515【対策その四。討伐完了】
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2話連続投稿します(2話目)
今話は、少し短めです。
この単純な作業に、四日が掛かった。
肉食スライムは、すべて討伐した。
探知しても、ふつうのスライムしか反応しない。
討伐終了を宣言したが、最後の仕事をさせた。
それは、盗賊団と領軍兵士の所持品の回収だった。マジックバッグを渡して回収させた。
その夕方は、町で祝勝会という名の飲み会が開かれた。討伐報酬がガッポリ得られた冒険者たちの当然の権利だった。
しかし、オレは冒険者ギルドのギルマスと話していた。
領主様への報告を終え、その返事を待ってもいた。
しばらく待っていると、魔導通信機がビープ音を発し、副ギルマスが受け取り、確認すると、オレに手渡してくれる。
礼を言って受け取り、開いて読む。
「討伐報酬を特別に出してくれるそうだ」
「おお」とよろこぶギルマスと副ギルマス。
冒険者ギルドの資金は、基本的に依頼報酬と薬草や魔獣の素材の販売で、賄われている。外部からの収入はないに等しいのだ。
「それから兵士見習いは、領軍から迎えが来るそうだ」
オレは、その書簡をギルマスに渡す。
「そうか」
「これでオレはお役御免だ」と首をコキコキ鳴らす。疲れが溜まってる。
「ご苦労だったな」
「ええ。これで安心して、旅立てます」
「仲間を追うんだったな」
「ええ。さすがに今日これからの出発はやめておきますがね」
「そうか。ゆっくり休んでくれ」
礼を言って、冒険者ギルドを出た。
広場に戻り、兵士見習いたちに報告。
ホッとしていた。
少し一緒に過ごして、自分のテントに潜り込んだ。
それぞれに別れを言い、レイバク町を離れ、旅路に戻る。
しばらく歩いてから、移動機(仮)に乗る。
これもそろそろいい名前を付けないとな。少し考えよう。売り物にするわけじゃないけど。
考えながら準備をして、出発。
飛んでいるあいだは、ヒマだ。考え事もできるし、軽い作業もできる。なんなら居眠りも。
移動機(仮)は、“魔導バイク”と呼ぶことにした。形状や用途を考慮した結果だが、考えるのが面倒になっただけとも言える。
魔導バイクは、ハンドルこそあるが、それはあくまでも身体を固定するため。操作には関係ない。操作はハンドルの左右に付けたレバーの倒し方で決まる。レバーは数段階あり、意図的に倒さない限り、動かない。これで手を離してもOKだ。
その日は、結界を張っての野営をすることにした。少し居眠りをし過ぎて、今日の宿泊予定の村を通り越していたし、次の宿泊地までは遠かったためだ。
作業小屋も出さずに、ランタンとコンロを出して、調理を開始する。下処理はすでにしてあるものを鍋に放り込む。ひとりの野営なので、手間を掛けてもいいのだが、時間的にやっているのもダルい。
煮込んでいるあいだに、アイテムボックスから取り出した薪で、焚き火を焚く。暖を取るためと、魔獣避けのためだ。まぁ、どちらかというと、リラックスするためなんだが。
食事にしようかと思っていると、ニオイに釣られたのか、ウルフがやってきた。十六匹。ちょい多いな。
それでもいつものように、雷爆弾・静で退治する。中には、それを避けて、こちらに襲い掛かってくるウルフもいたが、スタンガンの餌食になった。
すべてを倒したので、生きているウルフに引導を渡し、収納する。
これで落ち着いて、食事ができる。
就寝前に、結界と遮音の魔導具を起動しておく。結界だけだと、魔獣が結界に騒いで眠れないからだ。
これで安心。
まぁ、鑑定さんが警戒してて、起こされそうだけど、今のところ、起こされたことはない。
鑑定さんも休んでいる? そんなことはない。みんなでの野営での不寝番では、オレが寝ているあいだにも魔獣に襲われている。それで鑑定さんに起こされることもあった。たいていは、不寝番のふたりでは対処が難しい魔獣の数などだ。
その夜は、静かに眠れた。
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