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第三姫

騎士団長レミスが

ワカバ専用のビキニアーマーを持ってきた。


「さあ姫様、こちらをお召しください」


「お断りします

 冷静に考えて、やはりその格好は破廉恥です

 貴女方は平気なのでしょうけど、

 わたくしにはどうしても恥ずかしいとしか思えません」


「我々も恥ずかしいのを我慢しながら着ています」


「耳を疑う発言ですね

 嫌なら着なければいいのに」


「嫌ではありません

 着続けていれば姫様にもいずれ、ご理解できるでしょう」


「ただの変態ではありませんか

 それはさておき、我が王国の防衛態勢は

 どうなっているのでしょうか?

 わたくしは戦いの素人なので、

 戦場へ赴くのなら学ばなければなりません」


「何を仰るのですか姫様

 姫様はただ、勝利の象徴として

 そのお姿を皆に晒せばよいのです

 戦うのは兵士どもの仕事にございます」


「敵と戦わずして何が姫騎士ですか

 役目を引き受けた以上はわたくしも剣を取ります」


「おやめください姫様

 この国の騎士は誰も戦っておりません

 そのような荒事は兵士の男どもに任せればよいのです」


「この国は滅ぶべくして滅びます」




場面は変わり、戦場では少年兵ソラが窮地に陥っていた。


「や、やめろオォ……!」


彼は植物の魔物と戦い、触手に捕まっていた。


「俺たちのソラに手ぇ出しやがって!

 すぐに助けてやるから待ってろよ!」


「あれは“緊縛フラワー”だな

 たしか火に弱かったはずだ」


「締め付ける力がどんどん強くなってゆくが、

 俺には観ていることしかできない……!」


「痛い痛い痛い!!

 折れちゃうってばーー!!」


次の瞬間、ソラを捕らえていた触手が切断され、

彼は地面に落ちて尻餅をついた。


「痛ってて……

 遅かったじゃないか、シルバ!」


「ああ、悪い

 またくだらん理由で

 騎士団に呼び出されてな……」


王国最強の兵士シルバ。


シルバはイケメンで、ソラは美少年だった。

二人は幼馴染で、昔から何をするにも一緒だった。

そんな二人の組み合わせは騎士団員に人気であり、

彼らはしょっちゅう意味の無い報告のために呼び出されていた。


ソラの衣服はビリビリに引き裂かれたが、

兵士たちは緊縛フラワーの撃退に成功した。

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