッセージを送った後、スマホでアメリカ留学のことについて調べてみた。




「アメリカ……か。短くても10時間以上はかかるんだ……。」


「空港で星太にどんな顔で会えばいいんだろ。気まずくなっちゃったりしたら……。ていうかそもそも、会うのもちょっと怖くなってきちゃった……。」




わたしは三日後のことが少し怖くなってきてしまっていた。できればその日が来ないでほしいと少し思うほどだった。

















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