054【討伐決定】
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少し短いため、3話連続投稿します(2話目)
日が暮れるころ、ようやくランドルフが戻ってきた。
「お帰り。どうだ?」
「やっぱり集落を作っていたようだ」
「あらら。それで討伐するのか?」
マナミがアイテムボックスから、彼用に取り分けておいた料理を出す。
ありがとう、と食べはじめるランドルフ。
そそくさと食べ、答えた。
「明日な。朝から向かう」
「参加するんだな」
「うむ。数パーティーが参加予定だ。それで」と言いにくそうに顔をしかめるランドルフ。
「なんだ?」
「全員で参加しないか?」
「このパーティーで?」
うなずくランドルフ。
「理由は?」
「まず、戦力として。もうひとつは、おまえの指揮が欲しい」
「この四人が追加戦力というのはわかる。オレの指揮?」
「ああ。今回まとまったパーティーには、オークの集落の襲撃を指揮できる人間がいない。オレも含めてな」
「襲撃したことも?」
「ある。だが、以前も言ったとおり――」
「はいはい。盾で防ぐ、味方の攻撃を助ける、ね。そんなんでよくS級になれたな」
「仲間がいたからな」そこでさみしげな顔をする。
「どうする、みんな?」
「サブさんは?」
「みんなが行くなら、行くしかあるまい。一蓮托生だ」
なら、とみんなも参加表明。
「で、その集落の規模は?」
「数えただけで、二十五。洞窟を中心にテントのようなものを作って、昼寝しているようだ」
「オークの生態はわかるか?」
「どんなことを知りたい?」
「集落を作るくらいだから、ジェネラルとかキングとかいるんだろう?」
「おそらくな」
「あっ」とエイジ。「今日の三匹が斥候で、帰ってこないことで、警戒するんじゃ?」
「あり得るな」
「斥候隊の話では、その気配はなかったそうだ。だが、次の斥候を出して、周囲を警戒している可能性はある」
「そいつら、交代するのか?」
「もちろん。だが、交代時間はわからない」
「洞窟の出入り口は、ひとつか?」
「正面にはひとつ。あとはわからないそうだ」
「ふむ……状況を確認しないとなんとも言えないな」
「だな」
ランドルフは、ギルドに戻り、オレたちの参加を申請して、帰ってきた。
そのあいだに、オレはやれることをやっておく。
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