別にダンジョンとかいいんで、取り敢えず寝ます
「融合は終わったかな?それじゃ、早速ダンジョンマスターになるのに必要な基礎知識を説明していこう。その前魔王城にもどろうか。」
来たときと同じような浮遊感が起こりその瞬間景色が変わった。魔王様、呼吸するように転移使うよな。ヤバイッス
「場所の準備も終わった所だし、忘れてた。リンDSI持ってきて。」
「はい、こちらです。」
リンと呼ばれたのは受付のサキュパスさん。何であんなに露出度が高いのだろうか?
「説明してあげてそれの。」
「こちらはダンジョンを操作するための板です。受け取ったらまず、ダンジョンと同期してください。その他にも魔界側との連絡や、ダンジョンランキングなどもみることが出来ます。こちらには人界の常識についてのデータが入っているので一度読んでみるといいと思います。」
俺の手元にも板がきた。早速同期して。
──初めまして。コアの意識です。
何だ?念話か?ダンジョンコアにこんな機能あったのか。
「皆念話が聞こえたみたいだね。それは、ダンジョンに侵入者がやって来たときなどに知らせてくれる物だから。その他にも機能があるから一回聞いてみるといいよ。」
後で聞いて見るか。多分魔法で念話を使う様な感じだろうし。
「ダンジョンを拡張したり魔物を作ったりするにはダンジョンポイント所謂DPが必要になってくる。何で魔力じゃなくてDPなのかなんて聞かないでくれよ?俺にもわからないんだから。」
DPが必要なのは知っている。魔人の中では常識だから。
「DPを入手する方法は、侵入者の滞在、侵入者の討伐、他のダンジョンコアの破壊、我々ダンジョン社からのランキング報酬やクエスト報酬、給料、土地、の6つ。給料は魔界のお金かDPを選択して払われる。土地というのは、人間界と魔界両方ともにある、龍脈や溜まり場の近くにダンジョンを作ると毎日DPが供給されるようになる。」
ダンジョンコアの破壊ね、
「次に、ダンジョンコアには特徴がある。その特徴は自分の魔物もしくはダンジョンに付与することができる。そして、それはダンジョンコアの所有者死亡で手に入れることができる。」
やはりダンジョンマスター同士で争わせるつもりがあるのだろうか?でも、奪えるとはいいことを聞いた。俺のダンジョンコアの特徴は【不滅】と【悠久】。
【不滅】は魔物に付与することが出来るが、制約があり、地に足が着いているもしくは、地に触れていない場合不滅になる。と言うもの。
【悠久】はダンジョンに付与することが出来る。こちらは制約がない。
「最後に、君たちはダンジョンコアと融合した瞬間からダンジョンマスターだ。我々は君たちはがどうなろうと責任はとらない。全て自己責任だ。それじゃ、親睦を深めるために少し自由時間だ。徒党を作るもよし、敵対するもよしだ。そうそう、言うの忘れていたけどダンジョンを作ってから一ヶ月後人間界の神の手によって君たちのダンジョンの場所がバレるから。じゃ、楽しんでくれ。」
今まで聞こえていなかった同期の人たちの声が聞こえるようになった。
各々が知り合いと話始めたり、コミュ力の化け物がキョロキョロしてる人をまとめ始めた。いや、魔人の階級で固まっているのか。魔人の階級とは下から、最下級、下級の下、下級の中、下級の上、中級の下、中、上、上級の下、中、上、最上級と別れている。
ダンジョン社には最下級から下級の上までの魔人がよく就職する。何処にも就職できなかったあぶれものがダンジョン社にあつまるからだ。たまに、ダンジョンマスターになりたいと言って就職する変わり者もいる。
出来ているのは、最下級だけの六人組が一つ、最下級と下級の上の4人組がひとつ、下級の中の5人組が2つ、最下級と下級の下、中、上の18人のグループが一つ。そして、俺(中の上)とヒューマン型の女性(上の下)が一人。怒らせたら怖そうな目付きだ。
勇気を振り絞って声をかけようかな?
「ねえ、そこのあなたこっちよ」
何で後ろにいるのでしょうか?
「予兆なく転移使うのやめてくれません?」
ドキッとしたよ。
「これくらいあなたも出来るでしょ。実際、高度な隠蔽使いながら特殊判定式の虚無属性の魔法を使ったでしょ。それも私でも即消滅するレベルのものを。今だって遮音結界を無詠唱で使ってるしね。」
まさか、『悪魔の抹殺』がばれるとは。迂闊だったか?止めるつもりはないが。咄嗟に遮音結界を使ってしまう程テンパったな。だから上級魔人は嫌いなんだよ。精通してないくせに一目で気づくから。
「あぁ、そうだよ、使ったよ。あんたの名前はなんだ?」
「アーシャ・ギルズベッド・ノースよ。あなたは?」
「俺の名前はニナイ・アゲレベーレだ。それで何の様だ?数十分後殺人を犯す男に。」
「協力関係になりましょ。後、一人だったから。」
一人だったからが理由なのかよ。
「利害関係が一致している時ならいいぞ。」
馴れ合いは俺のコミュ力ではムズい。
「それで十分よ。にしてもバカね、この情報の制限されていない空間で誰に聞かれいてるかわからないのに、自分のコアの特徴を大声で喋るなんて。」
「それには同意見だ。俺の特徴を言うからアーシャの特徴も教えてくれ。」
あ、やべファーストネーム使ってしまった。まぁいいか、どうせこの場で一旦別れるのだから。
「馴れ馴れしい。………教えなさい。」
アーシャは少し悩んだそぶりを見せてから言った。
「時々上から目線だよなお前。俺のコアの特徴は【悠久】と【不滅】だ。」
「私は【異空】と【混沌】よ。」
「そうか、ありがとう。最後にフレンドだけ交換しておこう。」
「DSIの項目にお友達ってのがあるだろ?それで、連絡交換をタップしてくれ。」
「知ってるわ。はい。」
「ありがと。そろそろ、転移が始まるぞ。」
「そうみたいね。」
「まとまったみたいだね。それじゃ、ランダム転移」
魔王様がそう言った瞬間、お馴染みの浮遊感。
「絶景だぁー!!」
何とゆうことでしょう!木々がうっそうと生い茂る山の少し開けた中腹。龍脈の真上にいます。
──【全属性(基本)】【再生】【浮遊】【才能の泉】【ビッグアップ】【湖】【森林】【研究所】の特徴を得ました。
──40000DPを獲得しました。
──特化能力【森】【空】の取得が出来ます。………適合に成功しました
魔法はきっちり発動したみたいだな。四人死んだな。欲しかった特徴が手に入ったし。うまくいってよかった。
ここなら誰もよってないだろ。コアの設置をして。
──コアが設置されました。ダンジョンを作成しますか?
ノーで。眠いし寝るか。結界を張って、アイテムボックスからベッドだしてお休みなさい。