表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
警察官への扉  作者: 佐助
3/43

警視庁警察官採用試験合格への道のり②



③予祝


予祝とは字の通り予め祝う事である。

未来に起こることを先に喜び祝うことで夢を叶えるのだそうだ。

良いとされる事は即実行!


一次試験を受験する少し前から、

酒の封切り(縁起が良い)と共に

「警視庁警察官採用試験合格おめでとう!」

「乾杯!」と予祝をしたのだ。


そして、乾杯だけではなくラインも使い息子に以下のメッセージを送り予祝した。

「警視庁警察官採用試験合格おめでとう!」

「警視庁警察官になった!」


予祝は絶大な効果があったのだ。



④息子に対して否定的な言葉を投げかけない


「言霊」を大事にした。


親が受験を控えた子どもに対して、

子どもの事を思う余り、「しっかり勉強しないと受からないぞ!」「人の倍やらないと夢は叶わないよ!」と否定的な言葉を投げかけてしまいがちになる。

呑気に構えている息子の姿を見ると私もつい言ってしまいそうになったものだ。


しかし、良いタイミングで「言霊」の大切さを学んだ。


言霊とは、言葉には1つ1つ魂がこもっており、放った言葉通りに現実を引き寄せる力の事である。


「受からない!」

「叶わない!」とマイナスの言葉を投げかけると、そのような方向に現実が流れてしまうのだ。

逆に「大丈夫!受かるよ!」

「お前なら夢が叶うよ!」と

プラスの言葉を投げかけると、良い方向へと現実が流れるのだ。


この仕組みを学び、普段話す言葉が肯定的になり穏やかに過ごせるようになった。


⑤横やりを入れる者に対して一線を置く


主に親戚、友達関係の話になるが、

自分の経験から、受験する事に対して「応援するから頑張って!」と言ってくれる人はあまりおらず、逆に

「警視庁警察官?そんな危ない仕事辞めろ!」

「そんなのひと握りの人しか受からないよ」などと横やりを入れる者が少なからずいたものだ。

頑張って夢を叶えようとしているものにとってはむしろ害でしかない。


息子には横やりを入れるものの言葉は真に受けず、無視し取り合わないように伝えた。


とにかく合格を勝ち取るまで、いや勝ち取った今も常にプラスの方向に意識を向けるよう心がけている。


この受験を終えて内定式が終わりホッとしたのも束の間、想像もしなかった展開が待っていた。



〜胸に秘めた思い〜


警察学校で内定式を終えた私と息子は都内に宿を取り、その夜は銀座の洒落た店で美味しい料理と日本酒で乾杯した。


幼い時から「いつか一緒に息子と二人だけで酒を酌み交わしたい」と夢を抱いてきたのが現実となった。

しかも警視庁警察官採用試験合格という最高のシチュエーションも重なり、生涯忘れることのない夜になった。

私は胸にずっと秘めていた思いを息子に話した。


息子が中学2年生の時、遠くへ転校して行った友達に寄り添ったエピソードがある。

2学期の中間テスト期間中の事だった。

その友達が転校先でイジメにあっていて「死にたい」「苦しい」と息子に何度も電話をかけてきていたのだ。

その度に外へ出て電話対応する息子。「テスト期間中で成績もあまり良くないのに…。」

と思いハラハラしたが、一生懸命友達に寄りそう姿に何も言えなかった。

友達にもしも何かあったらきっと息子は一生悔やむ事になるだろうと思ったからだ。


「お前は中学生の頃、辛い思いをした友達を見捨てず親身になって寄り添った。」

「弱い者に寄り添う事ができるお前は警察官になるべく権利を得たんだよ。」

「あの時の気持ちを忘れず、犯罪被害者に寄り添う事のできる警察官になってくれると信じている」

息子は少し涙ぐんだ様子で静かにうなづいた。



翌朝、合格証書を手に妻の待つ家へと戻った。


「お帰りなさい。どうだった?」

妻は内定式の様子を早く聞きたくてウズウズして待っていたようだ。


妻 「あれ?玄関に誰かいるよ」

玄関を見に行くと誰もいない。

私 「誰もいないよ」

妻 「スーツを着た若い男の子がいるよ。」


「ああ そうか…。」私は納得した。

妻は幼い頃から他人には見えないものが見えてしまう体質だった。


妻 「突然すみません。お話を聞きたいのですがよろしいでしょうか?」と言ってるよ。

見えるだけでなく、普通に声も聞こえてしまうのだ。


普通の人には理解し難いかもしれないが、これが我が家の日常なのだ。


妻に「どうする?」と聞くと

「私はいいよ。普段は占いとか霊視なんて絶対しないけどね。」

妻は霊感がある事を家族以外には公言せずに生活している。


「でもこの人の話は聞いてあげたい」と珍しく言った。

「どうぞ」と見えない来客を家に招き入れた。


つづく。。。















評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ