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警察官への扉  作者: 佐助
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第1章 始まり



息子が警視庁警察官採用試験に合格した。


私が若かりし頃に果たせなかった夢が息子を通して叶ったのだ。


夢を押し付けたのではなく、自ら志願して警視庁警察官を志してくれたことが心底嬉しかった。


合格発表の後、内定式の案内が届き私は息子と共に出席した。


生まれて初めての息子との二人旅。


夢にまで見た警視庁警察学校へ足を踏み入れた。


「気高い!」


日本警察最高峰である警視庁警察学校は、聖域の様であった。


中庭の川路広場には、初代警視総監にあたる川路大警視の銅像がサーベルを携え

警察官のたまご達を見守っている。


「ここで息子が学ぶのか!」


再び感動が込み上げ心が震えたと同時に羨ましくもあった。


「自分も入校したかった...」


私は、まだ消えることなく残っていた若き日の情熱の灯を再確認したのであった。


学校生活等一連の説明を受け、合格証書を受け取った息子と私は警察学校を後にした。



☆警視庁警察官採用試験に合格するまでの道のり


息子は地方都市の大学4年生。

小さい頃から学業はそれほど優秀ではなかったが、物知りで雑学王であった。


高校生になると「警察官になる」と

進路が明確になった。

大学は法学部がある大学を選んだ。

高校、大学とそれほどレベルは高くなかったが、指導が手厚く、何より息子の身の丈に合っていたようで、伸び伸びと楽しんで通えた事が良かったと思う。


大学3年生の夏、息子が突然

「警視庁のインターンシップに 申し込んだから」

「警視庁?」

「警視庁も受けたいから」


地元か近隣の県警を受けるものだと勝手に思っていたので正直驚いた。

と同時に、若かりし頃警視庁警察官採用試験を受験した事を思い出した。


私も警視庁警察官に憧れ、当時中野区にあった警察学校まで受験の為足を運んだ。

練習交番の前で制服姿の警察官のたまご達が整列し、敬礼している姿が目に飛び込んできた。

規律正しく凛々しい姿がまぶしく見えた。


残念ながら採用試験には受からず他の職業に就いたが、いつまでも警視庁警察官への憧れは薄れる事は無かった。


突然の我が子の警視庁受験宣言。

「分かった。父さんも母さんも全力で応援する!」と声をかけた。

息子は照れくさそうにうなづいた。













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