083【日本人はやっぱりコレ】
続きを読んでいただき、ありがとうございます。励みになります。
少し短いため、3話連続投稿します(2話目)
「サブさん」とマナミが小声で尋ねてきた。
「ん?」
「あのぉ、水浴びもできないんですよね?」
「そうなるな。ちょっとは汗を流せると思ってたのにな」
「はい。なんとかなりませんか?」
「なんとか?」女子ふたりを見る。クリアの魔法があるから汚れてはいない。「あぁ、そういうことか。ふむ。ダルトン」
「なぁに?」
「火の魔法で、金を溶かすのは、できるか?」
「金を? まぁ、できるとは思うけど」
「溶けた金を土の魔法で形を作るのは?」
「楽だろうねぇ」
「んじゃ、やってみようか」
ハルキとエイジに、これこれこう、と話すと、やる気満々でうなずく。
まずは、土の魔法で、土台作り。
そこに金細工をバラバラと出す。
それを火の魔法でどんどん溶かす。
出しながら溶かしながら、土の魔法で成型していく。
完成。
「お風呂だぁ!」とよろこぶ女子ふたり。
そう、お風呂である。
大きさは、三人がゆったり入れる。深さは座って、肩くらい。水を入れれば、肩より下だろうが、このくらいがちょうどいい、はず。
「お風呂!?」とランドルフとダルトン。
「やっぱ日本人は風呂だよな。テンプレテンプレ」
うんうんうなずく男子女子四人。
「お湯は、どうすんの?」とダルトン。
「まずは、お水を入れます。まだ熱いから、少し冷まそう」
近くにいると、全身で熱いのがわかる。
「これに入れれば?」
「別に大丈夫だとは思う。けど、せっかく作ったのに壊したくないだろ」
「壊れるの?」
「温度差でな。ランドルフ、熱した剣を凍らせたら、どうなる?」
「脆くなる。はっきり言って、使えなくなるな。……あぁ、そういうことか」
ダルトンも納得したようだ。
読んでいただき、ありがとうございます。面白ければ、ブックマーク、評価をお願いします。励みになりますので(汗)




