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これまでの芽吹ちゃんは……

これは以前まで投稿していた『芽吹と春夏秋冬』の続きです。前回の最終話の内容を改変して新たなストーリーで続きを書いていきます。

 今回は初めて読む方は、『芽吹と春夏秋冬』で検索して初めから読んでくれると嬉しいです。



 


 春風芽吹はるかぜめぶき

 本作の主人公。現在高校2年生。

 ある日、車に轢かれそうになっていた白猫を助ける為に事故に合うが、奇跡的に無傷で助かる。ところがその代償なのか、何故か謎の女体化。もともと女の子のように可愛らしい外見だったのが、本当の女の子になってしまったのである。そんな美少女になってしまった芽吹に対して変態的な家族と、幼馴染の柊秋人ひいらぎあきと、愉快なクラスメイトのサポートもあって、なんだかんだと女子高生ライフを騒がしくも楽しく過ごしている。逃げ足俊足のちょっと天然ボケ美少女。


 柊秋人ひいらぎあきと

 芽吹の幼馴染で程良いイケメン。高校2年生。

 芽吹の家族以外で芽吹の全てを知る唯一の人物。女体化した芽吹に、徐々に異性として意識してゆく複雑な時期を潜り抜け、紆余曲折、角々しかじかありながらも、無事恋人同士になる。



 鳴海夕夏なるみゆうか

 高校入学初日から即仲良くなった女友達。ちょっとギャルっぽい見た目と口調が特徴。年頃並みに下ネタもドンと来いな性格で、ちょっとエロい百合絡みで恥じらう芽吹のリアクションを楽しむ癖がある。その度に八乙女秋奈に怒られてはそれすらも楽しんでいる。こう見えて旧家のお嬢様。


 八乙女秋奈やおとめあきな

 黒髪ロングのクールビューティー番長。基本はクールでぶっきらぼうな口調だが、下ネタや、芽吹に対する不埒な言動をする者には容赦の無い制裁を喰らわす。男子からも女子からも、カッコいいと云わしめる姉御肌。夕夏の家で夕夏のお付きのメイドをしていることは極秘事項である。


 出島太矢でじまたいや

 勝手に芽吹ちゃん親衛隊隊長を務める。スケベボケ担当のムードメーカー。常に芽吹ちゃんを天使と崇めつつ、八乙女秋奈にはどこぞの怪盗三世のような求愛行動を繰り返し、毎度ぶっ飛ばされているが絶対めげない。いざ、仲間に害有りと見れば正義感溢れる喧嘩上等。


 有馬京弥ありまきょうや

 出島の相棒。あまり喋らないので台詞も出番も少ないが、こちらも程良いイケメン。鳴海夕夏の彼氏らしいが、ベタベタしない硬派。いざという時の喧嘩の強さは出島と同格。



 海月冬耶みづきとうや

 愛称はミヅキちゃん。芽吹のクラスに転校してきた少女。ロリのような小柄さにプラチナブロンドヘアーの、例えるならロリエルフ。お面を着けると謎なラップをかます、見た目同様謎多き不思議ちゃん。








 現在、修学旅行二日目。

 奈良の鹿公園での自由時間を満喫する芽吹達。

 生徒たち各々、街や公園、お土産屋などをブラブラ散策したり、鹿が恐くてただただ離れて眺めているだけの者。鹿に鹿せんべいを食べてもらえてハシャグ者。スマホで写真や動画を撮りまくる者。鹿せんべいを真顔でテイスティングして食リポしている者。木陰の芝生でくつろぐ鹿に話しかけて何やら会話が成立しているらしい者までいたり。

 

 そんな平和な鹿公園の中で芽吹ちゃんはどうしているのかというと……?


「どうも。お邪魔してすみません。春風芽吹といいます。はじめまして」


 1頭の鹿とお辞儀を交わす芽吹。


「あの、頭撫でさせてもらえませんか?」


 ボディランゲージで必死に鹿に思いを伝える芽吹に、目の前の鹿は静かに頭を寄せた。


「うわぁー、アザマス。アザマス!秋人秋人、写真撮って!」


「お、いいのか。鹿に無許可だぞ?」


 一応スマホを構えつつ芽吹に確認する秋人。


「はっ、そうだった。礼節礼節。鹿さんは神様だもんね!すみません、記念写真一緒にいいですか?」


 芽吹は常に鹿と同じ目線で問いかける。どこの誰が教えたわけでもなく、これはあくまで芽吹個人の礼儀ある態度である。

 芽吹の敬意ある丁寧な態度は鹿も理解しているようで、コクリと一度頭を下げると、芽吹に寄り添うように立ち、シュピーン!とカメラ目線で構えた。


「うおっ、めっちゃカメラ目線なんだけど!?観光客への対応慣れすぎだろ」


 何枚か撮って画像を確認する芽吹と秋人。


「うんうん。よく撮れてるね。鹿さん可愛いね!」


「すげぇ……。鹿の表情全部微妙に違いがある」


「ここの鹿さん、撮影に慣れてるんだね」


「いや、慣れすぎだろ。モデルかよ……」


「おかげでいい写真になったんだからいいじゃん」


「被写体が美少女だからなぁ〜」


「び、美少女言うな!鹿さんの方が可愛いんだからな!」


「"方が"ってことは鹿の次くらいには可愛いってことだな」


「なっ……、もぉっ、美少女じゃないから。ってか僕のことはいいんだよ!もう、次いくぞ!」


「はいはい。で、次どうする?鹿せんべいまだ食べてもらってないよな」


「鹿せんべいどこで売ってるのかな?」





 公園の片隅のベンチ。

 そこにポツンと、八乙女さんと有馬京弥が座っていた。どうやら鹿との接し方が分からず逃げるようにこのベンチに辿り着いたらしかった。


「八乙女お前、鹿にビビってんのか?」


「ふざけたことを抜かすな。あんな可愛い動物にビビるわけがないだろ!」


「つってもあの鹿達って神様の使いだか天然記念物だかなんだぜ。接し方マジムズいって」


「芽吹ちゃんを見習えば大丈夫だ。しっかり礼を持って接すれば……」


「スカートかじられて悲鳴あげたの誰だよ?」


「なっ……、あれはあっちが悪い。制服のスカートに齧り付くなど不埒だ!き、貴様こそ、鹿のこっ……こ、交尾を目撃して悲鳴を上げていたではないか!」


「いや、あれは駄目だろ……。絵面がエグすぎる……」


「た、確かに生々しかったな。あれは……」


 2人して顔を真っ赤にして項垂れる思春期男女。

 そんな八乙女さんと有馬とは対照的に、鳴海夕夏は、


「ワタシがポッキー食べるのと、鹿さんがせんべい食べるのどっちが早いか勝負よ!」


 とか、


「今度はフェアに行くわよ。ワタシも鹿せんべい食べてあげる!」



 とか、


「全部の指の間に鹿せんべい。計8枚。我の元に集え、神の八神将!」


 とか……?


 それを見て目と額を手で覆う有馬京弥と、真顔で夕夏を睨む八乙女さん。

 疲れた夕夏が2人のベンチに休みに来ると今度は、


「おいおいおいおい。京弥京弥!」


「騒がしいな。落ち着け。どした?」


 疲れたように問う京弥に、出島は追い打ちを掛けた。


「今あっちの方で3組合同交尾が始まってんぞ。見に行かね。なぁ?」


 「なぁ?」の部分でチラリと八乙女さんに視線が行く出島。


「誰が行くかぁぁぁぁ!」


「オドシシっ!」


「アタシ見に行ってみようかなぁ〜?」


 ちょっとエロい表情で言う夕夏。


「やめんかバカモノ!」


「そっとしといてやれ!」


 



 陽も傾きかけて来た頃、平和だった鹿公園で事件が起きる。


 秋人よりも早くトイレを済ませ、何頭かの鹿と戯れていた時だった。

 秋人はトイレが出てきて、芽吹はどこかと周囲を見渡した。するとなんと……、


「うにゃああああ。誰か助けてー。この鹿さんたち止めてー。助けてー。秋人ぉー!」


「は!?え!?何やってんだよ!?」


 何故か数頭の鹿に追われて鹿公園を爆走する芽吹。

 いったい何が起きたのか……?


 


 

続く……




ようやく執筆へのイマジネーションの扉が少し開きました。相変わらず不定期投稿ではありますが、芽吹ちゃん完結に向けてまた投稿していきますんで、芽吹ちゃんの可愛さを勝手に可愛く想像しちゃって下さい。

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